タキイ種苗は、2013年度の新品種として、市場で最も需要が多いとされる純白八重咲きの『F1 ミンクティ』を発売します。
『トルコギキョウ』の名でも親しまれているユーストマは、北アメリカの草原地帯が原産地ですが、日本でも人気が高い切花で、近年はその多彩な花形や花色の豊富さ、花もちが良いことなどから、さまざまな用途で使用されるようになっています。国内でユーストマは、年間1億本以上流通し、通年で利用されています。比較的暑さに強い花で、夏の高温時にも花もちが良いため、初夏から秋にかけて最も多く出荷されています。人気の要因としては、花もちが良い点はもちろんのこと、品と華やかさの両方を兼ね備えた点から、ブライダルや葬祭関係など会場の装飾やブーケなどの需要が多く、また、アレンジメントの花材としても大変人気があります。その中でも八重咲き種が80%以上を占め、八重咲きの純白色に関しては、ユーストマ全体の流通量の約30%にもなります。現在、ユーストマの品種改良では日本が圧倒的に世界をリードし、国内種苗会社が熾烈な開発競争を行っており、人気と注目度の高い品目です。
今回新発売する中晩生種※1のユーストマ『F1 ミンクティ』は、市場で最も需要の多い八重咲きの純白色で、花弁数が多い丸弁中輪で、非常に整った花形が優美な印象を与えます。咲き始めは花弁が硬く詰め込まれた蕾の形で咲き始め、次第に花が膨れて最終的に花弁が外に外曲し、動きのある立体的な花形へと変化します。 従来品種の『F1 ミンク』よりやや早く開花し、分枝性※2も優れ、主枝5本の確保も比較的容易です。また、草丈は中程度で、華やかさとボリューム感が増しています。 また、幾重にも重なる清楚で凛とした純白色で、花もちが良いため、ブライダルなどの会場の装飾やブーケ、大切な人への贈り物、またはアレンジメントの花材などに利用できます。
今後タキイでは、高温時の花形安定性と草丈の確保等の改良を重ね、中生〜早生系の新しい品種の開発を目指すとともに、他の花色も追加できるよう品種改良を進めていきます。 |