タキイ種苗は、2014年度の新品種として、葉の耐寒性が極めて強いニンジン『優馬』を発売します。
ニンジン栽培における機械化が年々進み、多くの産地で収穫機が導入され、作業の省力化や大規模化がはかられています。それにともない、栽培面に加えて葉の耐寒性が強く、機械収穫の際に葉が切れずにしっかりと収穫できることが重要になってきます。特に年明けに収穫するニンジンでは、葉が寒さで傷んで、機械収穫の際に切れやすくなったり、根部が完熟して水分を多く含むことで、収穫や洗浄時の衝撃でひび割れが発生しやすくなるなど、歩どまり※1や秀品率に大きな影響が生じます。そのため、葉の耐寒性に優れ、ひび割れしにくい品種が求められていました。
今回新発売するニンジン『優馬』は、葉の耐寒性が極めて強く、さらに葉の軸も強健でしっかりしているため、年明けからの機械収穫に最適で、中間地から暖地では2月まで機械収穫が可能です。また、初期から草姿が立性のため、中耕・培土などの管理作業がしやすいこと、肉質がかたくて緻密なため、冬場の収穫や洗浄時のひび割れが少ないことで、作業の効率化がはかれます。さらに、圃場でも割れが少ないので、在圃性にもすぐれています。
根色は表皮から芯まで鮮やかな紅色で、適期栽培では根長19cm程度、根重220g程度によく太り、収量性が高い品種です。また、根部病害のしみ腐病※2にも安定して強く、重たい土質でも安心して栽培ができます。今後は、冬どりの大産地である九州、関東を中心に推進を進めていく考えです。
タキイ種苗では、冬どりの作型だけではなく、そのほかの作型においても作りやすくて割れにくく秀品率の高い品種の育成を進めており、これからも生産者や消費者に喜んで頂けるような、時代のニ−ズに合った優良品種の開発を行ってまいります。
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