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2017.11.30
2017年度 新品種
着果促進処理が不要で省力!受粉・受精しなくても果実ができる単為結果性のトゲなしナス
<新品種>長ナス『PC筑陽』を新発売
タキイ種苗は、2017年度の新品種として、着果促進処理が不要な単為結果性トゲなし長ナス『PC筑陽』の種子を発売します。
ハウス内での越冬栽培が中心となるナス促成栽培では、ホルモン(着果促進剤)処理が広く施用されていますが、この作業は全労働時間の約25%を要する重労働といわれています。生産者の高齢化や作付拡大を目指す産地にとって、その省力化は重要な課題のひとつです。
今回新発売する『PC筑陽』は、既存品種の『筑陽』と同じ長ナスタイプに、ホルモン処理やハチ交配が不要な単為結果性を付与した品種です。果色の濃い太長形の果実が着果処理なしで収穫できるほか、葉柄部や果実のヘタにトゲが発生せず、作業性が高いことも特長です。
■品種特性
- ●強い単為結果性
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受粉・受精しなくても果実ができることを単為結果といいます。
『PC筑陽』の開花時の花には、通常品種よりも高い濃度のオーキシン※が含有されており、これが単為結果を引き起こす一因であると推定されます。これにより、高温時や厳寒期といった、着果力が劣りやすい時期であっても、安定的に高い単為結果性を発揮します。
- ●高い秀品性
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果形は、従来品種によく見られる“果実の曲がり”が少なく、時期を問わず高い秀品率を維持します。果実の腹太りがよく、ボリューム感が出るのも特長です。
- ●トゲの発生がない
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収穫や選果の際、トゲがないことで傷果が減り、商品価値の高いナスが出荷できます。漬物加工業者にとっても、加工過程における傷の発生も減少するメリットがあります。
- ●やわらかな肉質で食味がよい
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肉質がやわらかで料理の適応幅が広いのが特長です。特に炒め物などにすると、独特のとろみが出て食味のよさが引き立ちます。タネが入らず果皮の歯切れもよいことから、漬物加工にも適します。
■適期表
■価格
品種名 | 量目 | 希望小売価格(税込み) |
---|---|---|
PC筑陽 | 1,000粒 | 21,600円 |
※オーキシン…果実肥大を促す植物ホルモン