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2022.08.24

831サイ日は【野菜の日】! 「2022年度 野菜と家庭菜園に関する調査」
約6割が「野菜の値上がりを実感」
一方、約2割がコロナ禍以降に「野菜の消費量が増えた」
◆6割以上が認知!1日当たりの野菜摂取目標量まで、 あと60g!(=片手に乗る程度)◆
今後、プラス60gの追加摂取をしていきたいという人は約5割にも!
2022年は大人も子どもも「じゃがいも」大好き! 「ポテトショック」で人気再燃!?

タキイ種苗は、8月31日の「やさいの日」を前に全国の20歳以上の男女600人(農業関連従事者、食料/飲料(酒類除く)の卸売・小売業従事者除く)を対象に、今年で14回目(2009年から毎年実施)となる「2022年度 野菜と家庭菜園に関する調査」を行い、「野菜」にまつわるイメージ評価や、野菜作り(家庭菜園/ベランダ菜園)の関心度や実践状況、また、野菜摂取目標量の認知率と実践などについて調査しました(インターネット調査・期間:2022.7.4〜7.7)。

調査結果 Topics!

1日当たりの野菜摂取目標量(※1)まであと60g(=1ベジハンド®(※2))!認知率は約6割、摂取意向は約5割

<全体(N=600)>

<全体(N=600)>

※1 出典:「厚生労働省 健康日本21」が推奨する1日の野菜摂取目標量は、350g。
※2 ベジハンドはカゴメ株式会社の登録商標です。

好きな野菜は大人も子どもも「じゃがいも」が1位!
昨冬の「ポテトショック」でこれまで当たり前に食べることのできたじゃがいもメニューが入手困難になったことも影響したのか、「じゃがいも」が初めて大人・子ども両方の「好きな野菜」ランキングの首位を飾りました。

家庭菜園の取り組み方、約2割が「本格派」に移行!
「畑を購入・借りる」「庭付き住宅への引っ越し」「耕うん機の購入」といった行動を起こした「本格派」が約2割に。

約6割が「野菜の値上がりを実感」も、約2割が「コロナ以前より野菜の摂取量が増えた」
「野菜の値上がりを実感」(59.8%)する一方で、コロナ禍での健康意識の高まりや自炊機会の増加からか、「コロナ前より野菜の摂取量が増えた」(16.0%)人は約2割となりました。

サステナブル志向は高止まり。野菜の包装がなくても抵抗がない人が約8割。
「野菜を購入するとき、包装がない(少ない)ものに抵抗を感じない」(79.7%)、「包装がない(少ない)方がいい」(56.5%)となり、どちらも前年から横ばい。約7割が「地球に優しいと思うから」(67.3%)と回答しました。

1.野菜ランキング<大人編>

➀ 9割の大人が「野菜好き」!

野菜が好きだと回答した大人は、「大好き」(40.5%)、「どちらかといえば好き」(49.5%)を合わせて90.0%となり、「野菜好き」の割合は、4年連続で9割を超えました。

●あなたは野菜が好きですか?<全体(N=600)>

➁「好きな野菜」で「じゃがいも」が初の首位!

大人の好きな野菜は、「じゃがいも」が初の1位となりました。これまで12回の首位を飾った「トマト」は4位にランクダウンするも、71.7%と安定の支持を得ています。前年ランク外だった「とうもろこし」(69.7%)は6位となりました。

昨冬、北米からの原材料輸入の遅延により日本の外食チェーンを襲った「ポテトショック」。フライドポテトなどの人気メニューが入手できなかった反動が、より「じゃがいも」を求める気持ちにつながったのかもしれません。

「じゃがいも」が支持された理由は、「おいしいから」(93.8%)が最も多く、次いで「その野菜を使った料理が好き」(43.8%)と、シンプルに味わいが評価されていることがわかりました。同率2位には「料理がしやすいから」(43.8%)が入り、自炊頻度が増す中、料理に取り入れやすい点も高評価だったようです。

●大人が好きな野菜 トップ10(2021年、2022年比較)<全体(N=600)>

➂ 大人の3人に1人は「嫌いな野菜」なし!なかなか拭えない「セロリ」「ゴーヤ」への苦手意識

大人の嫌いな野菜では、「特にない」と回答した人が33.2%と最も多い結果となりました。ランキングでは「セロリ」(27.2%)、「ゴーヤ」(26.2%)は、2017年以来6年連続でトップ2となり、なかなか苦手意識が拭えない野菜といえそうです。3位「ケール」(18.5%)は前年から4.7ポイント増加していますが、近年食べることが増え、知名度が上がっていることも影響していると考えられます。

「セロリ」が嫌いな理由では「味が苦手」(91.5%)と「匂いが苦手」(49.3%)が多く、独特の風味を苦手と感じているようです。

●大人が嫌いな野菜 トップ10(2021年、2022年比較)<全体(N=600)>

2.野菜ランキング<子ども編>

➀「野菜好き」の子どもは約6割

12歳以下の子どもがいる方に聞いた、子どもが野菜好きかどうかでは、「大好き」(15.1%)、「どちらかといえば好き」(43.7%)を合わせて58.8%となりました。2019年(64.8%)、2020年(64.5%)、2021年(64.3%)と比較し、やや減少していますが、約6割の子どもが「野菜好き」であることがわかりました。

●あなたのお子さまは野菜が好きですか?
<0〜12歳の子どものいる方(n=192)>

➁「子どもが好きな野菜」でも、「じゃがいも」が首位!
「さつまいも」は2位で、子どもの「ポテト人気」が明らかに!

子どもが好きな野菜でも、大人同様「じゃがいも」(56.8%)が1位で、初めて首位に輝きました。2位は「さつまいも」(54.7%)で、2022年度の強いポテト人気がうかがえます。前年まで10年間トップを守った「トマト」(48.4%)は今回3位となりましたが、子どもからも安定した人気をみせています。

4位「とうもろこし」(46.9%)や5位「枝豆」(44.8%)などの手で食べることのできる野菜や、6位「メロン」(43.8%)、7位「スイカ」(42.2%)といったデザートになる甘い野菜が子どもからの人気を集めています。

「じゃがいも」が好きな理由は、「おいしいから」(75.9%)、「その野菜を使った料理が好き」(37.9%)がトップ2で大人と同じ順位となった一方、3位は「食感が好き」(24.1%)、4位は「食べごたえがあるから」(17.2%)と、子どもたちは「じゃがいも」を楽しんで食べたり、お腹が満たされることに好感を抱いているようです。

➂ 子どもの約2割は「嫌いな野菜はない」!辛味・苦みが苦手な子どもたち

子どもが嫌いな野菜では、「とうがらし」(34.4%)、「ゴーヤ」(34.4%)が同率1位、3位には「セロリ」(32.8%)が入り、辛味や苦みを苦手とする12歳以下の子どもが多いことがわかりました。

大人の嫌いな野菜ランキングには入っていない野菜は、5位「ピーマン」(26.6%)、6位「ネギ」(21.4%)、7位「なす」(20.8%)、9位「トマト」(19.8%)で、大人と子どもの味覚の違いが感じられます。

1位の「とうがらし」が嫌いな理由としては「味が苦手だから」(84.8%)が最も多く、辛味が特徴の「とうがらし」に苦手意識を持つ子どもが多いようです。

また、約2割の子どもは「嫌いな野菜は特にない」(17.7%)と回答しています。

●子どもが好きな野菜 トップ10
<0〜12歳の子どものいる方(n=192)>

●子どもが嫌いな野菜 トップ10
<0〜12歳の子どものいる方(n=192)>

3. 野菜の摂取について

➀ 約9割が「野菜摂取を重視」している一方で、約3割が「野菜不足」を実感

野菜を食べることをどの程度重視しているかを聞くと、「かなり重視」(35.2%)、「ある程度重視」(51.2%)を合わせて86.4%と多く、特に「かなり重視」は前年の31.7%から3.5ポイント増加しています。一方、「野菜不足」を認識する人は30.3%(「かなり不足」(5.8%)、「やや不足」(24.5%))で、約3割は十分に野菜を摂取できていないという実感があるようです。約9割もの人が野菜摂取を重要だと考えているものの、十分に野菜を摂取できている人は少ないといえそうです。

●野菜摂取の重要度<全体(N=600)>

●野菜の十分な摂取について<全体(N=600)>

➁ 野菜不足の理由に、約4割が「野菜は量を食べられないから」。30代は料理方法に苦心

「野菜不足」を実感している人が考える「十分に取れていない理由」は、「量をたくさん食べられないから」(37.9%)、「日頃の食事で野菜を使った料理を食べる機会が少ないから」(25.8%)、「野菜の値段が高いから」(25.3%)と、前年と同様の項目がトップ3に並びました。

年代別にみると、「野菜の値段が高いから」は、60代(37.5%)の実感が全体より12.2ポイント高く、30代以上は年代が上がるにつれて割合が高くなっています。「野菜をたくさん食べる料理方法がよくわからないから」は、全体では前年より4.9ポイント減少したものの、子育て世代の30代(40.5%)が全体より21.8ポイント高く、他の年代と比べても突出して多くなっており、日々の食事に野菜を取り入れることに苦労している様子がうかがえます。

●野菜を十分に取れていない理由<野菜が不足していると思っている方(2022年n=182、2021年n=174)>

➂ 野菜購入の際に重視するのは「新鮮さ」「価格」「おいしさ」。男女とも60代は特に「新鮮さ」重視

野菜を食べる際や購入する際に重視するポイントとしては、「新鮮であること」(69.8%)、「価格の安さ」(59.8%)、「味のおいしさ」(57.3%)の3つに、特に多くの人の回答が集まりました。

1位「新鮮であること」は、男女とも50代・60代の重視率が高く、特に60代女性(87.5%)は全体より17.7ポイント高い、約9割が回答。2位「価格の安さ」も60代女性から最も重視されていることがわかりました。3位「味のおいしさ」は、50代男性(70.0%)から最も重視されています。

一方、5位「栄養があること」(27.7%)は、最も重視率が高いのは20代男性(40.0%)で全体より12.3ポイント高く、最も少ないのは60代男性(17.5%)で全体より10.2ポイント低くなりました。学生生活・就活・就職・社会人生活など、生活変化の大きい20代男性で、野菜の栄養価を気にする人が多いようです。

●野菜を食べる際や購入する際に重視しているポイント<全体(N=600)>

4. 家庭菜園について

➀ 約5割が「家庭菜園経験者」!未経験者の3人に1人が「家庭菜園」に挑戦意向を持つ

家庭菜園の経験率は、46.5%と半数近くになりました(「現在、自宅の庭や畑、あるいは市民農園などを借りて、野菜を作っている」(12.8%)、「現在、(庭や畑、市民農園ではないが)自宅のベランダや室内で野菜を作っている」(9.2%)、「現在はしていないが、過去に家庭菜園で野菜を作ったことがある」(24.5%)合計)。

家庭菜園の未経験者に、「家庭菜園に関心があり、家庭菜園で野菜を作ってみたいか」を聞いたところ、合計33.7%(「自宅のベランダやプランターを使って、といったレベルでいいなら、野菜を作ってみたい(関心がある)」(23.4%)、「自宅の庭や畑、あるいは市民農場などを借りて、野菜を作ってみたい(関心がある)」(10.3%)となりました。前年の25.1%から8.7ポイント増加しており、未経験者の約3人に1人が挑戦意向を持っていることが明らかになりました。

●家庭菜園で野菜を作ったことがあるか
<全体(N=600)>

●家庭菜園で野菜を作ってみたいと思うか
<家庭菜園未経験者(n=320)>

➁「今年の春以降に家庭菜園デビュー」は約2割!実施者の9割以上が「続けたい」!

家庭菜園を現在実施している人に、始めた時期を聞いたところ、約2割(「今年の夏以降(2022年6月)」(6.8%)、「今年の春(2022年3〜5月)」(13.6%)の合計20.4%)が今年の春以降に家庭菜園を始めたことがわかりました。

また、現在家庭菜園を実施している人に「今後も続けたいか/趣味にしたいか」を聞くと、91.7%(「続けたい・趣味にしたい」(55.3%)、「ややそう思う」(36.4%))もの人が家庭菜園の継続意向があり、一度始めると長く続ける人が多いことがうかがえます。

●家庭菜園を始めたのはいつ頃か
<現在家庭菜園を実施している方(n=132)>

●今後も家庭菜園を続けたい/趣味にしたいか
<現在家庭菜園を実施している方(n=132)>

➂ 家庭菜園を始めた理由、最多は「趣味として楽しむため」!

「家庭菜園を始めた理由」は、「趣味として楽しむため」(56.3%)が2位以下に大きな差をつけて1位となりました。男性では50代(71.4%)、女性では20代(73.3%)が7割以上と特に多く、性別や年齢を問わず、楽しむために始める人が多いようです。2位の「新鮮な野菜を食べるため」(34.8%)は男女とも60代の回答が全体より10ポイント以上高く、収穫したての野菜の新鮮さに魅力を感じているようです。3位「家計の節約のため」(22.2%)は、男性30代(38.7%)が全体より16.5ポイント高く、野菜の自給自足で節約を目指す人が多いようです。6位「子どもの教育のため」(16.5%)では、30代の男性(29.0%)、女性(30.6%)とも全体より10ポイント以上高く、家庭菜園を通じて子どもにいい影響があると考える子育て世代が多いことがうかがえる結果となりました。

●「家庭菜園を始めた理由」<家庭菜園経験がある人(n=279)>

➃家庭菜園を経験してみて感じる、「農家・生産者のすごさ」。7割が「勉強したい」という気持ちに

家庭菜園経験者に「家庭菜園で野菜を作ってみて感じたこと」を聞くと、1位は「農家・生産者のすごさ」(88.2%)で、約9割の人は実際に経験してその難しさを実感し、農家・生産者への尊敬の念が増すようです。2位の「野菜を育てることは想像以上に大変」(81.0%)も8割以上となり、3位「家庭菜園について勉強したい・知識を増やしたい」(71.3%)につながっているようです。7位「自身や家族が健康的になった」(50.5%)は約半数となり、家庭菜園に取り組むことが、ご自身や家族の健康につながったと感じる人も多いことがわかりました。

●家庭菜園で野菜を作ってみて感じたこと<家庭菜園経験がある人(n=279)>

➄ 家庭菜園を経験した人のうち、約2割が「本格派」に移行!

「家庭菜園を経験して、実際に行動したこと」について、「庭付き住宅への引っ越し」(6.1%)、「新たに畑を購入する」(6.1%)、「新たに畑を借りる」(6.1%)、「(家庭菜園用の)耕うん機を購入する」(4.5%)のいずれか、または複数を選択した人を「本格派」と定義すると、前年から横ばいであるものの、約2割が「本格派」に移行する結果となりました。

ハードルが高いと考えられる「本格農業実施者」の定義ですが、約2割が該当しており、家庭菜園経験がライフプランニングに大きな影響を及ぼしていることも少なくないといえそうです。コロナ禍以降のライフスタイルの多様化も影響しているのかもしれません。

●家庭菜園を経験して、実際に行動したこと
<複数回答、現在家庭菜園を実施している方(n=132)>

●家庭菜園実施者のうち「本格派」の割合
<複数回答、現在家庭菜園を実施している方(n=132)>

現在家庭菜園を行っている人
<全体(N=132)>

※赤枠で囲んだ4つの選択肢のうち、いずれか1つ、
または複数を選択した人の割合。

➅ 家庭菜園に興味があっても始められない理由は、「準備・管理が大変そう」「失敗しないか不安」

一度始めると9割が「続けたい」と回答し、2割が「本格派」に移行するなど、継続意向を持つ人が多い「家庭菜園」。一方で、「家庭菜園に関心があるが、やったことがない人」にとってのハードルには、どのようなものがあるのでしょうか。

最も多くの回答を集めた「始めるまでの準備が大変そう」(62.0%)、続く「日々の手入れ・管理が大変そう」(59.3%)から、家庭菜園を始めるための準備や、いざ始めても管理が難しいのではないかと考え、一歩を踏み出せない人が約6割と多いことがわかりました。5位の「何から手をつけてよいか分からない」(26.9%)も約4人に1人が回答しており、未経験者でもわかりやすい情報を届けることが、家庭菜園を始めたい人の背中を押すポイントとなりそうです。

●家庭菜園に関心があっても、実施できていない理由
<家庭菜園に関心があるものの、やったことがない人(n=108)>

➆ 子どもがいる人の8割以上が「子どもが家庭菜園に関わっている」!

家庭菜園経験者のうち12歳以下の子どもがいる人に聞いた「家庭菜園に子どもが関わっている」割合は82.8%(「自分よりも積極的に関わっている」(16.2%)、「自分ほどではないが、積極的に関わっている」(24.2%)、「少し関わっている」(42.4%)の合計)でした。2020年(69.6%)から増加傾向で、前年(78.1%)から4.7ポイント増加しており、コロナ禍3年目となる2022年、子どもと一緒に家庭菜園に取り組んでいる家庭が増えているようです。

●家庭菜園に子どもが関わっているか
<12歳以下の子供がいる家庭菜園経験者(n=99)>

➇ 家庭菜園で初めて作った野菜は、約5割が「トマト」と回答!

家庭菜園経験者に聞いた「家庭菜園で初めて作った野菜」では、「トマト」(48.4%)が2位以下に大きな差をつけて1位となりました。2位の「きゅうり」(19.4%)は約2割で、大人・子どもとも「好きな野菜」トップ10に入った人気の野菜が並びました。

多くの人にとって「好きな野菜」であり、プランターでも育てやすく、種類も豊富な「トマト」は、初めての家庭菜園でチャレンジする野菜として人気があることがわかりました。

●家庭菜園で初めて作った野菜 トップ5
<家庭菜園経験者(N=279)>

➈ 作ったことがある野菜でも「トマト」が人気!挑戦してみたい「枝豆」「オクラ」「とうもろこし」!

「家庭菜園でこれまでに作ったことがある野菜」では、「トマト」(83.5%)が8割を超え、家庭菜園経験者の多くが「トマト」に一度は挑戦していることがわかりました。2位の「きゅうり」(50.9%)、3位「なす」(47.7%)も約5割の人が育てており、プランター栽培もしやすい夏野菜の人気がうかがえます。4位「ピーマン」(39.4%)、5位「ネギ」(27.2%)は、「好きな野菜」ランキングでは大人・子どもの両方でランク外であったなか、「育てる野菜」として人気があることがわかりました。

家庭菜園経験者に聞いた「今後作ってみたい野菜」では、「枝豆」(17.6%)が3年連続で1位でした。「枝豆」は「好きな野菜」ランキングで大人の4位、子どもの5位にランクインした人気野菜で、「自分で育ててみたい」と思う人が多いようです。2位の「オクラ」(15.8%)は「好きな野菜」でのランクインはありませんでしたが、プランターでも育てやすく収穫量が見込め、花も楽しめる点が評価されたのかもしれません。3位「とうもろこし」(13.3%)は、大きな畑のイメージが強いものの、コツをつかめばプランターでも育てることができます。鮮度が肝心な「とうもろこし」を自分で育てて収穫する、特別な楽しみを得られる点が人気を集めたのではないでしょうか。

●家庭菜園で作ったことがある野菜 トップ5
<家庭菜園経験者(n=279)>

●今後作ってみたい野菜 トップ5
<家庭菜園経験者(n=279)>

Topic【エコ・食品ロス問題】

➀ サステナビリティへの意識の高まりで、「包装が少ない野菜」を許容する人も増加傾向

エコバッグの携帯がすっかり定着し、SDGs意識の高まりから、販売側も購買側も、あらゆる場面で地球環境への配慮がみられるようになった2022年。野菜購入時、プラスチック包装がない(少ない)ものに対して「抵抗を感じない」(32.7%)、「あまり抵抗を感じない」(47.0%)人の合計は79.7%で、前年(74.6%)から5.1ポイント増加しています。

「野菜を購入するとき、包装がない(少ない)方がいいと思う」人は、「そう思う」(19.3%)、「ややそう思う」(37.2%)を合わせて56.5%となり、前年(57.6%)より微減しましたが、引き続き半数以上となり、サステナブルな暮らしが価値観として浸透しつつあるようです。

●野菜を購入するとき、包装がない(少ない)ものに対して抵抗を感じるか<全体(N=600)>

●野菜を購入するとき、包装がない(少ない)方がいいと思うか<全体(N=600)>

➁野菜に包装がない(少ない)ものに抵抗がある人の約9割が「衛生面が心配」
一方、野菜に包装がない(少ない)方がいいと考える人の約7割が「地球に優しいと思うから」

「野菜に包装がない(少ない)と抵抗がある」と回答した人に聞いた理由では、1位「衛生面が心配だから」(87.7%)が約9割となり、サステナブル志向ではあるものの、実際に購入する際には衛生面の心配がつきまとうジレンマがうかがえます。同率2位には「冷蔵庫などでの保存時に困るから」「買い物袋に入れる時に困るから」が28.7%と約3割の人が回答しており、包装がないと購入後の扱いに困るという課題もあることがわかります。

「包装がない(少ない)方がいい」と回答した人の理由は、「地球にやさしいと思うから」(67.3%)は約7割が回答。前年(64.2%)から微増しており、ここからも地球環境を考える人が増えていることがわかります。2位の「調理する際ゴミを捨てるのが面倒くさいから」(56.6%)も半数以上が回答し、ゴミが出ること自体を嫌だと感じる人も多いようです。

●野菜に包装がない(少ない)ものに抵抗がある理由
<野菜に包装がない(少ない)ものに抵抗がある人(n=122)>

●野菜に包装がない(少ない)方がいいと思う理由
<野菜に包装がない(少ない)方がいいと回答した人(n=339)>

➂ 包装なしでもOKな野菜は「大根」「にんじん」「たまねぎ」!約1割は「バラ売りNG」

バラ売り(包装なし)でもよいと思う野菜では、1位「大根」(66.5%)、2位「にんじん」(64.3%)、3位「たまねぎ」(63.2%)、4位「じゃがいも」(60.0%)、5位「さつまいも」(59.8%)が上位となりました。例年同様、根菜類や皮をむいて食べる野菜の場合、抵抗感は少ないようです。

「バラ売りでもよいと思う野菜はない」(9.8%)と回答した人も約1割で前年(8.5%)から横ばいとなり、どの野菜にも包装が欲しいと感じている人も一定数いることがわかりました。

●バラ売り(包装なし)でもよいと思う野菜
<全体(N=600)>

➃ 約7割が「食品ロス問題を意識」。購入時や保存時の工夫など、食品ロス削減のために行動

「食品ロス問題」の意識度では、「強く意識している」(15.8%)、「ある程度意識している」(57.0%)の合計が72.8%となり、前年(68.1%)から4.7ポイント増加。ここでもサステナブル志向の高まりがみえる結果になりました。

野菜の食品ロス削減のため、個人として実践・意識していることを聞くと、1位「食材を無駄にしないようにしている」(78.7%)は約8割となりました。2位「傷まないうちに消費する」(57.8%)、3位「食べきれる量だけ購入する」(54.3%)も半数以上の人が実践しています。

「規格外や訳ありのものも積極的に購入する」(30.8%)、「冷凍保存など、長持ちさせる保存方法を工夫する」(30.7%)はそれぞれ3割となり、購入時や保存時にも意識している様子がうかがえます。

冷蔵庫に入っている食材を使い切る「冷蔵庫クリーンアップデーを設ける」(11.3%)人は約1割となり、食品ロス削減のため、日常的にできることを実践している様子がわかりました。

多くの人が食品ロス削減への意識を持ち、行動していることがわかりました。

●「食品ロス問題」の意識度
<全体(N=600)>

●野菜の食品ロス削減のために実践・意識していること<全体(N=600)>

●野菜の食品ロス削減のために実践・意識していること<全体(N=600)>

※1 「クリーンアップデー」:冷蔵庫に入っている賞味期限や消費期限が短い食材、傷みやすい野菜・肉類を使い切る日のこと

※2 「リボベジ」:リボーンベジタブルの略で、再生させた野菜の意味。豆苗・青ネギなどの根や、ニンジン・ダイコンなどのヘタを水につけて栽培し、再生後に食すこと

※3 「フードシェアリングサービス」:予約のキャンセルや売れ残りなどで発生した食品と食べたい人をマッチングし、無料や割引価格で提供されるサービス

5. 日本の野菜摂取目標量について

➀「日本人の平均野菜摂取量は、1日当たり目標量まであと60g」の認知率は約6割!
約5割が「1ベジハンド®」(=約60g)の野菜を意識して追加摂取していきたい」!

日本人の多くが野菜を好み、工夫して食べている様子がわかりましたが、理想的な量は取れているのでしょうか。国が推奨する1日の野菜摂取量は350g(※1)ですが、日本人の野菜の平均摂取量は約290gと、目標量に約60g達していません(※2)。このことを知っていたかを尋ねると、「詳しく知っている」(8.0%)、「聞いたことはある」(52.2%)を合わせて60.2%となり、6割の人は日本人の野菜不足や、1日当たりあと60gほど不足していることを認知していました。

カゴメ株式会社では、「片手1杯に乗せられる野菜量が約60g」であることを活用し、食事中の野菜の量を知るための新しい単位「ベジハンド」(※3)を提案し、1日当たりの野菜摂取量の不足分60g(=1ベジハンド)の具体的な量をわかりやすく示しています。60g(=1ベジハンド)の野菜量の画像を提示し、どう思うかを聞いたところ、「これぐらいの量なら意識して追加摂取していきたい」(48.0%)は約5割となり、具体的な量を確認して、「食生活に取り入れられそうだ」と感じた人が多いことがわかりました。

具体的な追加摂取の方法としては、「作り置きをしておき、忙しい朝昼に食べる」(女性20代)、「フルーツと混ぜてジュースにしたい」(男性40代)、「プチトマトなどすぐに食べられる野菜を常備する」(女性30代)、「間食を野菜にする」(女性40代)など、今まで食べていなかったタイミングに野菜を食べる工夫や、手を加えずにすぐに食べられる野菜を常備するなどのアイデアが集まりました。

※1 出典:「厚生労働省 健康日本21」が推奨する1日の野菜摂取目標量は、350g。

※2 平成22年〜令和元年国民健康・栄養調査(厚生労働省)での日本の1人当たりの平均野菜摂取量は約290g。

※3 ベジハンドはカゴメ株式会社の登録商標です。

●ベジハンドイメージ

●国が推奨する1日の摂取目標量に、日本人の平均摂取量が約60g不足していることを知っているか
<全体(N=600)>

●約60gの野菜量がおおよそ片手に乗せられる量になることを示した「ベジハンド®」の画像を見て、今後、1日60gの野菜を追加摂取したいと思うか
<全体(N=600)>

●どのような方法で野菜を追加摂取していきたいと思うか(自由回答)

  • 「スープなどの汁物に野菜を入れて、かさを減らしながら野菜を摂取したい。」(女性40代)
  • 「温野菜にして量を減らし食べやすくする。あとはジューサーで砕きシチューや煮物に利用したい。」(男性60代)
  • 「夜ごはんで野菜はよく食べるので、朝ごはんやお昼ごはんでも野菜を意識して食べるようにする。
    野菜一品の作り置きなど作っておき、忙しい朝昼に食べる。」(女性20代)
  • 「フルーツと混ぜてミキサーですりつぶしてジュースにしたい。栄養をしっかりとれそうだし、手間がかからないので。」(男性40代)
  • 「プチトマトなどすぐに食べられる野菜を常備する。」(女性30代)
  • 「冷蔵庫の残りの10品目くらいの野菜を使って、作り置きして毎日食べると、栄養もとれるしフードロス対策になる。」(女性30代)
  • 「間食を野菜にする。」(女性40代)

➁ 約6割が「野菜の値上がりを実感」の一方、約2割が「コロナ禍で野菜摂取量が増えた」

日銀がまとめた「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」によると、2022年度の生鮮食品を除く消費者物価上昇率の見通しを前年度比2.3%としており、物価の高騰は連日ニュースに取り上げられるなど、人々にとって大きな関心事となっています。家計や食卓に大きな影響を与える野菜の価格は、どのように受け止められているのでしょうか。

「野菜の値上がりを実感」している人は59.8%と、約6割が実感していることが明らかになりました。

一方、コロナ禍3年目となり、「コロナ前より野菜の摂取量が増えた」人は16.0%(「増えた」(5.3%)、「やや増えた」(10.7%)の合計)となりました。野菜価格の高騰を実感しつつも、コロナ禍での健康意識の高まりや自炊機会の増加から、以前よりも野菜を食べるようになった人が増加しているようです。

食品の値上げに対し、今後どのような対応をしていきたいかを聞いたところ、約5割が「値上げの影響の少ない食材を使う」(48.0%)と回答。「まとめ買いを行う」(27.0%)、「複数の店舗で値段の比較を行ってから購入する」(26.0%)は約4人に1人が回答しており、購入時に対策をすることで値上げに対応したいと考える人が多いことがわかりました。「家庭菜園など、食材を自給する」(9.2%)人も約1割となりました。

●野菜の値上がりを実感しているか
<全体(N=600)>

※複数回答(「野菜」「肉」「水産物」「米」「穀類」「卵・乳製品」「果物」「当てはまるものはない」を選択肢として提示。「野菜」の数値のみピックアップ)

●コロナ禍で野菜の摂取量に変化はあったか
<全体(N=600)>

<全体(n=600)>

●食品の値上げに対し、今後どのような方法で対応していきたいか<全体(N=600)>