インフォメーション
2023.08.24
8月31日は【野菜の日】!
「2023年度 野菜と家庭菜園に関する調査」
生活周りの商品の値上げラッシュが続く中、
食料品への支出は8割以上が維持!
その中でも、野菜の支出を減らした人は
1割未満に留まる!
野菜を積極的に食べていそうなタレントは、
男性が速水もこみち、女性は田中みな実がトップ、
家庭菜園をしているさまが似合うタレントは、
男性が工藤阿須加、女性は財前直見がトップに!
好きな野菜ランキング、
今年はたまねぎが首位に返り咲き!
嫌いな野菜は昨年に続きセロリがトップ!
タキイ種苗は、8月31日の「やさいの日」を前に全国の20歳以上の男女600人(農業関連従事者、食料/飲料(酒類除く)の卸売・小売業従事者除く)を対象に、今年で15回目(2009年から毎年実施)となる「2023年度 野菜と家庭菜園に関する調査」を行い、「野菜」にまつわるイメージ評価や、野菜作り(家庭菜園/ベランダ菜園)の関心度や実践状況、また、昨年から続く値上げラッシュにおける野菜の消費に対する意識などを調査しました。(インターネット調査・期間:2023.7.7〜7.9)
■食料品、とりわけ野菜の消費が維持されているのは、野菜摂取意識の高さゆえ
生活周りの物価が軒並み高騰する中、食料品の支出は82%が、野菜への支出は92.7%が維持。
その背景には、野菜摂取を重視している人が84.2%に上る意識の高さにあるようです。
■一方で85.5%が野菜摂取不足を感じているものの、不足分の追加摂取に半数近くが意欲
「野菜摂取を意識しているものの、実際に十分食べていると自負しているのは14.5%に留まる。
しかし、充分ではないと思っている人でも半数近くが、不足分の追加摂取に意欲を示しています。
■好きな野菜は大人はたまねぎ、子どもはじゃがいも。ともに「おいしさ」が好きな理由
大人が好きな野菜ランキングは、昨年と入れ替わりが多く「たまねぎ」が首位に返り咲き。
嫌いな野菜は大人が「セロリ」、子どもが「ゴーヤ」で、ともに「味が苦手」が嫌いな理由。
■アフターコロナも家庭菜園の人気は持続も、3年以上長続きできるかが課題
今年の春以降に家庭菜園を始めた人が15.4%。一方で、2020年冬以前からのベテランも66.7%。
経験者の継続以降は強いものの、コロナ禍で始めた人たちのドロップが気になるところ。
■家庭菜園をする目的は、趣味と実益が共に半数弱で拮抗。
「趣味として楽しむ」人に「新鮮な野菜を食べる」人の割合が猛追。「家計の節約」目的も約1/3に達している。一方で、趣味が高じて新たに畑を買ったり借りたりする層の存在も定着。
■野菜の購買行動は消費防衛優先に?エコ・食品ロス意識に基づく行動は頭打ちか?
野菜の購買時に包装がない(少ない)ことに抵抗を感じる層は下げ止まり、なくて良い人は減少に転じました。同様に食品ロスを意識する層も大きく減ってしまいました。
値上げラッシュへの対策
➀ 「衣料品」や「家具・家電」「外食」「エンタメ・レジャー」の支出を減らした人が軒並み3割を超えたのに対し、「食料品」を減らした人は18.0%で「光熱費・通信費」に次いで少なかった。
生活周りの消費について、「衣料品」「家具、家電、インテリア」「外食費」「エンタメ・レジャー費」を減らした人が軒並み30%以上いるのに対し、「光熱費・通信費」と「食料品」は10%台に留まり、むしろ増えた人も多めになっています。
この2分野については減らせない、減らしようもないので、他を削って補っている。そんな消費者の苦渋の選択が垣間見えます。
●今年1月以降の支出対策は? <全体(N=600)> 単位=%
➁ 食料品の内では「果物」や「卵・乳製品」「水産物」を減らした人が2割に達した一方、「野菜」を減らした人は7.3%に留まり、最も支出がキープされている。
20%以上の人が消費を減らした「果物」「卵・乳製品」に対し、「野菜」と「米」は10%未満に留まっています。食料品で唯一と言って良いくらい価格が安定している「米」に対し、価格高騰が話題になった「野菜」が減らされず、むしろ増えた人が最も多かったのは、野菜摂取を減らすわけにはいかない、他を削ってでも買おうとする意識を持つ人が増えたことの表れではないでしょうか。
●食料品分野での支出対策は? <全体(N=559)> 単位=%
➂ 食料品の値上がりへの対策としては、トップが「必要な量だけ購入し使い切る」47.8%、次いで「価格上昇の少ない食材を使う」と回答した人の41.7%
フードロス削減の取り組み意識の高まりもあってか「必要なだけ購入して使い切る」がトップ、同種の回答として「保存しやすい食材を選んで使い切る」も上位となっています。一方、次点の「価格上昇の 少ない食材を使う」は、購入選択の工夫で乗り切る考え方で、「複数の店舗で値段の比較を行ってから購入する」と合わせて、支出を抑えるためには労力を厭わない姿勢も強く感じられます。
●食料品の値上がりへの対策は? <全体(N=600)>
野菜の摂取について
➀ 84.2%が野菜摂取を「重視している」
昨年の結果(86.4%)よりわずかに減少しているものの、「重視している」割合は依然高い状態です。
この意識が、値上げラッシュの中でも野菜への消費を維持する結果につながっていると言えるでしょう。
➁ 一方で3割強(32.2%)は野菜摂取が不足していると感じている
野菜摂取を重視している割に、実際に「十分に食べている」のは14.5%に留まり、野菜不足を自覚している人が32.2%(「かなり不足」(5.3%)「やや不足」(26.8%)の合計)で、昨年よりやや増加しました。 「ある程度は食べている」も加えると85.5%が十分ではないと感じています。こちらも、83.8%だった昨年よりやや増加しました。
●普段の食生活で野菜の摂取の重視度は?
<全体(N=600)>
●実際に野菜を十分に食べているか?
<全体(N=600)>
➂ 野菜を十分に取れていないと感じている理由のトップは「野菜は量をたくさん食べられないから」(36.3%)
次点の「日頃の食事で野菜を使った料理を食べる機会が少ないから」(26.4%)をはじめ、「野菜を十分に食べたり料理するだけの時間がないから」(17.1%)「わざわざ野菜を使って料理をするのが面倒だから」(16.6%)と言った時間不足や労力不足もあるようです。理由3位は「自分があまり野菜を好きではないから」(21.8%)で、そもそも野菜の摂取に消極的な人も存在するようです。
●野菜を十分に食べていない理由は? <かなり不足している/やや不足している(N=193)>
➃ 不足している野菜はわずか片手一杯分!「これぐらいの量なら意識して追加摂取していきたい」という人が47.8%にも!
国が推奨する野菜摂取量は350g(※1)ですが、日本人の平均摂取量は約290gと目標量に60g達していません。(※2)このことを知っていた人は29.5%で、昨年の結果(60.2%)からほぼ半減してしまいました。
しかしながら、不足分を追加摂取しようと意欲を示す人は、半数近くに上りました。
●野菜接種目標量が未達成の認知
<全体(N=600)>
単位=%
●野菜摂取不足分の追加摂取意向
<全体(N=600)>
単位=%
1日当たりの野菜摂取量の不足分60gを「片手1杯に乗せられる野菜量」として、カゴメ株式会社では「1ベジハンド」(※3)として野菜量の画像を提示し、追加摂取を提案していますが、これなら「食生活に取り入れられそうだ」と感じた人が多いことがわかりました。
※1 出典:「厚生労働省 健康日本21」が推奨する1日の野菜摂取目標量は、350g。
※2 平成22年〜令和元年国民健康・栄養調査(厚生労働省)での日本の1人当たりの平均野菜摂取量は約290g。
※3 ベジハンドはカゴメ株式会社の登録商標です。
●ベジハンドイメージ
➄ 追加の野菜摂取の手段としては「ジュースやスープにして飲む」や「おやつ感覚でミニトマトなどを食べる」など、手軽にできそうな取り組み方が目に付いた。
- ◎ミキサーに野菜も入れてジュースとして摂取する (女性 50代)
-
◎ミニトマトを買い、ちょっと小腹が空いたときなどに1つ2つ食べる。スイカを水代わりに食べる。
葉物野菜をゆで、かさを減らしておいてから食べる。(女性 60代) - ◎常備菜などを作り、摂取するように心掛ける(女性 30代)
- ◎外食で野菜中心のメニューを頼む(女性 40代)
- ◎漬物などの保存食をつくる(男性 30代)
- ◎味噌汁の具を増やす。一品に使う野菜の種類を増やす。(女性 40代)
- ◎食べ切りサイズのサラダで追加摂取していきたい(女性 60代)
- ◎三食のうち少しずつ増やす(男性 40代)
➅ 野菜を選ぶときに重視しているのは「新鮮であること」「価格の安さ」、そして 「味のおいしさ」がトップ3!
野菜を食べる際や購入する際に重視しているのは「新鮮であること」(64.8%)、「価格の安さ」(62.7%)、
「味のおいしさ」(57.2%)と、トップ3は昨年と同じ順位となりました。物価高騰の影響か「価格の安さ」が昨年より3ポイント近く増え、首位に迫る勢いです!
「新鮮であること」を重視するのは、50代男性と50代女性、60代女性に多く、年齢が上になるほど鮮度にこだわる傾向があるようです。また「味のおいしさ」を重視するのは30代女性、40代女性に多く、
家族においしく野菜を食べてもらいたいとする気持ちの表れでしょうか。
一方、増加傾向にある「価格の安さ」については、男性より女性に重視する割合が高く、40代女性、50代
女性で特に多くみられます。ただし、男女ともに60代は低い割合になっていて、女性は鮮度やおいしさを優先するようです。
●野菜を食べる際や購入する際に重視しているポイント <全体(N=600)> 複数回答 単位=%
➆ 野菜を積極的に食べていそうなタレントのトップは、男性が「速水もこみち」、女性は「田中みな実」。
男性トップ3は「速水もこみち」「武井壮」と同点で「片岡鶴太郎/工藤阿須加」が続きました。スポーツ好きなイメージがあったり、テレビ番組やCMで野菜を扱っている方に加え、ベテランなのにエネルギッシュに活動されている方の名前があげられました。
女性トップ3は「田中みな実」と同点2位に「綾瀬はるか」「ギャル曽根」となりました。美容意識が高く、明るいキャラクターで人気のある女優・モデルの名前が多く上がりました。一方、アスリートなどスポーツイメージのある方はわずかでした。
野菜ランキング 《大人編》
➀ 9割弱の大人が「野菜が好き」!
野菜が好きだと回答した大人は、「大好き」(37.8%)、「どちらかと言えば好き」(49.8%)を合わせ、87.6%となり、昨年(90.0%)よりわずかに減少し、4年連続で9割を超えていた記録は途切れてしまいました。
●あなたは野菜が好きですか? <全体(N=600)>
単位=%
➁ 好きな野菜ランキング、大人の1位は「たまねぎ」(75.7%)!昨年の2位から首位奪還!
次いで2位「じゃがいも」(74.8%)3位「キャベツ」(73.2%)、「トマト」は大幅ランクダウン。
複数回答であげられた好きな野菜としては「たまねぎ」(75.7%)で、昨年初の首位に輝いた「じゃがいも」(74.8%)を上回り首位奪還となりました。昨年前半は価格が急騰し購入が控えられたことが影響したと思われる「たまねぎ」ですが、価格が安定した今年は口にする機会が戻り人気再燃となったようです。
昨年ランクダウンが注目された「トマト」は69.2%とさらにスコアを下げましたが、最も好きな野菜としては11.5%で首位となりました。そのトマトを支持している理由としては、「おいしいから」が94.2%でトップ、以下「健康に良いと思うから」(35.7%)「栄養があると思うから」(30.8%)と続いています。
「おいしいから」が好きな理由の首位なのは、ほぼすべての野菜で共通している傾向です。
●大人が好きな野菜 トップ10
<全体(N=600)>
いずれも複数回答
トップ10
➂ 「嫌いな野菜なし」が35.7%。「セロリ」「ゴーヤ」「ケール」が今年もトップ3
大人の嫌いな野菜では、「特にない」と回答した人が35.7%で最も多く「セロリ」「ゴーヤ」「ケール」が昨年と同順でトップ3となり、苦手意識の払拭が進んでいないようです。また、好きな野菜上位の「トマト」が残念ながら嫌いな野菜でもトップ10にランクイン。
最も嫌いな野菜でも「セロリ」がトップで、その理由としては「味が苦手」(82.3%)「匂いが苦手」(31.1%)「食感が苦手」(22.6%) の順になっています。
●大人が嫌いな野菜 トップ10
<全体(N=600)>
いずれも複数回答
トップ10
野菜ランキング 《子ども編》
➀ 「野菜が好き」な子どもは61.6%で、昨年よりやや回復!
野菜が好きだと回答した子どもは、「大好き」(14.2%)、「どちらかと言えば好き」(47.4%)を合わせ、61.6%となり、昨年(58.8%)よりわずかに増加し、一昨年までの6割超を回復しました。
●あなたのお子さまは野菜が好きですか?
<
0〜12歳の子どもがいる方(N=302)>
単位=%
➁ 子どもが好きな野菜1位は昨年と同様「じゃがいも」(59.5%)で首位キープ!
次いで2位「さつまいも」3位「トマト」4位「スイカ」
複数回答であげられた好きな野菜としては「じゃがいも」(59.6%)「さつまいも」(54.6%)「トマト」(51.0%)と不動のトップ3となり、子どもたちの間では昨年からのポテト人気が続いているようです。昨年3位に下がった「トマト」ですが、今年はランクを維持、相変わらず人気の高さがうかがえます。
以下4位「スイカ」5位「メロン」と夏場に食べごろを迎えるものが続いています。
子どもが最も好きな野菜では「トマト」がトップになっていて、その理由は「おいしいから」(92.2%)で
トップ、以下2位が「その野菜を使った料理が好き」(19.5%)、「手に入りやすい」「食べやすいから」が
同率(14.9%)3位となっています。
➂ 嫌いな野菜「特になし」が25.8%。トップ3は「ゴーヤ」「セロリ」「とうがらし」
「嫌いな野菜は特にない」と回答した人が25.8%で、昨年(17.7%)から8.1ポイント増加しました。上位には大人のランキングでも上位の「ゴーヤ」「セロリ」のほか、「とうがらし」があげられていて、苦みのある野菜に加えて辛みの強い野菜も苦手なようです。また、大人と同様「トマト」がランクイン。
最も嫌いな野菜でも「ゴーヤ」がトップになっていて、その理由としては「味が苦手」(82.6%)がトップ、
以下「匂いが苦手」(27.0%)「食感が苦手」(20.9%)が続き、野菜を嫌う理由は大人も子どもも同様であることが見てとれます。
●子どもが好きな野菜 トップ10
<0〜12歳の子どもがいる方(N=302)>
複数回答 トップ10
●子どもが嫌いな野菜 トップ10
<0〜12歳の子どもがいる方(N=302)>
複数回答 トップ10
家庭菜園について
➀ 家庭菜園の「経験者」は42.3%。未経験者の3割が家庭菜園挑戦に興味あり!
家庭菜園の経験率は、昨年より若干減少したものの42.3%と4割を超えています。(「現在、自宅の庭や畑、あるいは市民農場などを借りて、野菜を作っている」(12.8%)、「現在、(庭や畑、市民農場ではないが)自宅のベランダや室内で野菜を作っている」(9.2%)、「現在はしていないが、過去に家庭菜園で野菜を作ったことがある」(20.5%)の合計)。
また家庭菜園の未経験者に
「家庭菜園に関心があり、家庭菜園で野菜を作ってみたいか」を聞いたところ、合計30.0%(「自宅のベランダやプランターを使って、といったレベルでいいなら、野菜を作ってみたい(関心がある)」(19.2
%)、「自宅の庭や畑、あるいは市民農場などを借りて、野菜を作ってみたい(関心がある)」(10.8%)
となりました。前年の33.7%から3.7ポイント減少しており、感染症対策による行動制限が緩和され、旅行や屋外でのレジャーなどが活発化したことが影響しているようです。
●家庭菜園で野菜を作ったことがあるか?
<全体(N=600)>
●家庭菜園で野菜を作ってみたいか?
<家庭菜園未経験者(N=343)>
➁ 「今年の春以降に家庭菜園デビュー」は15.4%! 64.2%は2020年冬以前からの経験者。
現在実践中の方の88.5%が、今後も継続の意向!
経験者の割合は微減となったものの、今年の春以降に始めた初心者も15.4%存在する一方、2020年冬以前からのベテランも64.2%いることが分かりました。
また、現在家庭菜園を実施している人に「今後も続けたいか/趣味にしたいか」を聞くと「続けたい・
趣味にしたい」(44.3%)、「ややそう思う」(44.3%)と、昨年より若干減少したものの合わせて88.5%もの人が家庭菜園の継続意向があります。
家庭菜園を長続きさせるには “2年目を超えて3年目に入ることができるか” が秘訣かもしれません。
●家庭菜園で野菜を作り始めた時期
<家庭菜園経験者(N=254)>
●今後も家庭菜園を続けたい/趣味にしたいか?
<現在家庭菜園実践者(N=131)>
➂ 家庭菜園をしている理由は「趣味として楽しむ」と「新鮮な野菜を食べる」が拮抗!
「家庭菜園を始めた理由」は「趣味として楽しむため」(49.2%) が昨年に続いて 1 位となりましたが、 「新鮮な野菜を食べる」が(48.8%)、「家計の節約」(34.6%)がともに10ポイント以上増加し、1位に迫る勢いです。昨年来の野菜価格の上昇で購入を控えた分を補いたい、切実な動機が感じられます。
「趣味として楽しむため」を理由とするのが多かったのは、男性では40代(53.6%)、女性では30代(53.8%)だったのに対し、「新鮮な野菜を食べるため」という実利派は、男性は40代(50.0%)で、趣味と実益を兼ねている傾向が見てとれますが、女性に多いのは40代(50.0%)で、年代によって求めるものが異なるようです。
全体3位の「家計の節約のため」は女性40代(52.5%)に多く、家計をやりくりしている人が多そうな女性の切実さを感じます。
また全体5位の「子どもの教育のため」は女性30代(30.8%)、40代(35.0%)と全体(17.7%)を大きく上回っているように、育ち盛りの子どもと接する時間が長い層ならではの理由が見られます。(男性40代もやや高めの値になっています。)
➃ 家庭菜園を経験してみて86.6%が感じている「農家・生産者のすごさ」。
「想像以上に大変だった」と思う一方、「勉強したい」という気持ちも。
家庭菜園経験者に「家庭菜園で野菜を作ってみて感じたこと」 を聞くと、1位は「農家・生産者のすごさ」(86.6%)で、9割近い人が実際に
経験してその難しさを実感し、農家・生産者への尊敬の念が増したようです。
その結果「野菜を育てることは想像以上に大変」(76.4%) が2位となっている一方、3位には「 家庭菜園について勉強したい・知識を増やしたい」(72.8%)
と積極さを示す結果も見られます。
大変で勉強も要するものの、家庭菜園を通じて「家族との会話や交流が増えた」り、「自身や家族が健康的になった」おかげで、「家庭菜園の良さを伝えたい」と考える人が57.9%に上っています。
●家庭菜園で野菜を作ってみて感じたこと<家庭菜園経験者(N=254)> 単位=%
➄ 家庭菜園経験者には「本格派志向」が存在!「積極交流志向」は少数派に留まる。
家庭菜園の経験者に「行動を起こしたこと」「検討していること」「やってみたいこと」を訊いたところ、
「あてはまるものはない」とする回答が70%前後に達しており、やれる範囲で楽しむ“身の丈派”が多数を
占めることが分かりました。ただ、身の丈派でも手軽に始められそうな「動画・写真を撮影してSNS等でシェアする」「家庭菜園仲間をつくる」と言った積極交流志向を示す行動は、案外少数に留まっています。
一方で、「新たに畑を購入する」「新たに畑を借りる」「耕うん機を購入する」「庭付き住宅への引っ越し」を行ったり志向している人も2割程度いるばかりか、農業を「本業とする」「副業にする」人も
合わせると12.2%存在しています。
●家庭菜園を経験して、実際に行動したこと
<家庭菜園経験者(N=254)>
複数回答 単位=%
➅ 家庭菜園を行っていない理由は「日々の手入れ・管理が大変そう」「準備が大変そう」 「失敗しないか不安」だが、条件次第では3割が挑戦への関心あり!
家庭菜園未経験者に、その理由を尋ねたところ「日々の手入れ・管理が大変そう」(56.3%)、「準備が大変そう」(55.3%)、「失敗しないか不安」(33.0%)がトップ3で、2位までは昨年と同じ結果でした。
次いで多かった回答には「場所がない」(26.2%)「時間がない」(22.3%)と言った物理的な理由と、「何から手を付けたらよいか分からない」(24.3%)「必要な道具が分からない」(16.5%)と言うノウハウ不足による理由があがっています。
この辺の物理的な理由、ノウハウ不足による理由をクリアできれば、挑戦してみたいと関心を持つ人が
3割存在していることから、家庭菜園のさらなる普及への突破口が見出せそうです。
●家庭菜園に関心があっても、実施できない理由
<家庭菜園に関心があるものの、やったことがない方(N=103)>
➆ 子どもがいる人の76.2%が「子どもが家庭菜園に関わっている」!
家庭菜園経験者のうち12 歳以下の 子どもがいる人に聞いた「家庭菜園に子どもが関わっている」割合は76.2%(「自分よりも積極的に関わっている」 (15.0%)、「自分ほどではないが、積極的に関わっている」(22.4%)、「少し関わっている」(38.8%)の合計)でした。昨年から各項目で少しずつスコアを下げていますが、コロナ禍の行動制限緩和の影響による“家庭菜園離れ”の結果とも感じられますが、依然7割台後半であり、家族の交流の場であり続けているようです。
●家庭菜園に子どもが関わっているか?
<12歳以下の子供がいる家庭菜園経験者(N=131)>
➇ 家庭菜園で初めて作った野菜、作ったことがある野菜、今作っている野菜
いずれもトップは「トマト」2位は「きゅうり」。今後作ってみたいのは「枝豆」が1位!
家庭菜園経験者に初めて作った野菜、作ったことがある野菜、今作っている野菜を訊いたところ、
「トマト」「きゅうり」が昨年に続いてワンツーフィニッシュとなりました。以下「なす」「ピーマン」が上位に並んでいて、いずれも初心者でも作りやすく、かつ大人も子どもも好きな実用性にも富んだ
野菜であることが人気の理由と思われます。
また、今後作ってみたい野菜は「枝豆」「とうもろこし」「きゅうり/オクラ」がトップ3で、実用面の人気は高い一方で、栽培にはややハードルが高そうな野菜が上位にあげられています。
●家庭菜園作ったことがある/作っている野菜
<全体(N=600)>
複数回答 トップ5
●今後作ってみたい野菜
<家庭菜園経験者(N=254)>
●今後作ってみたい野菜 <家庭菜園経験者(N=254)>
➈ 家庭菜園をしているさまが似合うタレントのトップは、男性が「工藤阿須加」、女性は「財前直見」。
男性トップ3は「工藤阿須加」「杉浦太陽」「城島茂」が続きました。
実際に家庭菜園(農業)に取り組んでいることが知られているタレントの名前が、多くあげられています。
女性トップ3は「財前直見」「高木美保」「辻希美」となりました。
男性と同様、家庭菜園に取り組んでいる人が知られているタレントが上位に並びましたが、
子育てママタレントなど家族的で健康的なイメージの方の名前が目に付く結果となりました。
エコ・食品ロス問題
➀ 「包装が少ない」野菜を許容する人は8割近くで高止まり。
抵抗がある理由トップは「衛生面」だが、昨年より13.7ポイント減少。
野菜を購入するときプラスティック包装がない(少ない)ことに「抵抗がある」(2.5%)、「ややある」(18.0%)を合わせると20.5%で、ほぼ8割の人が包装がないことを許容していることがわかりました。昨年(79.7%)よりわずかに減少したものの、野菜包装の簡略化が定着していると考えられます。
一方、抵抗を感じる理由としては「衛生面が心配」(74.0%)が依然トップですが、「冷蔵庫などでの保存時に困る」(30.1%)「買い物袋に入れる時に困る」(26.8%)が続き、保存時や持ち帰り時に他の購入物と混在してしまうことで、不衛生になったり傷んだりするのが気掛かりなようです。
●野菜を購入するとき包装がない(少ない)ものに対して抵抗を感じるか
<全体(N=600)>
●包装がない(少ない)と抵抗を感じる理由
<野菜に放送がない(少ない)と抵抗がある人(N=123)>
複数回答 単位=%
➁ 「包装がなくて良い」とする人は昨年より6.5ポイント減少し、50.0%で辛うじて半数。
その理由はエコ意識より家事の手間軽減や、鮮度や安さなど実利にシフト?
包装がなくてよいと「思う」回答したのは16.3%、「やや思う」(33.7%)と合わせて50.0%で、辛うじて半数に達する結果となりました。包装がないことに抵抗感はなくても、家庭での保存や持ち帰りのために包装されている便利さを求める人が増え始めているかもしれません。
また、包装がなくてよい理由も「地球に優しいと思うから」が7.6ポイント減少し、代わって「調理する際ゴミを捨てるのが面倒だから」が9.4ポイント増加し66.0%でトップに、「より新鮮だと思う」「より安いと思う」と言った実利的な理由が同率3位で、「なくて良い」とする割合の減少に繋がっていそうです。
●野菜を購入するとき包装がない(少ない)ほうがいいと思うか
<全体(N=600)>
●包装がない(少ない)といいと思う理由
<野菜に放送がない(少ない)方がいいと回答した人(N=300)>
複数回答 単位=%
➂ 包装無しでも良いと思う野菜ランキング1位「たまねぎ」62.8%。
バラ売り(包装がなし)でも良いと思う野菜は「たまねぎ」(62.8%)「じゃがいも」(62.3%)「にんじん」(62.0%)がトップ3で、順位の変動はあるものの昨年と同じような顔ぶれとなりました。
包装がないことに抵抗を感じる理由の上位にあげられていた「冷蔵庫などでの保存時に困る」「買い物袋に入れる時に困る」と言った懸念が少ない野菜が、上位にあげられています。
一方「バラ売りでもよいと思うものはない」とする人も昨年と同率の9.8%あり、どの野菜も包装して欲しい人も1割程度存在することが分かりました。
●バラ売り(包装なし)でもよいと思う野菜 <全体(N=600)>
➃ 食品ロス問題を「意識している」人は、昨年より6.6ポイント減少も約2/3を維持。
「食材を無駄にしない」「傷まないうちに消費」「食べきれるだけ購入」を実践している。
食品ロス問題を「強く意識している」回答したのは15.8%で昨年と同率だったものの、「意識している」は50.3%で、合計すると66.2%と辛うじて2/3を維持する結果となりました。野菜の包装にみられるエコ意識がやや停滞しているのと同様、フードロス問題への意識も足踏みしているように感じます。
実践または意識していることの上位に「食材を無駄にしない」「傷まないうちに消費」「食べきれるだけ購入」が挙げられていることからも、フードロス対策以前に、無駄な消費を抑制する意識の方が勝っているのかもしれません。「特に行っていることはない」が微増しているのも気になります。
●「食品ロス問題」への意識度 <全体(N=600)>
●野菜の食品ロス削減のために実践・意識していること
<全体(N=600)>