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病害虫・生理障害

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ヨトウムシ類

データ作成年月日:2024/1/26

写真1(HT)

写真2(HT)

写真3(YK)

蛾の仲間。幼虫が食害する。
シロイチモジヨトウ、ハスモンヨトウ、ヨトウガ(ヨトウムシ)の3種類が発生する。
若齢幼虫の体色は緑色(写真1)。老齢幼虫の体色は緑色・褐色・黒色などさまざまで、体長4センチ。

被害

秋どりではシロイチモジヨトウとハスモンヨトウ、春どりではヨトウガ(ヨトウムシ)が多い。卵が数十〜数百個の塊で産まれるため、若齢幼虫期は、シロイチモジヨトウは葉と葉の間、ハスモンヨトウとヨトウガ(ヨトウムシ)は葉裏にいて、集団を作って葉を食べ、株の一部の葉が白っぽく見える(写真2)。老齢幼虫は、葉や莢を猛烈に食べて株を丸坊主にすることがある(写真3)。

生態

シロイチモジヨトウとハスモンヨトウは夏〜秋に発生し、8〜10月に多い。南方系の虫で西日本・東日本で被害が大きい。
ヨトウガ(ヨトウムシ)は西日本・東日本では4〜6月と8〜11月の2回、北日本では6〜9月に2回発生する。北方系の虫で、北日本で被害が大きい。
3種類ともキャベツ・ハクサイ・ダイコン・ナス・ネギ・キクなど、非常に多くの野菜や花で発生する。

防除

若齢幼虫は畑の中の数枚の葉に集中するので、被害葉を切り取って処分する。
グレーシア乳剤、ディアナSC(いずれも登録はハスモンヨトウ)、プレオフロアブル、フェニックス顆粒水和剤(登録はシロイチモジヨトウとハスモンヨトウ)などを散布する。
サンサンネットなどの被覆資材を被せて成虫の侵入・産卵を防ぐ。ヨトウムシ類対策ではネットは5ミリ目合いでよい。

注.2003年の改正農薬取締法施行にともなって、豆類(未成熟)(さやいんげん、えだまめ、さやえんどう、実えんどう、未成熟そらまめ、未成熟ささげ、未成熟ふじまめなど)という作物群が登録対象として設定された。一方、いんげんまめ、だいず、えんどうまめ、そらまめ、豆類(種実)のみに登録されている薬剤はこれらの豆類(未成熟)には使用できなくなった。ここでは、さやえんどう、実えんどう、または豆類(未成熟)に登録のある薬剤を示した。

ご注意

文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。

農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。

農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。

本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。

病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。