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モリブデン欠乏

データ作成年月日:2003/02/03

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写真3

写真4

症状

写真はマクワ型メロンの水耕によるモリブデン欠乏症状。生育途中で欠如栽培を開始した。新葉部分が黄化している。

原因

通常栽培で欠乏症状が出ることは少ない。水耕栽培での添加ミスはときにある。園試処方では0.01ppmとされているが、世界的には0.001〜0.05ppmまで幅があり、0.02〜0.05ppmを適濃度とする作物も多い。

診断法

モリブデン不足下では植物体内での硝酸濃度が高い。もちろん直接の原因は多肥栽培だが、硝酸還元にモリブデンが必要なため、モリブデン施用で植物体内の硝酸濃度も5〜10%程度抑えられる。

対策

土壌中のモリブデンは酸性下で不溶化しやすい。土壌を中性にしてもモリブデンの可溶化が起こり、有効な対策となる。また、葉面散布の効果も出やすい。しかし、過剰障害も出るので、濃度は注意のこと。モリブデン酸アンモニウム0.01〜0.05%程度がよい。

ご注意

生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。

従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。

また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。