調べる
- ホーム
- 調べる
- [野菜] 野菜栽培マニュアル
- キュウリ
野菜栽培マニュアル
キュウリ
■菜園向けキュウリ栽培カレンダー
育苗管理
定植適期苗
タキイ品種は育苗日数約30日、本葉2.5〜3枚程度の若苗定植で、活着がスムーズになり初期の生育を安定させることができます。畑の準備が遅れて老化苗定植にならないよう注意してください。
-
@ブルームとは
ブルーム(果粉)は果実表面に現れる白い粉状の物質で、根からケイ酸(SiO2)を吸収することで発生します。ブルームは本来キュウリにある物質で、ブルームの発生する台木に接ぎ木したり、自根で栽培すれば、ブルームのついたキュウリが収穫できます。 -
Aブルームレスとは
日本種南瓜の一部に、特異的にケイ酸を吸収しない性質のものがあり、これに接ぎ木をするとロウ物質が生成されずその結果、ブルームのでないピカピカ光るブルームレスキュウリが収獲できます。
定植
- ■生育適温
- 昼間 25〜28℃ / 夜間 13℃
定植時期の目安は、晩霜の心配がなく最低気温10℃以上、最低地温15℃以上になったころです。一般地の露地栽培では5月上中旬ごろ、トンネル栽培では4月中下旬ごろになります。キュウリの根は酸素要求量が多いのでうねを高くするとよいでしょう。
老化苗定植や定植後の環境不良などで、生育が悪い場合には液肥や葉面散布などで草勢回復に努めます。
- ■施肥量
- 元肥の量は目安として10u当たり成分量で、チッソ200〜250g、リン酸200〜250g、カリ100〜150gを施用します。元肥が多すぎると、収穫初期の果実が短くクサビ状の尻細り果になることが多くなるので注意します。
定植のポイント
地温15℃を目標に定植しましょう。
活着の良否がその後の生育に大きな影響を及ぼすので、定植は晴天の午前中に行います。あらかじめ鉢に十分潅水しておき、植え穴にもあらかじめたっぷりと潅水しておきます。
水分と地温を確保するためにマルチを利用すると効果が高くなります。マルチングは植え付け7〜10日前に行って、十分に地温を確保しておくと定植後、苗の根の伸張がよくなります。
5月中下旬から7月中旬にかけて育苗せずに畑に直まきして、簡単に栽培する方法もあります。
定植後、保温キャップなどで、苗を囲うと初期生育がスムーズにいきます。
整技方法(基本的な例)
@親づるは支柱の高さ(160cm)程度で摘芯。
A中段以上の孫づるは放任し、隣の株の枝とぶつかるようなら適宜摘芯。力強い成長点のある枝を必ず3〜4本残す。
B下段から発生する孫づるは地面につかないように葉を1〜2枚残して摘芯。
下から5〜6節までの側枝と雌花は早めに除去。この時、キュウリや台木の子葉があれば除去する。いつまでも残すと病害虫の発生源となりやすい。
誘引の例
[1条植えの場合]
[2条植えの場合]
追肥と潅水
[追肥]
追肥は1本目の果実がとれ始めたころからが目安です。化成肥料の場合、1回にチッソ成分で10u当たり30g程度施します。間隔は7〜10日が目安です。
液肥の場合は10u当たりチッソ成分で10〜15gとして3〜4日に1回程度施してください。アミノ酸含有の有機液肥などを施用すると味のよいおいしいキュウリが収穫できます。
[潅水]
キュウリは特に水分を必要とする作物なので、安定した栽培のために雨水だけに頼るのではなく、潅水が必要不可欠です。梅雨明け後は高温乾繰により急速に草勢が衰えるので、通路潅水も含めこまめな水管理が大切です。
草勢判断のポイント
キュウリは初期生育が順調に行くことが大切です!
草勢判断は本葉15〜18枚程度(8〜10節の開花ごろ)に行います。順調な草勢であれば、成長点(芯)が大きく包まれており、生き生きしています。
- @開花節から成長点までに、展開葉が5〜6枚あれば順調。それ以下なら弱い。
- A開花節から発生している側枝の長さ小指以上なら順調。それ以下なら弱い。
上記2点を満たしても、発生している側枝が急に小さくなっているようなら、草勢は弱くなりつつあるので注意しましょう。
このような場合には、着果節位を1〜2節上げる、カ枝(側枝を2〜3本)を伸ばすなどで対応するとよいでしょう。
収穫と不良果
収穫の適期は果実の長さが約20cm程度の時ですが、14〜15cmのミニサイズで収穫すると、ふだんとはまた違った食味が味わえます。反対に大きくなりすぎると皮がかたくなり生食には向かなくなります。
気候や風害などの要因で果形の乱れ(尻細り果、曲がり果)が発生した場合は、思い切って不良果を摘果して草勢の回復を図ります。株が疲れた場合には根の活力剤(メネデールなど)や葉面散布剤の施用が効果的です。