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野菜

野菜栽培マニュアル

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スイカ

■菜園向けスイカ栽培カレンダー

栽培カレンダー

育苗管理

定植

■生育適温
25〜30℃
[定植適期苗]

本葉4〜5枚で、根鉢が崩れずしっかりした根が張っているものが定植適期苗で、株元から大きく厚い本葉が展開している苗が理想です。
葉が込みあったり日照不足だと徒長して、側枝の発生が悪い苗になりやすいので注意します。

[スイカの接ぎ木苗]

低温伸長性や土壌伝染病害(つる割病)への抵抗性を強めるため、ユウガオ(カンピョウ)やカボチャを台木とした接ぎ木栽培が一般的です。
家庭菜園では接ぎ木は難しいので、接ぎ木苗の購入をおすすめします。

[トンネル・マルチの利用]

スイカの原産はアフリカの砂漠といわれており、高温乾燥を好み、水はけの悪い場所を嫌います。
日本では、梅雨をまたいで夏に収穫する作型が一般的なので、マルチやトンネルで雨や寒さをしのぎます。
トンネルで降雨から守ることで着果や初期肥大が安定し、収穫前の裂果も少なく、糖度ものりやすくなります。

トンネル・マルチを使った栽培

収穫前の果実

スイカは、霜に弱い高温性の作物です。定植時期の目安は、晩霜の心配がなく最低気温10℃、最低地温15℃以上になったころです。一般地の露地栽培では5月上中旬ごろ、トンネル栽培では4月中下旬ごろになります。
スムーズな活着を促すため、定植は晴天の午前中に行い、地温の確保につとめます。

地温15℃を目標に定植する。

■施肥量
元肥の量は目安として10u当たり成分量で、チッソ100〜150g、リン酸150〜200g、カリ100〜150gを施用します。元肥が多いと「つるぼけ」をおこし、着果や玉の肥大が悪くなるので注意します。アミノ酸入り液肥を、着果後から定期的に施用すると果実の肥大や品質が向上します。

定植後の仕立てと管理

[摘芯]

スイカの仕立て方はいろいろありますが、家庭菜園の大玉栽培では本葉5〜6枚で親づるを摘芯し、子づる4本整枝2果どりがよいでしよう。

[大玉スイカ子づる4本整枝2果どり栽培の場合]

着果節位までの側枝は、早めに除去します。
着果節位以降の側枝は基本的に残し、玉の肥大促進のために葉面積を増やします。
収穫までは整枝をひかえ、草勢維持につとめますが、後半まで草勢が強すぎる場合は、空洞果や裂果が発生したり、糖度が上がりにくくなるので整枝が必要です。
追肥は草勢を見ながら、着果を確認した摘果後つる先に、チッソ成分で30〜40g/10u施します。

交配期の草姿

16〜22節あたりの3番花に着果させるのがよいでしょう。
これよりも低節位だと玉が小さく扁平になりやすく、高節位だと大玉になるものの玉が膨らみすぎて変形果や空洞果、裂果が増加します。

[交配]

最低夜温は15℃以上必要で、日照不足、チッソ過多、高温、多湿によって茎葉が軟弱に生長しているときは雌花の着生が悪く、落花が多くなります。その日の朝に初めて咲いた雄花を必ず使いましょう(夕方咲いている雄花は除去するとよい)。

交配(受粉)は、晴天日の午前9時までに行うのが花粉に活力があり効果的。

その日開花した雄花の花弁を除去して、花粉を雌花の柱頭につける。

スイカの雌花

スイカの雄花

着果後の雌花

草勢判断の目安

[交配期の生育状態を判断]

朝につる先がしっかり持ち上がり、当日開花した雌花からつる先までの長さ40〜50pぐらいが適当です。
それより短い場合は草勢が弱く果実の肥大不足が予想されますので、交配を先送りして葉枚数を確保します。
また、長い場合は、草勢が強く着果率の低下が心配されますので、孫づるをもう少し先までかき取るなど、草勢を抑える管理が必要です。

雌花の充実が悪く、着果性が劣る。

・つる先から開花位置まで60〜70p以上
・節間が長い(20cm以上)
・つるが太く、先端の持ち上がりが大きい。

・開花位置まで40〜50cm程度
・節間15cm程度
・つるがタバコぐらいの太さで、先が軽く上を向いている。

草勢が弱く肥大しない。

・開花位置まで30cm以下
・節間が短い(10cm程度)
・つるが細く、先端の持ち上がりが少ない。

玉直しと収穫

果実がソフトボール大になったころ、果梗部を上にして変形を防ぎます。
着果後1カ月ごろから、果皮の着色と果肉の熟度を均ーにするために、玉直しを行います。接地面に突然直射日光をあてると日焼けのおそれがありますので、2〜3回に分けて少しずつ回転させます。
スイカの収穫期の判断は経験を要しますが、開花交配後の日数と積算温度を目安にします。(登熟日数のおおよその目安は、7月収穫であれば大玉スイカで45〜50日、小玉スイカで35〜40日が登熟日数の目安です。積算温度では大玉で約1000℃、小玉で約800℃で収穫期を迎えます)
収穫前に試し割りを行い、熟度を確かめてから収穫をするとよいでしょう。

小玉スイカは子づる4本整枝3果どり

子づる4本仕立て、1番果を3果どりとし、うね幅を300cm、株間60〜80cm程度、栽植密度は10u当たり4株ぐらいを基準にします。
1番果収穫後、草勢が安定していれば2番果を着果させて6玉収穫を目指します。

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