社会への貢献

医・食・農一体の取り組み
〜京都大原記念病院との連携が生んだグリーン・ファーム・リハビリデーション®〜

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第4章 グリーンファームリハビリテーションの実際(研究編)

農業とリハビリテーションを融合させたプログラム「グリーン・ファーム・リハビリテーション®」の取組が始まって3期目を迎えました。現在、京都府立医科大学、京都大原記念病院、タキイ種苗の共同研究としてこれらの取り組みに関する医学的なエビデンスを蓄積しているところです。具体的には、回復期病棟での農作業が「前頭葉機能」「認知機能」「精神機能」に与える効果を検証中で、2018年2月の「回復期リハビリテーション病棟協会 研究大会」では、同院の作業療法士さんから研究経過が報告されました。

同院 作業療法士による「回復期リハビリテーション病棟協会 研究大会」でのポスター発表。
↑同院 作業療法士による「回復期リハビリテーション病棟協会 研究大会」でのポスター発表。

リハビリテーション公開講座

また、2017年に開催された「医・食・農連携シンポジウム(京都大原記念病院グループ主催リハビリテーション公開講座内)」に於いては、農業を基点に京都に根差す異業種がコラボレーションし、グリーン・ファーム・リハビリテーション®によって市民の皆様に健康長寿でいてほしいというメッセージを発信しました。

左よりタキイ種苗株式会社 園芸部部長 岡 聡典氏、京都大原記念病院グループ 看護師 田村 さちこ氏、作業療法士 山中 卓也氏、管理栄養士 屋代 朋子氏、京都府立医科大学 総合医療・医学教育学 教授 山脇正永先生
左よりタキイ種苗株式会社 園芸部部長 岡 聡典氏、
京都大原記念病院グループ 看護師 田村 さちこ氏、
作業療法士 山中 卓也氏、
管理栄養士 屋代 朋子氏、
京都府立医科大学 総合医療・医学教育学 教授 山脇正永先生

現場の声12
「グリーン・ファーム・リハビリデーション®の今後の展開」

京都大原記念病院 院長 垣田清人 先生

「グリーン・ファーム・リハビリテーション®」は、退院後に農作業を行う目標を有した患者さんのみならず、高次脳機能障害のある患者さんの、心理面・情緒面の賦活、また不整地での立位バランス訓練にも活用しています。今後はこの取り組みに関する医学的エビデンスを蓄積し、患者さんの「復権」はもとより、これらの取り組みを通じて地域の「復権」、すなわち京都・大原地域の地方創生の実現に向けてあくなき挑戦を続けてまいります。