社会への貢献
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- 「グリーン・ファーム・リハビリデーション®」2017〜2018年の軌跡
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医・食・農一体の取り組み
〜京都大原記念病院との連携が生んだグリーン・ファーム・リハビリデーション®〜
2017年度の栽培日記 農園管理のリーダー岡山渉氏(京都大原記念病院)の記録をベースに紹介いたします。
2018年1月 〜冬野菜はほぼすべて病院内で活用〜
- 冬野菜の収穫が佳境を迎えました。「三太郎」ダイコンは病院食や嚥下食(えんげ:飲み下しやすいように工夫した食事)で活用されました。各グループ施設にもほぼすべての冬野菜が食材として提供されました。ただし、大原の冬は厳しく農作業リハビリは中断。病院スタッフで収穫していただきました。
- ニンジン「京くれない」は、できるだけ長い期間活用するため、シャーベットやどら焼きなどの加工商品として利用できないか、管理栄養士が商品開発にもチャレンジされました。試作品は病院内の売店や近隣の道の駅で販売いただき好評だったものの、採算面で見合うかどうかが課題で、商品化には至らなかったものの加工品開発の可能性は示していただけました。
(栽培された主な秋冬野菜)
オレンジブーケ・バイオレットクイン・スノークラウン(カリフラワー)、グリーンボイス(茎ブロッコリー)、ハイツSP(ブロッコリー)、オレンジクイン・黄ごころ85(ハクサイ)、彩音(キャベツ)、早生子持(メキャベツ)紅三太・三太郎(ダイコン)、スワン(カブ)、オランジェ・京くれない(ニンジン)、ケルたま(※タマネギは翌年6月収穫)、仏国大莢(キヌサヤインゲン)、グルメ(スナップエンドウ)、ウスイ(実エンドウ)※豆類は翌年5月から収穫。
2月 〜作業療法士、管理栄養士の意見も入れ次作品目を選定〜
- メキャベツの室内収穫は2月で終了。すべての野菜畝は春夏野菜への更新準備となりました。
- 次年度の作付け計画はリハビリテーション部の意見も反映されることになりました。例えば地這で栽培するカボチャとスイカは畝内に患者が踏み込みにくく、リハビリ作業に向かないという意見を受け、作付けから外されました。代わりに収穫しやすいオクラや、日よけにもなるゴーヤの作付けを増やすことになりました。果実の生長が早く、毎日収穫できるキュウリも作業療法士から評判がよかった品目です。
- 食べるときの見た目のよさも重要という、管理栄養士からの意見があり、彩りを考えた品種選定をすることになりました。また、機能性成分も考慮して「ファイトリッチ」シリーズは必ず取り入れることになりました。
3月
- 患者と病院スタッフにて春野菜のジャガイモ(キタアカリ)の種イモ植え付けが始まりました。
- 春夏野菜の畝作りが始まりました。5月の定植に向けての準備。
- 景観用として秋のコスモスを散播したエリアに赤クローバー(メジウム)がまかれました。