タキイ種苗は2009年の新品種として、ユーストマ(トルコギキョウ) 『F1ミンク』を全国種苗店・園芸店にて生産者向けに発売します。
ユーストマは日本で年間約1億2千万本流通する人気の高い花で、ブライダルを中心にフラワーアレンジなど幅広い用途で1年中利用される切花です。ここ数年、ボリュームのある豪華な花としてバラやカーネーションに代わって使用されることが多くなっています。ユーストマの原産は北アメリカですが、日本の品種改良が世界をリードしており、大輪から小輪、八重や一重と様々な花色の品種を誕生させ、現在では日本が世界一の品種数、品質を誇る国となっております。
今回発表した『F1ミンク』は、最も需要の多い純白色八重系の中のバラ咲き中輪品種です。これまで花形のよい純白八重バラ咲き品種は、早生※1で出荷適期が狭く、栽培も難しいため安定した量の流通ができず生産者や花き市場、生花販売店にとって大きな課題となっていました。この『F1ミンク』は中晩生※1の品種で夏から秋にかけての栽培の難しい時期でも容易に出荷が可能となります。また、高温長日期※2にも花形が安定するように花弁数の多い系統を選抜して品種化しましたので、品質の高い、美しい花形のユーストマを日本の切花市場に安定して流通させることを可能にします。
タキイ種苗では、同系の純白色八重咲きの早生・中生の品種を発表する予定です。また、より分枝力※3の強い品種に改良することで生産性を上げ、栽培環境に影響されない性質にして産地の拡大を目指します。 |