インフォメーション

2009.08.10
べと病に抵抗性を持ち、葉柄がしなやかで折れにくく作業性に優れた
春・秋どりのホウレンソウ
『デュエル』を新発売
タキイ種苗は、2009年の新品種として、べと病※1に抵抗性があり、作業性にも優れたホウレンソウ『デュエル』を発売します。

近年ホウレンソウは、生産量が増加する秋から春どりを中心に青果の販売価格が低迷しています。ホウレンソウは収穫・調整作業に多くの労力が必要になるため、各生産地にとって価格が安くても利益が出るようにいかに生産コストを抑えるかが大きな課題です。さらにホウレンソウの栽培で発生しやすいべと病についても、べと病R(レース)1〜7※2抵抗性品種が年間を通じて必要となってきています。

今回新発売するホウレンソウ『デュエル』は、収穫・調整が容易な品種で作業性に優れるのが特長です。葉柄がしなやかで折れにくいため、一部の生産地で進んでいる機械収穫にも適しています。草姿は立性※3で、収穫時の葉の絡みも少なく株ぞろいに優れているので、ハウス栽培の一斉収穫にもおすすめです。さらに、生育にムラが出にくく均一に揃うので、作業の省力化を可能にします。
また、ホウレンソウの栽培で大きな問題となるべと病についても、R1〜7に抵抗性を持つ品種で、耐暑性も兼ね備えています。葉の枚数は多めで株張りがよく、栽培も容易で収量も安定しています。

タキイ種苗では、今回発売する春・秋どり品種『デュエル』と、昨年新発表した夏どり品種『サマ−スカイR7』を組み合わせて栽培することを提案し、より長い期間高作業性品種の栽培が可能となります。今後作業性を重視する生産者の方へ積極的に推進していきます。
べと病に抵抗性を持ち、作業性に優れた春・秋どりのホウレンソウ『デュエル』
◆『デュエル』の主な特長
草姿は立性で葉が絡みにくく、葉柄がしなやかで折れにくいので収穫・調整作業が容易。
べと病R1〜7に抵抗性があり、葉色は色ツヤがよく新鮮感のある濃緑色。
生育の株ぞろいに優れ、一斉収穫に適し、選別も手間が省けて省力的。
葉の枚数は多めで、株張りがよく収量性も安定している。
耐暑性があり、栽培も容易で春・秋どりに適する。
<作型表>
作型表


<価格> 全国種苗店・園芸店にて販売中
品種名 量目 希望小売価格(税込み)
デュエル 小袋 315円
1dL 514円
1L 4,305円


<注釈説明>
※1 べと病…葉の前面に淡黄色、裏面には灰紫色のカビが生じるホウレンソウの重要病害で、湿度が高い時期に発生しやすく、病葉がべとついた感じになることから「べと」と呼ばれるようになった。ホウレンソウでは特に、春・秋まき栽培で発生しやすい。
べと病にかかった作物
※2 R(レース)…病原菌の系統のこと。品種を育成する際に発生する病害の抵抗性品種に、感染する病原菌が新しく出てくる度にR(レース)数は増える。ホウレンソウのべと病では、国内でR7まで確認されている。
※3 立性…葉や茎が上に伸びる性質のことで、葉が絡まないので収穫しやすく作業性に優れる。