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2009.09.09
根こぶ病に強く、低温期でもよく太る! 家庭菜園にもおすすめの
栽培しやすく、甘くておいしい秋〜春どり小カブ
『CRゆきばな』を新発売
タキイ種苗は、2009年の新品種として、根こぶ病※1に強く、家庭菜園にもおすすめの小カブ『CRゆきばな』を発売します。

小カブの産地は、1年を通して栽培する所が多く、それぞれ時期に合った品種を使用していますが、近年産地では連作※2による根こぶ病の発生が問題となっています。根こぶ病に強い品種として2002年に発表した春〜夏まきの小カブ『CRもちばな』に続き、秋〜春まきの品種が求められていました。そして、『CRもちばな』と同程度の味のよさを維持し、冬場の低温時期でも肥大が安定している品種の開発が課題となっていました。

今回新発売するカブ『CRゆきばな』は、連作による根こぶ病に強く、低温期でも肥大が安定しています。また、肌は白くてテリ・ツヤに優れ、肉質はやわらかく、甘くておいしい品種です。根の形状においても、尻のまとまりがよく、変形やス入り※3になりにくいので栽培が安定していて、家庭菜園にもおすすめです。さらに、葉軸も太くてしっかりしているので葉折れも少なく、収穫作業もスム−ズに進みます。

タキイ種苗では、主に肥沃※4な地域での栽培や多肥栽培※5に向くという『CRゆきばな』の特長を生かして、関東の小カブ産地や西日本で小カブが栽培されている産地を中心に推進していきます。さらに、今後の品種育成の方向性としては、厳寒期でも今まで以上に肥大が安定する品種の開発と、根こぶ病以外の病気(白さび病※6や萎黄病※7)などにも強い品種の開発を進めていきます。
根こぶ病に強く、低温期の栽培でも肥大が安定する小カブ『CRゆきばな』
◆『CRゆきばな』の主な特長
連作による根こぶ病に安定して強い。
低温期の栽培でも、玉のまとまりがよく、形やサイズなどそろいがよい。
肉質はやわらかく、甘くておいしい小カブ。
葉軸が太くてしっかりしているので、収穫時に作業しやすい。
肌は白くて、テリ・ツヤに優れる。
尻のまとまりのよい形状で、変形やス入りになりにくいので、安心して栽培できる。
<作型表>
作型表


<価格>
品種名 量目 希望小売価格(税込み)
CRゆきばな 小袋(約880粒) 420円
20mL 1,522円
1dL(缶) 6,720円


<注釈説明>
※1 根こぶ病…土壌伝染性病害の一つで、根にこぶを作り生育を妨害する。アブラナ科の野菜が侵されやすく、カブの重要病害。
※2 連作…一つの作物を同じ圃場に繰り返し作付けすることを連作という。種類によって連作が可能なもの、不可能なもの、適当ではないが大きな支障はないものなどに分けられるが、連作が可能な種類であっても圃場は変えた方がよいと言われている。
※3 ス入り…ダイコンやカブの根身の中におきる品質劣化の一種で、内部の細胞がだめになり、そのためにスポンジ状の空洞ができる。これをス入りという。
※4 肥沃…土地が肥えていて、農作物がよくできること。
※5 多肥栽培…肥料を多く施用して栽培すること。
※6 白さび病…糸状菌(かび)によって発生し、カブのほかコマツナ、ハクサイなども浸す。初めに葉の裏面に白色でいびつな小さい斑点が生じ、表皮が破れて白色の粉状の物が発生し飛散する。その後葉の表面は緑色から黄色くなる。
※7 萎黄病…土壌伝染性病害のフザリウム菌によって発病する病害で、葉は緑色を失って黄色に変わり、生育が止まってやがて枯死する。


<参考資料>
『CRゆきばな』カブの育て方
〜ベランダ農業『プランター栽培』〜
標準プランター(650型)で栽培してみましょう
(1) 約10cmの間隔(条間)で、
2列タネをまく<すじまき>
(2) はり金をプランターに
セットする
(3) 防虫ネットをかぶせる
〈虫を防ぐ方法〉
(4) すき間ができないように、
ネットのすそをひもでしばって、
せんたくばさみでとめる
(5) 発芽の様子
(ネットをはずしたところ)
葉が[1]1〜2枚のころと[2]3〜4枚の
ころに2回間引きを行えば、
このように収穫できます