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2011.06.06
耕作放棄地を子どもの笑顔いっぱいのひまわり畑に変えよう!
倒伏しにくく、草丈が低く子どもの目線の高さでひまわり迷路に最適!
緑肥・景観用ひまわり『キッズスマイル』を新発売
タキイ種苗は、2011年の新品種として、従来品種より草丈が低く、倒伏しにくい緑肥・景観用のひまわり『キッズスマイル』を新発売します。

近年、耕作放棄地※1を活用してひまわりを栽培し、町おこしのイベントをする事例が増えています。ひまわり畑を夏のイベントに利用する際、親子で楽しめるひまわり迷路が人気です。しかし、現在販売されている緑肥※2用ひまわりは、草丈が2mを超える品種が中心で、子どもの背丈を超える品種ではひまわり迷路にした場合、大人から子どもの居場所が確認できない不安があり、草丈の低い品種が要望されていました。また、生育後半になると花が重くなり、風雨にさらされ支えられず倒伏しやすいなどという問題点もありました。
今回発売する『キッズスマイル』は、子どもの背丈程度の約1〜1.5mと低く、子どもの目線で鑑賞でき、ひまわり迷路に用いても大人からは子どもの居場所が確認できる草丈で、べと病※3、立枯れ病※4の耐病性をもつ緑肥・景観用ひまわりです。草丈が従来品種より低いため、倒伏にも強く、緑肥・景観用として最適です。緑肥としてのひまわりの効果は、土壌中の菌根菌※5の密度を高め、後作のリン酸吸収を促進させるため、近年需要が高まっています。『キッズスマイル』は、収穫した子実を搾油しひまわり油を作ることも可能です。

タキイ種苗では、ひまわりの品種改良にも力を注いでいます。大きな花の代表だったひまわりをコンパクトで花粉の出ない切花用に品種改良した『サンリッチシリーズ』は、現在、花束などに使われ、様々な場面で見かけるようになりました。またテーブルヒマワリとして人気の『グッドスマイル』は、花粉が出ないので周りを汚さず飾り花にも最適です。
緑肥・景観用に最適な「キッズスマイル」 弊社「緑肥用ひまわり」との比較
左:キッズスマイル 右:緑肥用ひまわり
今後も引き続き緑肥作物や景観作物などのニーズに合った品種を発表し、生産者や消費者の皆様に安心で安全な野菜づくり、土作りにも貢献していきたいと考えています。また、将来を担う子どもに向け、苦味を従来のピーマンの10分の1に品種改良した「こどもピーマン」や、食育教育用教材として「やさいだいすき」や「タネのひみつ」を出版し全国の幼稚園、保育園、小学校に寄贈する社会貢献活動にも取り組んでおります。
◆『キッズスマイル』の主な特長
開花時草丈が約1〜1.5mと低い。適期まきの場合、開花まで播種後75日前後。
べと病、立枯病に耐病性をもち、短節間で、倒伏に強い。
土壌中の菌根菌の密度を高め、後作のリン酸吸収を促進させる。
迷路用・景観用・緑肥用など、多彩な用途に利用できる。
搾油用としても利用できる。
◆作型表
作型表

◆価格
品種名 量目 希望小売価格(税込み・送料別)
緑肥・景観用ひまわり『キッズスマイル』 0.5kg 1,943円
20ml 525円


◆注意点
播種(条まきかバラまき)後、1cm程度の覆土をしてしっかり鎮圧すること。播種量は、1〜2kg/10a
後作の定植または、播種の1カ月前にすき込むこと。
開花終了後、トラクターなどですき込む。成熟しすぎると茎が硬くなるので、早めにすき込むこと。
すき込み時、石灰チッソを40〜50kg/10a散布すると、茎や葉の分解が促進される。
搾油に用いる場合は、収穫した子実から搾油すること。播種用種子(種子消毒済)を搾油に用いないこと。

◆注釈説明
※1 耕作放棄地 平成17年の統計では38.6万haで、昭和50年から平成17年までの30年間で、耕作放棄地は、25.5万ha増加。その要因を見ると、高齢化等による労働力不足が約5割と最も高く、生産性が低い、農地の受け手がいない、土地条件が悪いことなどが挙げられる。
農林水産省「耕作放棄地と現状の課題」より
※2 緑肥 緑肥とは、畑における肥料等の効果を得るためや、遊休農地等における景観の美化に作付けすることをいいます。
※3 べと病 葉の表側では主脈に沿って淡黄緑色の小斑点を生じ、やがて健全な部分との境が はっきりしない病斑となり、その裏側には淡灰色のかびを生じる。ひどいと葉は枯れる。
※4 立枯病 幼苗の地際部の茎や根に発生する。初め茎に暗緑色でのちに褐色になる斑紋を生じ 次第に腐敗は茎の内部へと広がり、発病部分はくびれて倒伏、萎凋、枯死する。根も褐色に腐敗する。
※5 菌根菌 植物にとって有益な微生物で、根が届かない場所の養分を吸収して植物に送ってくれ ます。特にリン酸を吸収する力が強く、植物にもリン酸をよく供給します。

●『サンリッチひまわり』
サンリッチひまわり 『サンリッチ』シリーズは、従来の大型な品種に比べ、切り花に向くコンパクトな大きさになり、整った花型で咲き進んでも形が乱れません。周年出荷も可能で、1年を通して安定した高品質の切り花を供給できます。また、無花粉品種で衣服などが汚れることがないため使いやすく、切り花としてとてもよい品質を備えています。ひまわりの切り花用品種のうち8割以上を占め、またオランダの花き市場でも、国内生産及び輸入数量の9割以上を占めるほどの人気品種です。今後も消費者や生産者にとって、それぞれのニーズに合った質の高い品種を提供していきたいと考えています。
 
●『グッドスマイル』
グッドスマイル 『グッドスマイル』は、無花粉・分枝性の品種であり、日長の影響をあまり受けずに、周年50〜55日前後で開花します。花壇栽培での草丈は40〜50cm、ポット栽培では極矮性(例:3月または9月中旬に9cmポットに播種で草丈15〜18cm、花径約10cm)になります。
 
●『緑肥用ヒマワリ』
緑肥用ヒマワリ 初期生育が旺盛で、土壌の被覆が早く、開花期の草丈は2m以上になります。播種期の幅が広く、適期(5〜8月)まきの場合開花までの日数は、播種後80日前後です。美しい大輪の花をつけるので景観用にも適しています。