タキイ種苗は新品種として、ユーストマ(トルコギキョウ)「F1ファルダ レモン」「F1ファルダ チェリー」「F1ファルダ マンゴー」の3品種を新発売いたします。
ユーストマの切り花が使用される用途を大きく分けると、冠婚葬祭などの催し物を中心とした業務用と、ブーケや花束を中心とした店舗販売用になっています。最も使用量の多い純白色は、主に業務用に使用されていますが、花色別では純白以外にピンクが多く、次いで覆輪※1やイエロー、ラベンダー、グリーンなどが多く流通しています。花型は80%以上が八重咲きで、最近の傾向としてフリンジ※2系八重咲き大輪品種が高単価で取引されるようになっており、フリンジ系のブームになっています。これらの品種の出現で、ゴージャス感や高級感が上乗せされた結果、ユーストマ全体の切り花価格を引き上げる牽引役ともなっています。
タキイ種苗はフリンジ系ユーストマで、ブーケやアレンジ、花束に強烈なインパクトを与える一重咲き系の品種『F1ファルダ』シリーズを開発しました。このシリーズは、強いフリンジが弁先に入ることで八重咲きのような豪華さと一重咲きの爽快感をあわせもった新しいタイプのユーストマです。
今回発表する『F1ファルダ』シリーズは、中生※3系の一重咲き大輪で、花型は強フリンジです。草丈は中程度で、茎や花首は太く、葉もやや大きく波打った形状です。シリーズ最大の特長は花型で、『ファルダ』というネーミングの由来は、強いフリンジがフラメンコに使用されるスカート(ファルダ)のイメージから命名されましたが、花弁が強くフリンジするとともに、弁端の一部が大きく切れ込みながら、隣の花弁にオーバーラップして大輪の花がより大きく引き立つ印象を受けます。八重咲きにはない派手さと、はじけるような花弁の形状美が、大胆かつ繊細な花としてアピールします。蕾はひし形をやや圧縮したようなふくらみをもち、従来の一重咲きとは大きく異なった形状です。また、従来品種よりも大変花保ちに優れ、花弁は厚く、輸送性や花傷みに対して格段に改良されています。
タキイ種苗では、ユーストマの世界シェア40%獲得を目標とし、今後も世界で愛される品種を目指してユーストマ品種の開発に注力してまいります。 |