インフォメーション

2015.02.06
世界初の観賞用切り花ヒマワリのべと病耐病性品種『F1 DMR サンリッチオレンジ』を日本国内で新発売
タキイ種苗は、観賞用切り花ヒマワリのべと病耐病性※ 品種『F1 DMR サンリッチオレンジ』を2014年海外初の販売に続き、国内でも2015年2月10日から販売を始めます。国内外を通じて、“べと病耐病性ヒマワリ”は『F1 DMR サンリッチオレンジ』が初の品種となります。

『F1 DMRサンリッチオレンジ』はべと病の複数のレースに対し耐病性を持っています。
べと病はヒマワリに発生する最重要病害であり、その症状は葉の表面に黄緑色の斑点が現れ、葉の裏には灰色のカビが発生し、徐々に病斑を広げていきます。深刻な被害に遭った株は丈が短くなり、切り花としての品質も損なわれ、観賞価値を失います。べと病の病原菌は土に残り越冬するため、感染した植物体の残渣が原因で翌春の初期から感染することがあります。また、湿気の多い土壌を好み気温15℃〜25℃ の間で発生しやすくなるのも特徴の一つです。そのため、天候に恵まれない年に薬剤防除等が徹底されない場合などに、切花生産者はべと病の大きな被害を受ける可能性があります。特に、ヨーロッパでは深刻な被害がでています。
『F1 DMRサンリッチオレンジ』は、DMR(べと病耐病性 Downy Mildew Resistanceの略)という革新的な付加価値が、生産者にとって高い出荷率と農薬散布の削減などのメリットをもたらします。到花日数(播種後から花が咲くまでの日数)、草丈、花形、花色は既存の主力品種である『F1 サンリッチオレンジ』と同等です。当品種は、栽培環境にもよりますが播種後およそ55〜60日で開花し、春から夏、秋にかけての栽培に適します。

開発にあたり、タキイ種苗がオランダのべと病多発圃場にて実施した生育比較試験の結果によると、播種から4週間後、従来品種はべと病に感染していましたが、『F1 DMRサンリッチオレンジ』には感染症状が一切現れませんでした。
1991年に新発表した『サンリッチ』ヒマワリは、今回、日本初のべと病耐病性品種を新発売したことで、さらに消費者、生産者に愛され、安心して栽培できるシリーズとなりました。タキイ種苗は、これからもさらなるヒマワリ育種の可能性を追求していきます。
F1 DMRサンリッチオレンジ
F1 DMRサンリッチオレンジ
F1 DMRサンリッチオレンジ
花部分のアップ
F1 DMRサンリッチオレンジ
花部分のアップ

◆ 価格
品種名 量目 参考小売価格(税込)
F1 DMR サンリッチオレンジ 1,000粒 3,780円
※ べと病耐病性 …  べと病の新しいレースや特異なレースに対してはDMRの耐病性が打破されることがあります。