2019.10.07
タキイ種苗は、10月10日の「トマトの日」を前に、全国の20〜60代の男女300名を対象に「トマトに関する意識調査(インターネット調査)」を実施しました(調査期間:2019年9月6日〜9月10日)。
今回の調査では、「トマトが好き」な大人は82.0%、子ども※は73.4%で、年齢を問わず高い人気がうかがえました。
※「子ども」については、0〜12歳の子どもがいる人を対象に聞いています。
トマトに豊富に含まれる成分のうち、最も注目を集めているのは「リコピン」(80.3%)でした。「健康のためにトマトを摂取する頻度が増えた」(52.7%)、「野菜(栄養)不足を感じてまず食べるのがトマト」(44.7%)、「美容のためにトマトを摂取するようになった」(35.0%)人は、それぞれ昨年より増加しており、トマトの機能性成分のはたらきに着目して、効果的な摂取をしている人が増えていることが明らかになりました。
また、「トマトが苦手」でも、トマトをおいしく食べる工夫を聞いたところ、汎用性の高いトマトの多彩な活用法を知ることができました。
大人の8割以上、子どもの7割以上が「トマト好き」!
■一番人気のトマトのサイズは…「ミニ(プチ)トマト」
(複数回答トップ3、N=300)
抗酸化性、免疫強化、動脈硬化予防、美白効果といった健康・美容効果が期待できる「リコピン」が、トマトの成分で最も注目されており、特に女性は88.0%が「気になる」と回答し、関心の高さがうかがえる結果となった。
トマトを「健康のために摂取する頻度が増えた」(52.7%)人は、昨年度より9.7ポイント、「野菜(栄養)不足の解消」や、「美容のため」に摂取する人も増え、トマトの機能性成分の認知・期待が高まっていることがわかった。
トマトが好きか嫌いかの質問では、「好き」(60.3%)、「どちらかといえば好き」(21.7%)を合わせて82.0%と、8割以上が「トマト好き」であることがわかりました[図1]。
トマトは、タキイ種苗の「野菜と家庭菜園に関する調査」(2019年8月)で、調査開始以来11年連続で大人の好きな野菜の1位、8年連続で子どもが好きな野菜の1位に選ばれており、老若男女を問わず、国民的に最も愛されている野菜といえます。
■[図1] トマトは好きか嫌いか(N=300)
トマトが「好き」と回答した人に、その理由をたずねて昨年度と比較してみたところ、1位「おいしいから」(2019年:75.6%、2018年:74.9%)、2位「健康によいと思うから」(2019年:47.6%、2018年:47.5%)、3位「栄養があると思うから」(2019年:41.9%、2018年:33.7%)、4位「リコピンが豊富だから」(2019年:40.7%、2018年:36.9%)、となりました。
昨年4位から今年3位にランクアップした「栄養があると思うから」は8.2pt上昇しており、栄養効果がトマトを好きな理由として支持を集めているようです[図2]。
■[図2] トマトが好きな理由(複数回答トップ5、N=246)
トマトの摂食頻度については、「毎日」(5.3%)、「ほぼ毎日」(15.7%)を合わせて21.0%と、2割の人は毎日のようにトマトを食べる習慣があることが明らかになりました。また、69.7%*1と、約7割の人は「週に1回以上食べる」ことがわかりました。
「その他」(4.3%)を除いた95.7%の人は1ヵ月に一度以上はトマトを食べており、「好きな野菜No.1」のトマトは、食生活に密接に根付いている様子がわかりました[図3]。
■トマトの摂食頻度(N=300)
主に購入するトマトのサイズは、1位「ミニ(プチ)トマト」(59.2%)、2位「中玉(ミディ―)トマト」(54.0%)、「大玉トマト」(40.4%)となり、一口サイズのミニ(プチ)トマトが最もよく購入されていることがわかりました[図4]。
■[図4] 主に購入するトマトのサイズ
(複数回答トップ3、トマトを購入すると答えた人、N=272)
トマト購入時に重視することは、1位「価格」(58.3%)、2位「形・見た目」(55.3%)が半数を超え、多くの人がトマト選びのポイントとしているようです[図5]。
■[図5] トマト購入時に重視すること(複数回答トップ5、N=300)
トマトの成分で気になるものを聞いたところ、1位は「リコピン」(80.3%)で、男性の72.7%に対し、女性は88.0%と約9割となり、特に女性の関心が高いことがわかりました。メディアでよく取り上げられる「リコピン」は知名度・注目度が高いようです。2位の「ビタミン」(38.7%)は男性が42.0%と女性より6.7ポイント高くなりました。その他、「食物繊維」(17.7%)、「カロテン」(12.7%)、「クエン酸」(10.7%)、「鉄分」(10.3%)「カリウム」(9.0%)、「シスリコピン」(5.3%)などが挙げられました。
トマトに含まれる機能性成分は、男女両方から注目を集めていることがわかりました。
■[図6] トマト含まれるさまざまな成分のなかで、気になる成分(複数回答、N=300)
厚生労働省が実施する「健康日本21」では、野菜から十分に栄養素を摂取するための成人の野菜摂取量の目標値を350g以上/1日としていますが、平成29年度の野菜摂取量の平均値は288.2g(男性:295.4g、女性:281.9g)*1で、全年代で不足しており、特に男女とも20-30代の野菜不足が目立ちます。
本調査でも、「野菜(栄養)不足」(68.0%)は昨年から5.7ポイント上昇し、約7割の人が実感していることがわかりました。そのような状況の中、「健康のためにトマトを摂取する頻度が増えた」(52.7%)は9.7ポイント、「野菜(栄養)不足を感じてまず食べるのがトマト」(44.7%)は9.1ポイント上昇しており、「健康のためにはトマト」という信頼感がうかがえます。
「美容のためにトマトを摂取するようになった」(35.0%)は8.7ポイント上昇しており、紫外線対策に効果が期待できるリコピンとシスリコピン、むくみ予防効果が期待できるカリウムなどを含み、多くの健康・美容効果が期待できるトマトの機能性成分のはたらきに着目し、効果的に摂取している人が増えているようです。
■[図7] ご自身の健康や美容、トマトへのイメージとしてあてはまる項目について(複数回答、N=300)
タキイ種苗鰍ェ約25年前にスタートした、健康維持機能をもつ成分を多く含み、なおかつ食味にすぐれた「機能性野菜」の研究プロジェクトで、機能性成分を多く含む新しい野菜品種を育成、商品化に成功しています。
★詳しくはタキイ種苗「ファイトリッチ」特設ページへ ⇒ https://www.takii.co.jp/tsk/phytorich/
「ファイトリッチ」シリーズのトマト
トマトの「好き」、「嫌い」別で「好きなトマト料理」を聞いたところ、それぞれの違いと、トマトの汎用性の高さがうかがえる結果となりました。
「トマト好きな人」の好きなトマト料理1位は「サラダ」(70.3%)となり、そのままのトマトの味を楽しんでいる様子がわかりました。2位「パスタ」(56.5%)、3位「ピザ」(50.8%)は半数以上の人が「好き」と回答し、高い人気がうかがえます。
一方、「トマト嫌いな人」が好きなトマト料理の上位は1位「ピザ」(46.3%)、2位「パスタ」(40.7%)となりました。「トマト好きな人」と比較すると、サラダを超して加熱する料理が上位に入り、「トマトは嫌いだけど、好きなトマト料理はある」、「火を通したトマト料理の方が好き」といった状況が浮かび上がりました。
生のまま食べることはもちろん、炒めたり煮たりする加熱料理など、トマトはさまざまな調理方法で親しまれていることがわかりました。また、「トマト嫌いな人」の中にも、「好きなトマト料理」がある人が意外にも多いことがわかりました。
■[図8] 「トマト好きな人」が好きなトマト料理
(複数回答トップ5、トマトが好きな人、N=246)
■[図9] 「トマト嫌いな人」が好きなトマト料理
(複数回答トップ5、トマトが嫌いな人、N=54)
自宅で作るトマト料理は、「サラダ」(63.0%)が2位に大差をつけての1位となりました。
2位は「パスタ」(38.3%)、3位「ミネストローネ」(20.3%)、4位「ラザニア・グラタン」(14.0%)、5位「ピザ」(13.7%)となり、「好きなトマト料理」のトップ5と同じ料理がランクインする結果となりました。「好きなトマト料理」を家庭でも作っている人が多いことがわかりました。
■[図10] 自宅で作るトマト料理
(複数回答トップ5、N=300)
※「子ども」についての項目は、今回の調査対象300人のうち、0〜12歳の子どもがいる人を対象とし、今回は120人に聞いています。
タキイ種苗が毎年8月31日(野菜の日)に向けて行っている「野菜と家庭菜園に関する調査」では、「子どもが好きな野菜」で「トマト」は8年連続で1位となっている一方で、「嫌いな野菜」のトップ10にも入っており、子どもは「トマト好き」も「トマト嫌い」も一定数いることがわかっています[図11]。
今回は、「子どもとトマト」について掘り下げ、その実態について明らかにしています。
子どものトマトの好き嫌いについて聞いたところ、「好き」(46.7%)、「どちらかといえば好き」(26.7%)を合わせて73.4%と、子どもの7割以上が「トマト好き」であることがわかった一方で、「嫌い」(7.5%)、「どちらかといえば嫌い」(19.2%)を合わせて26.7%となり、子どもの4人に1人は「トマト嫌い」であることが明らかになりました。
子どもも「トマト好き」が多い一方で、大人の「トマト好き」が8割を超えることに比べると、子どもの割合はやや低いことがわかりました。
■[図12] あなたの子どもはトマトが好きか嫌いか
(0〜12歳の子どもがいる人、N=120)
子どもが「トマトを好きな理由」では、「おいしいから」(65.9%)が、大人(75.6%)と同じく1位となりました。
一方、2位には「見た目が好き・色が鮮やかだから」(19.3%)、「甘さと酸っぱさのバランスがちょうどよいから」(19.3%)が同率でランクイン。大人のランキングでは2位だった「健康によいと思うから」(47.6%)が子どもでは11.4%で5位にとどまっており、子どもは健康面よりも「見た目」や「食べやすさ」などを理由に好きだと感じているようです[図13]。
■[図13] 子どもがトマトを好きな理由
(子どもがトマトを好きな人、N=88)
子どもが「トマトを嫌いな理由」では、「味が苦手」(62.5%)が2位と大差をつけて1位となりました。2位「酸っぱいから」(37.5%)も約4割となり、トマトが嫌いな子は、まず味への苦手意識があるようです。
次いで、3位「匂いが苦手」(15.6%)、4位「種の食感が苦手」(6.3%)、「食べにくい」(6.3%)は、味以外の部分が理由となっており、子ども視点でのさまざまな理由が明らかになりました[図14]。
■[図14] 子どもがトマトを嫌いな理由
(子どもがトマトを嫌いな人、N=32)
調査対象である子ども(N=120)のうち、親がトマト好きな人(N=99)に絞って見てみると、「子どもがトマト好き」(80.8%)、「子どもがトマト嫌い」(19.2%)となり、「子どもがトマト好き」の割合が、全体より7.4ポイント高くなりました。親がトマト好きだと、子どももトマト好きの割合が高いことが明らかになりました。
トマトが嫌いな子供にトマトを食べさせるために行っている工夫、または料理を聞いたところ、「父」も「母」もさまざまな工夫をしていることがわかりました。
シンプルに「切る」という方法では、「果肉部分をなるべく細かくして、飲めるようにして食べさせる」(50代男性)など、とにかく細かく切ることで味や見た目、食感を変える工夫をしているようです。
「そのままじゃなくて調理する」(30代女性)の声に代表されるように、煮込んでソースに加工する、炒めてパスタに使うなど、汎用性の高いトマトならではのアイデアが多数寄せられました。
「ドレッシングを手作りしておいしくする」(30代男性)、「ケチャップに混ぜたり、ドレッシングで和えたりして食べやすくする」(30代女性)など、味付けを工夫することで食べやすくする方法も有効なようです。
また、「プチトマトを家庭菜園で作っている」(40代女性)と、自家製トマトを子どもに食べさせているという声も寄せられました。
※「ミルトーク」(マクロミル開発の定性調査ツール)を利用し、別途男女100名を対象とした調査を行いました。
「トマトが苦手な人」、または「トマトが苦手な家族」がどうすればトマトを食べることができるかを尋ねたところ、大きく分類すると「切る・刻む・混ぜる」方法、「火を通す・煮込む」方法、「甘みを足す」方法、「その他」に分けることができました。
「切る・刻む・混ぜる」では、「細かく切ってパスタに入れ、あまり目立たないようにする」(36歳 女性)のように、細かく切ってから調理をすることで食べやすくする工夫や、「くし形に切ると食べないので、丸く薄くスライスしてオリーブオイルなどでマリネ」(44歳 男性)のように、切り方や和えるものを工夫するアイデアがありました。
「火を通す・煮込む」では、「カレー、煮込みハンバーグ、野菜スープにする」(36歳 女性)のような、トマトの加熱料理のほか、「トマトソースにして、パスタやハンバーグにかけて食べさせる」(38歳 男性)のように、まずトマトソースとして加工してから料理に利用するといった声が寄せられました。
「甘みを足す」では、シャーベット、ジュース、ジャムなど、多彩なデザート・ジュースに加工する工夫がわかりました。その他、「魔法の粉といって子どもの前で塩をかける」(36歳 女性)、「ピクルスにしてかわいいピンに刺して出す」(31歳 女性)など、かわいいアイデアを用いてトマトを食べる・食べさせている人もいることがわかりました。