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2023.12.06

年の瀬恒例!今年の野菜に関するアレコレを振り返る
タキイ種苗 「2023年度 野菜の総括」

アフターコロナを迎えて 外出頻度が高まってもなお、
物価高の影響で、外食を控えて自炊の頻度が増した2023年。引き続き、野菜摂取意欲は変わらず!

◎食べる機会が多かったのは、「たまねぎ」「キャベツ」が 5年連続のワンツーに!
◎値上がりの象徴になるほど高価格を感じた「トマト」が、今年の世相を表す野菜に選出!

タキイ種苗は、2023年の年末を前に、400人の男女を対象に「野菜」に関する調査を実施いたしました。9回目となる本調査では、今年ならではの「野菜」の世相を明らかにしました。「2023年の野菜の総括」として、ご報告いたします。

調査結果TOPICS!

  • 今年食べる機会が多かったのは1位「たまねぎ」2位「キャベツ」で5年連続ワンツー!

    「2023年に食べる機会が多かった野菜」は、「たまねぎ」(60.5%)が1位、「キャベツ」(57.3%)で2位となり、トップ2は5年連続不動の人気が継続しています。

  • 「野菜価格が高かったと「思う」人は年々約10ポイントずつ増加、過去最高の89.3%に!

    物価に広く影響する世界的な出来事に加え、大規模な自然災害の多発もあって、野菜価格は“天井知れず”な 状態になり、年々負担感が高まっているようです。

  • 2023年5月以降、行動制限が解除されても、慎重な行動を続けている傾向が見られる

    行動制限の多くが解除され、外出の頻度や運動の機会、実店舗での買い物の機会が増えた人が減った人を上回ったにもかかわらず、「自炊の頻度」「おうち時間」についても増えた人が減った人を上回りました。

  • 「内食派」は合計65.5%。内食では82.1%が、野菜摂取を求めている。

    「一部に外食・中食をとり入れて、ほか多くは自身または家族が料理している」を加えると89.8%に上り、約9割が 「ほぼ内食派」に該当。内食においては8割以上が、中食・外食においても過半数が野菜の摂取を求めています。

  • 今年の世相を野菜に例えると「トマト」!次点には「もやし」!

    多くの選択肢の中で、唯一10%以上の票を集めたのが「トマト」(11.0%)。「食べたくても買うのを躊躇するほど 値段が高く、今年の物価高を象徴する野菜だった」と言う声が数多くみられました。

1. 2023年によく食べた「野菜」

今年食べる機会が多かったのは1位「たまねぎ」2位「キャベツ」で、5年連続のワンツー!
「トマト」が3位復活、「きゅうり」は圏外へ!

「2023年に食べる機会が多かった野菜」は「たまねぎ」(60.5%)が1位、「キャベツ」(57.3%)で2位となり、トップ2は5年連続不動の人気が継続しています。

また、昨年4位の「トマト」(47.3%)が3年ぶりに3位に復活、一方、昨年3位の「きゅうり」(44.8%)はトップ5圏外に ランクダウンする結果となりました。

■図1 参考:2019〜2022年「食べる機会が多かった野菜」
(トップ5、複数回答、N=310、2022年のみN=400)

■図2(トップ5、複数回答、N=400)

(※1) 参照:

2. 2023年の「野菜の値段と購入意向」

① 野菜の値段が高かったと「思う」人の割合は年々約10ポイントずつ増加、
ついに過去最高の89.3%に!

2021年はコロナ禍、2022年はロシアによるウクライナ侵攻、2023年はコロナ禍は一段落したものの、ハマスとイスラエルの紛争勃発と、食糧やエネルギーの供給に世界的な影響を及ぼす出来事が続いています。

物価に広く影響する世界的な出来事に加え、大規模な自然災害の多発もあって、野菜価格も“天井知れず”な状態になり、年々負担感が高まっているようです。

■図3 「今年は例年に比べて、野菜の値段が高かったと思うか。」(単一回答、N=400)
② 過半数が「トマト」の高騰を実感、人気の高い「キャベツ」が続き全体にスコアアップ。
安いと感じられた野菜については、84.8%が「あてはまるものがない」と回答。

食べる機会が多かった野菜で上位の「トマト」(55.0%)「キャベツ」(45.0%)がワンツー、以下も食卓でおなじみの「きゅうり」「ネギ」「ほうれん草」が続き、欠かせない野菜ほど値段の高さが感じられたようです。全体的にスコアがあがっており、30%以上が「高い」と感じた野菜が11品目、20%台の品目も3品目あり、合わせると全31品目のうち半数近くに上りました。

一方、値段が安いと感じた野菜については「あてはまるものがない」との回答が84.8%に上り、同率2位の「じゃがいも」「なす」をはじめ全品目が2%台以下となっています。

■図4(トップ5、複数回答、N=400)

2023年「例年に比べて高いと感じた野菜」 TOP5
1 トマト 55.0%
2 キャベツ 45.0%
3 きゅうり 39.3%
4 ネギ 38.0%
5 ほうれん草 36.8%

■図5(トップ5、複数回答、N=400)

2023年「例年に比べて安いと感じた野菜」 TOP5
1 あてはまるものがない 84.8%
2 じゃがいも 2.3%
3 なす 2.3%
4 もやし 2.0%
5 にんじん 1.5%
③ 値段が高くても買う必須野菜トップ2は「たまねぎ」「キャベツ」で3年連続のワンツー、
値段が高いと買わない野菜トップは「アスパラ」、人気の「ブロッコリー」「トマト」も上位に。

「値段が高くても買う野菜」でも1位は「たまねぎ」(44.0%)、2位は「キャベツ」(34.3%)で過去3年変わらず、食べる機会が多かった野菜と同順位で、安定の人気が分かる結果となりました。

逆に「値段が高いと買わない野菜」のトップは「アスパラ」(22.3%)でしたが、比較的食べる機会が多かった「ブロッコリー」 「トマト」も上位で、値段が高いと我慢を強いられる対象になったようです。

■図6(トップ5、複数回答、N=400)

2023年「値段が高くても買う野菜」 TOP5
1 たまねぎ 44.0%
2 キャベツ 34.3%
3 じゃがいも 27.5%
4 にんじん 26.5%
5 ネギ 25.0%

■図7(トップ5、複数回答、N=400)

2023年「値段が高いと買わない野菜」 TOP5
1 アスパラ 22.3%
2 ブロッコリー 19.5%
3 トマト 19.0%
4 ゴーヤ 19.0%
5 アボカド 19.0%
④ お財布に優しいとされる「もやし」が「購入量UP」野菜で3年連続の1位!
一方「購入量DOWN」野菜には人気の「トマト」「ブロッコリー」がワンツー!

価格の優等生と言われる「もやし」ですら10%強値上がりしたものの、他の野菜よりは買いやすいようで、一段と依存度が高まっているようです。一方、「増えた野菜」でランクインしている「トマト」が、「減った野菜」で18.0%に上り、トップとなりました。

ただし、「増えた野菜」では54.0%、「減った野菜」では43.0%。が「あてはまるものはない」と回答しています。

■図8(トップ5、複数回答、N=400)

2023年「例年に比べて購入量が増えた野菜」 TOP5
1 もやし 17.0%
2 キャベツ 8.5%
3 たまねぎ 7.5%
4 きゅうり 5.5%
5 トマト 5.3%

■図9(トップ5、複数回答、N=400)

2023年「例年に比べて購入量が減った野菜」 TOP5
1 トマト 18.0%
2 ブロッコリー 16.3%
3 きゅうり 10.8%
4 ほうれん草 10.3%
5 ネギ 9.3%
⑤ 工夫のしかたのトレンドは3年間ほぼ変わらず、野菜の価格高騰対策に大きな変化はなし。
「特にしていない」が過去最多に。

「料理に必要な最低限の野菜のみ買っている」「カット野菜を買っている」「乾燥野菜を使っている」など、無駄を減らせる料理のしかたが若干増えているものの、「スーパーで見て安いものを買っている」(52.5%)、「もやしなど比較的安価な野菜で補足・代替している」(33.3%)、5位「安くなったタイミングでまとめ買いしている」(24.0%)といった「買い方での工夫」は頭打ち感が見られます。

「創意工夫は特にしていない」が20.8%でわずかながら過去最高を記録、“創意工夫疲れ”の表れかもしれません。

■図10 野菜の価格高騰への創意工夫(複数回答)

この結果を性別で見ると、ほぼすべての食事を自分で調理している割合が61.0%に上る「女性」が、20.0%に留まる「男性」に比べて、すべての項目でより創意工夫していることが分かります。

また年代別では、仕事や子育てで忙しい世代である20〜40代が価格高騰への対策が比較的されてなく、 生活経験が長い50代、60代に熱心な人の割合が多めであることが見てとれます。

■図11 野菜の価格高騰への創意工夫(複数回答、N=400)

新型コロナウィルスが感染症法の5類に移行した、 2023年5月以降の生活変化

新型コロナウィルス感染対策として実施されていた行動制限が段階的に緩和され、5月には感染症法上の分類が 5類へと移行したことにより、行動制限の多くが解除されることになりました。

「4年ぶりの○○」が新語・流行語大賞のノミネートされるほど開放感が広がりましたが、果たして、野菜を取り巻く 食生活にどのような変化があったのでしょうか。

「開放的な行動」について

「外出の頻度」「運動する機会」「実店舗での買い物の機会」は「増えた」ものの、
「外食の頻度」は「減った」結果に!

外出して運動したり、買い物を愉しんだりと言ったアクティブな行動こそ増えた人が上回ったものの、「外食」に 関しては「増えた」人より「減った」人の方が3ポイントほど上回る結果となりました。
外食すると家計への負担が大きいために、「外出しても外食は控える」ようです。

■図12 新型コロナウィルス5類移行後の行動変化(各単一回答、N=400)

「慎重な行動」について

「リモートワーク」「テイクアウト、出前での食事」は「減った」ものの、
「自炊の頻度」「おうち時間」は「増えた」結果に!

外出が増えて「リモートワーク・リモート授業」と、「テイクアウト、出前での食事」が減る一方で、 「自炊の頻度」が増しています。これも、外食と同様テイクアウトは高くつくため、自炊を頑張ることで食費の抑制→家計の負荷軽減のためと推測されます。

その結果、自宅で過ごす時間=おうち時間が増える結果になっています。

「食事形態」の変化について

「コロナ禍の行動制限が解除されても「内食派」はむしろ増加、5ポイント増の合計65.5%。
“ほぼ”内食派を加えると、9割に迫る!

「一部に外食・中食をとり入れて、ほか多くは自身または家族が料理している」と言う “ほぼ”内食派(=中間層)は4.5ポイント減少しましたが、これを加えた「内食メイン層」は合計89.8%と9割に迫っています。

コロナ禍の行動制限は解けたものの、生活全般の物価高が自炊を余儀なくさせているようです。

■図13 自炊の実施について(単独回答、N=400)
■図14 自炊の実施について(クロス集計)(単独回答、N=400)
「毎日ほぼすべての食事を自分で調理している」層の増加が顕著!
女性のみならず男性自炊派の増加も貢献!

「毎日ほぼすべての食事を自分で調理している」が大きく伸びたのは、女性が昨年の51.5%から10ポイント近く伸びたこともさることながら、女性の1/3ほどではあるものの男性も昨年の16.0%から4ポイント伸びていることも、内食派の増加に貢献しています。

「野菜摂取の意向」について

食事の形態を問わず、過半数が野菜の摂取を求めている。

野菜摂取を「強く求める」「やや求める」の合計が最も多かったのは、「内食」の82.1%、2位「中食」の58.3%、3位「外食」でも52.3%となっており、いずれの食事形態でも過半数が野菜摂取を求めています。

食事の形態を問わず、過半数が野菜の摂取を求めていること、内食>中食>外食の順に求める割合が高い傾向は、過去3年変わっていません。

■図15 食事形態別の野菜摂取意向(各単一回答、N=400)

最新!野菜にまつわるトピックス調査

「野菜に関する情報」への関心について

野菜について知りたいのは「食べ方、調理のしかた」や「保存のしかた」「選び方」は減少、
「作り方」「育て方」が増加!知りたい情報は「特にない」と言う野菜無関心層も増加。

トップ3については3〜5%ずつダウン、また、「洗い方」が5%近くダウンした一方で、「作り方」「育て方」が3.8% アップしたことから、順位が入れ替わる結果となりました。自炊頻度が上がるなど、野菜を食べることに関連する ことの情報よりも、食費抑制と趣味を兼ねて「作る・育てる」ことに関心を持った人が情報を求めていると見られます。

なお、知りたい情報が「特にない(あてはまるものはない)」と言う“無関心層”も、4.5ポイントアップしました。

■図16 野菜について知りたい情報(複数回答、N=400)

「今年の世相を表す野菜」とは?

野菜で今年の世相を表すなら「トマト」!次点は「もやし」に!

多くの選択肢の中で、唯一10%以上の票を集めたのが「トマト」(11.0%)。「食べたくても買うのを躊躇するほど 値段が高く、今年の物価高を象徴する野菜だった」と言う理由が数多くみられました。

次点には「もやし」(7.8%)。「家計のお助け野菜として、飽きるほど食べた」が、そんなもやしですら値上がりしたことで「物価高の激しさを実感した」ようです。3位「ネギ」(3.3%)以下は3%台以下に票が割れる結果となりました。

なお、「あてはまるものはない」(46.3%)と、世相をひとつの野菜に例えるむずかしさもあったようです。

■図17 今年の世相を野菜に例えると?(単一回答、N=400)