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栽培基礎講座

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球根草花の知識 作り方のポイント 球根草花栽培一覧表


球根草花
ダリア
植えつけ:3月下旬〜5月上旬
開花期:6〜10月下旬
花の色:赤、白、黄、桃、紫紅色、複色
用途:花壇、切花、鉢植え
耐寒性:弱い
夏から秋にかけて、美しく花壇を彩り、切花にもよく使われるなど、大変親しみ深い花です。花色や花型が変化に富んでおり、巨大輪を楽しむには尺咲き種。花数が多く花茎がしっかりし、水上げよく、切花に最適の中輪咲き種。草たけが低くてまとまりよく育つ矮性の姫ダリアは、鉢やプランターなどに植えるのに適します。豪華な花、可憐な花、珍奇な花型など、植える場所と自分の好みに合わせ、種類を選ぶのに不足のない豊富な球根草花です。

植える場所
どの球根草花より日当たりのよい場所が必要です。木の陰になるような所は避けます。土質は特に選びませんが、雨後、水溜りのするような所では、高畦としたり、必ず水はけがよいようにしましょう。
1株当たりの必要な面積は、中輪種やポンポン咲きで大体50cm4方、大輪種では60cm4方くらいです。
植える場所は早めに決め、元肥を施して植えつけの準備をしておきます。できれば直径30cm、深さ30cmくらいの穴を掘り、下半分に堆肥や落ち葉など有機物を入れ、化成肥料を軽く一握りをまき、混合して足でふみつけます。このあと残りの土をかけておきます。有機物はよく腐っていれば、植えつけ直前でもよろしいが、未熟の場合は植えつけ1ヵ月前に入れておくのが安全です。堆肥などがなくて手軽にすませたい時は、植えつけ10日ばかり前に、化成肥料を1平方メートルに150gくらい全面にまき、深めによく耕しておきます。

植えつけ
球根の発芽部をたしかめ、これが上向きになるように球根をねかせて植えます。深く植えますと、地温が低く、発芽が遅れますので、初めは土を2〜3cmくらいの厚さに浅くかけておき、地表の暖まりで早く芽がでるようにしてやります。10cm以上のびてから、周囲の土を株元に寄せて覆います。
植えつけの際、球根の発芽部から4〜5cm離して、目じるし用の短い棒を立てておき、あとで丈夫な支柱にとり替えます。ダリアの茎は空洞のものが多く、それだけに風に弱いので、大きく育つ前に支柱にしっかりと縛っておいてください。

手入れ(摘花と芽かき)
ダリアは1茎1輪咲かせるのが原則です。摘蕾せずにおけば、いかに大輪種でも大輪には咲きません。放任しておくと小枝ばかりが多くなり、勢力は分散されて花は貧弱となり、枝はぼうぼうと上に伸び、倒れやすくなります。立派な花を咲かせるには余分な芽を除きます。すなわち、芽かきと蕾を制限する摘蕾を行なってください。
早く1番花をみるには、最初から1本の芽を主幹として伸ばして、頂花(天花)を咲かせるのです。地ぎわに近い3節ほどの芽は残して、上の各節に出る側芽は全部かきとり、天花に精力を集中させます。巨大輪咲きには、この方法が最適です。
天花が咲くころには、残した下の芽が伸びてきますが、3本だけを伸ばします。それらの茎は、いずれも基部の1節だけ芽をのこし、あとはかきとっておきます。つまり1番花1輪、2番花3輪、3番花では6輪程度と、生育の進むにしたがって花数が増えます。
数多く咲かせるには、1番花は咲かせないで、地ぎわから出る側枝を3〜4節で摘心し、3〜4本を立てるか、第1回の摘心でそろって出た芽をさらに1節残して心をとめ、4〜5本を同時に咲かせるものです。この仕立て方は中輪やポンポン咲き種に適しています。この場合でもそれぞれの枝の頂花に精力を集中させるため、不要な側芽は1cmくらいのうちにかきとり、蕾も中央の1花だけを残して、ほかは早めに摘みとります。
姫ダリアは、葉3〜4枚で1度摘心し、数本の側芽を同時に伸ばして賑やかに咲かせるのに適します。
ダリアは長い間咲き続けますので、生育具合を見て月に1度くらい軽く1握りの化成肥料を追肥として株の回りに施してください。
8月になると夏の暑さで弱りますから、その時期に草たけの半分くらいで切り戻しをやります。この時、健全な緑の葉を必ず2枚くらい残しておきます。こうすると草姿も整って秋の花がまた楽しめます。

ダリアの花型
主流をなす花型はデコラティブ咲き、カクタス咲き、ポンポン咲きの三つです。デコラティブ咲きには、広い舌状花が中心まで整然と配列よくみたされたフォーマル・デコラと、花弁がねじれたり、先端がとがるインフォーマル・デコラの二つのタイプがあり、巨大輪種では、量感あふれる雄大な花型です。花径10〜15cmの中輪デコラ咲きは切花用として、最も盛んに栽培されている系統です。
カクタス咲きは花弁が外側に巻き、筒状で細長く、先がとがっているタイプですが、直線的に放射状に展開するものをストレート・カクタス、花弁が細くねじれ、花心部に内曲するものをインカーブド・カクタス、花弁の先が繊細に分かれるフリルド・カクタスと呼称しています。また、カクタス咲きとデコラ咲きの中間タイプを、セミカクタスと呼びます。
ポンポン咲きは、短いサジ弁が密に重なって完全な球形を呈し、通常径5〜6cmの小輪で花つきがよいです。このタイプの中輪はボール咲きと呼びます。ほかに単純明快な一重咲きの系統をシングル咲き、外見は一重で、1枚1枚の花弁(舌状花)に副弁がつくコラレット咲き、外側一並びの舌状花と中心の筒状花が発達して丁字型となるアネモネ咲きといい、いずれも特徴ある個性的な花です。
 

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