調べる

栽培基礎講座

戻る


宿根草花の知識 作り方のポイント


宿根草花
ギボウシ
開花期:6月〜9月
花の色:淡紫・紫・白
観 賞:庭・鉢植え・切り花
性 質:強い。水湿を好む
草 姿:株立ち。30〜150cm
植替え:3〜4年目。3月または11月
類 縁:ユリ科
原産地:日本各地の湿地。山原
 日本中の山野に多くの種類が生え、気候風土にかなった宿根草であるため、どこの庭でも育てられてきました。駄物扱いされてきたギボウシも、最近では育てやすさと美しさが認められ、大変人気の高いものとなりました。
 昔から育てられてきたものは中型のスジギボウシで、白い縞の入る葉が美しいものです。大型のトウギボウシ、オオバギボウシ、小型で花の紫色が鮮やかなコバギボウシと、それぞれの変種や変わり種が園芸品種として増えています。水のしたたる崖に生えるイワギボウシは秋咲きで、鉢植えや石付けにした山草作りで楽しめます。
 私が昔から育てているのは、中国産のタマノカンザシで、夜になると大型の白い花が咲き、よい香りを出すので、大鉢に植えて育て、花が咲き出したら玄関や窓下に置き、闇の中からただよう芳香を楽しんでいます。

株分けと植え方
 株は3年で2倍ほどに増えるので、庭では4〜5年ごとに、鉢植えでは3年目の春には植え替えが必要です。時期は春の芽立ち前がやりやすく、失敗がありません。
 年数のたった大株は、芽も多く根がぎっしりと張って、どこから分けたらよいか手の出しようもありません。こんなときにはスコップで株をまず2つ割にし、それから細かく分けます。1株の大きさは大型種で3芽くらい、小型種で5芽くらいを目安に分けます。芽と共に根が相応に付いていることが大切です。
 全体とすると半日陰の少し湿った場所が適地ですが、丈夫ですからどこでもよく育ちます。日当たりのよい方が花はよく咲きます。植え込みに先立ち、堆肥と緩効性の肥料を施して、全体によくすき込んでおきます。
 株の間隔は大型で1平方mに4株、小型で10株を目安とし、庭の地被面積としてはやや密植えとします。鉢作りでは大型種で7号鉢(21cm)に1株(3芽のもの)、小型種は5〜6号鉢に1株(3〜5芽)を目安とし、鉢底にはゴロを入れて水はけよく植えます。

手入れ
 ほとんど手はかかりませんが、水切れをおこさないようにしないと葉が傷み、見苦しくなります。タマノカンザシや斑入葉の美しいものは、日差しが強くなる夏の日中は半日陰にします。
 花が終わったら花茎を切り、追肥を与えます。植え替えしないものは、春の芽立ち前に株の周りにその年の元肥を施します。
一覧に戻る