調べる

栽培基礎講座

戻る


宿根草花の知識 作り方のポイント


宿根草花
サクラソウ
開花期:4月中旬〜5月中旬
花の色:淡紅・紅・紫・白・絞り
観 賞:庭・鉢植え
性 質:寒さに強い。高温乾燥に弱い
草 姿:株立ち群生。15〜25cm
植替え:4年目。鉢植えは毎年
類 縁:サクラソウ科。クリンソウ
原産地:日本の高原〜シベリア南部
 サクラソウは日本産のプリムラの代表種で、野生そのままで美しく、かわいらしい草花です。江戸時代に江戸近郊の荒川原野の自生品種から改良が始まり、日本を代表する園芸草花となりました。新品種も含めて現在300品種が育てられています。大陸にも生えるので、これを日本桜草と呼ぶのは不適切です。園芸品種は鉢作りにして、開花時には段に飾るとたいへん美しく見え、趣味の花作りに適した草花です。野生では山原の湿性地に群生するので、春には日光が当たり、夏には木陰となる場所を選んで群植したり、大鉢やプランターにたくさん植えると、また別の楽しみ方ができます。

株分けと植え方
 庭植えでは3年間すえおきにしますが、鉢植えではそろえて咲かせるために、毎年植え替えます。適期は11月から2月で、寒中は見合わせます。株を掘り出すと、古い根茎の先に大中小の芽ができています。大と中の1部に花が咲き、小芽は咲かないので繁殖用です。5号鉢に4〜5芽植えが標準で、4号鉢に3芽植えもかわいらしく楽しめます。30cm鉢には20〜30芽、60×20cmのプランターでは30〜40芽を植えます。いずれも花芽だけを植えます。庭には野生品種や単純な花形で丈夫な品種を植えます。鉢植えで余った芽を植えておくと、翌年には花が咲きます。
 鉢植えの仕方は、底穴に網をあてがい、水はけのためにゴロ(土塊、炭、軽石など)を2段ほど敷き、培養土(草花が育つものであれば可)を鉢の半分まで入れ、芽を追いまわし形に横たえ、芽先だけを少し上向きに配置し、2cmくらい土をかけて軽く押さえます。土の面が鉢の縁から2.5cmくらい下になるように植えるのが基本で、花後の増し土の余裕をとっておきます。雪降りや夜間にはムシロなどをかけます。私は薄手の古じゅうたんをかけて、凍結と乾燥を防いでいます。

手入れ
 植え替え後は乾燥しやすいので、乾いたら水を与えます。培養土に肥料分が加えてあれば、特に肥料を与えません。開花するまでよく日光に当てると、間伸びしないで姿よく育ちます。開花時には風雨に当てないようにして観賞します。
 花が終わったら花がらを折り取り、根元に培養土を2cmほどかけます。これを増し土といい、翌年の芽の発育のために必要な作業です。これを行わないとよい芽ができません。同時に薄い液肥を与えると発育を促します。梅雨明けごろには休眠して葉はすっかり枯れますが、乾燥した時には水を与えます。夏には直射日光を避けて日陰をつくり、涼しく過ごさせます。
一覧に戻る