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栽培基礎講座

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宿根草花の知識 作り方のポイント


宿根草花
サルビア
開花期:7月〜10月
花の色:赤・紫・白など
観 賞:庭・花壇・鉢植え・切り花
性 質:強い
草 姿:立性で多く分枝。40〜100cm
植替え:挿し芽して苗を育てる
類 縁:シソ科。ラベンダー
原産地:南アメリカ産が多い
 サルビアといえば、真っ赤な花のヒゴロモソウの代名詞ですが、じつをいえばこの仲間属の名で、世界には500種もあります。日本にも紫色のアキギリや黄色のキバナアキギリ、アキノタムラソウなど10種ほどありますが、園芸化されたものはありません。
 ヨーロッパ産のヤクヨウサルビアは、最も古くから栽培され、香気を持つ葉が利用されてきましたが、サルビア類はシソ科の植物ですから、茎葉に香気を持つものが多く、ハーブ類ということで、様々な種類が家庭に植えられ、住宅地を歩くと10種類ほども数えられます。中には低木となるものもありますが、園芸店でも家庭でも、鉢植え庭植えの宿根草として扱われています。
* ヤクヨウサルビア(セージ)…紫色
* ブルーサルビア(ファリナケア)…紫・白
* ベニバナサルビア(コッキネア)…緋赤
* アキノベニバナサルビア(グレッギー)…赤
* パイナップルセージ(エレガンス)…赤
* ソライロサルビア(パテンス)…青紫
* ラベンダーセージ(交雑種)…青紫 高性
* メキシカンセージ(レウカンヌ)…紫色のガク
* ディスコロールセージ…黒紫色
 中南米産の多くの種類は、少し耐寒性が弱いのですが、暖地では株が生き残って枝が育ち、大きな株になるものもあります。ベニバナサルビアは、タネがこぼれて周囲に苗がいくらでも育ちます。
 夏から秋に花を咲かせるものが多く、青紫の花は特に目立ちます。

苗の作り方
 冬越しできない種類も多いので、秋に苗を育てて窓辺などで冬越しさせ、春に庭や大鉢に植えることをおすすめします。夏の暑さが終わる9月中旬ごろに、枝を間引きして挿し芽します。やわらかな元気のよい若芽が少しかたまっているものがよく、枝先に霜がついたものは切っておきます。3節余りで約10cm、節の下で切り直しをして、水を入れたコップに立て、1〜2時間水揚げします。
 肥料分と雑菌のない挿し木用土(バーミキュライトなど)を6〜9cmのビニールポットにつめ、中心に穴を開けて枝を挿し、根元を押さえて水を与えます。浅箱か浅鉢に並べ、半日陰で管理すると、半月ほどで根付くので、日なたに出し、肥料を少し与えて根を張らせ、1カ月後にひとまわり大きなポットに培養土で植え替えると、冬越しの苗ができます。

植え方と手入れ
 春のサクラが散るころに、庭や鉢、プランターなどに植えます。大型種は50cm間隔、小型のものは30cm間隔でよいでしょう。何節か伸びた時に芽先を摘むと、背丈を押さえて枝数を多く育てることができ、花がたくさん咲きます。
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