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栽培基礎講座

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宿根草花の知識 作り方のポイント


宿根草花
ゼラニウム
開花期:温度があれば周年
花の色:赤・桃・白
観 賞:鉢植え・花壇
性 質:熱帯性で寒さに弱い。乾燥に強い
草 姿:伸びると木になる。30〜50cm
植替え:大株は3年目。挿し木で苗作り
類 縁:フウロソウ科。ペラルゴニウム
原産地:南アフリカ
 江戸時代に渡来して、霜の降りない暖地ではよく育つため、軒下に植えたり鉢植えで楽しまれてきました。木のような宿根草で、長く育てると枝分かれして伸び、2mにも育ちます。花は節ごとに花房を出して咲き、茎を太くしっかり育てると、ボール状の大きな花房となって見事に咲きます。斑入り葉の品種が流行したこともありました。最近は茎が細くて垂れる性質のアイビーゼラニウム(ツタバテンジクアオイ)が鉢物として売られています。ゼラニウムには茎葉に強い臭気があって嫌う人もありますが、葉の切れ込みの深いニオイゼラニウム(ニオイテンジクアオイ)では、ミントやレモンの香りのよいものがたくさんあり、ハーブの愛好者が盛んに栽培しています。性質が強いので、最近どんどんと増えて広まっています。
 ゼラニウム類は、どれも乾燥に強く、ヨーロッパの都市で窓辺の鉢花として普及した草花で、高温多湿な日本の夏は苦手で、花を休んだりします。したがって花壇に植える草花ではありません。

挿し木と植え方
 繁殖はもっぱら挿し木で、暖かい季節にやれば誰でもできます。4月から9月に整枝をして切り取ったうちから、太くて力のある枝先を10〜15cmに切り、6〜9cmのビニールポットに挿し木します。川砂や赤玉土などに挿し、浅い箱に並べて窓辺などに置き、乾燥したら水を与えていると、20日ほどで根付きます。肥料を与えてそのまま根を張らせ、秋挿しのものはそのまま窓辺などで冬越しさせます。春にはこの苗を5号鉢やプランターに植えて育てることになります。60cmのプランターでは3本を植え、これを大きく育てます。

手入れ
 新しい枝が伸びるごとに葉腋から花柄が出て咲くので、枝がどんどん伸びて高くなります。また枝分かれが多くなって密生すると、お互い日陰を作り、花つきも悪くなります。そこで密生した枝を間引きし、長く伸びた枝を切りつめ、背丈を低くとどめます。肥料が不足すると太い枝が伸びなくなり、よい花が咲かなくなります。多く与えれば葉が大きくなりすぎ、日照をさまたげられるのでほどほどにします。
 乾燥を好む植物のはずですが、自動吸水式のプラスチック鉢に植えた株をもらって育てたところ、1年以上も咲き続けることを知りました。試みていただくとよろしいかと思います。
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