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病害虫・生理障害
スイートコーン
スイートコーンモザイク病
データ作成年月日:2024/1/26
症状(診断)
葉にモザイク状の褪緑斑紋を生じる。下記の(1)による場合、小さな黄緑色の輪点もしくは黄白色の不規則な長楕円形の大きな斑紋を生じ、葉全体が淡黄緑化する。下記(2)による場合、葉脈に沿った黄緑色の条斑、または紡錘形の黄緑斑を生じて、鮮明なモザイク状となる。
発生の仕組み
病原:ウイルス
(1)サトウキビモザイクウイルス(SCMV)
(2)キュウリモザイクウイルス(CMV)
(3)トウモロコシ萎縮モザイクウイルス(MDMV)
(1)あるいは(2)を保毒した有翅アブラムシの飛来、吸汁によって感染が起こる。
(1)はイネ科の多種類の雑草から、キビクビレアブラムシ・トウモロコシアブラムシなどによって伝搬される。
(2)は宿主範囲が非常に広く、畑周辺の雑草からモモアカアブラムシ・キビクビレアブラムシ・トウモロコシアブラムシなど多くのアブラムシによって伝搬される。
(3)はモロコシに感染する。種子伝染(0.4%以下)することが知られ、アブラムシで非永続伝染する。
防ぎ方
アブラムシの飛来を防止する。育苗時の寒冷紗被覆、圃場におけるシルバーポリフィルムマルチにより、有翅アブラムシの飛来を防ぐ。圃場に発生した罹病植物は、見つけ次第抜きとって処分する。アブラムシの防除はアブラムシの項参照。
注.2003年の改正農薬取締法施行にともなって、これまであいまいであった「トウモロコシ(子実)」と「未成熟トウモロコシ(スイートコーン)」の区別が明確になったが、登録作物名の「トウモロコシ」には「未成熟トウモロコシ」が含まれ、スイートコーンにも使用できる。ここでは「トウモロコシ」または「未成熟トウモロコシ」に使用できる薬剤を示した。
ご注意
文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。
農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。
農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。
本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。
病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。