データ作成年月日:2004/09/28
上位葉、芯葉の葉縁の展開が阻害されるため、上向きに巻き込むカップリングと呼ばれる症状を示す。葉縁部から枯死することもある。写真はホウ酸を用いて培養液に50ppmになるように添加して7日目の症状。写真1は株の様相、写真2はカップリングしている上位葉。
微量要素のひとつホウ素の過剰障害。一般にはホウ砂などのホウ素資材を過剰に施用しない限り発生しない。
まず最初にホウ素を含んだ資材を施用しているかどうかを確認する。ホウ素過剰は普通、ホウ素資材を過剰に施用したために発生することが多いためである。
作物の作付け前には、多量の水を掛け流してホウ素を溶出させることが有効である。また、ホウ素はアルカリ性になると水に溶けにくくなるので、土壌に石灰などのアルカリ資材を施用することも有効である。
生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。
従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。
また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。