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病害虫・生理障害

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エンドウ

エンドウ褐斑病

データ作成年月日:2024/1/26

症状(診断)

葉・茎・莢・種子に発生する。葉では内部は淡褐色で周辺部濃褐色の明瞭な病斑を生じる。病斑は小型で、褐紋病と見分けが容易である。莢では直径2〜5mm程度で中央部は薄い赤褐色でへこみ、周辺部濃色の病斑を生じる。時間が経過すると黒色の小点(柄子殻)を生じる。

発生の仕組み

病原:糸状菌(かび) アスコキタ ピシ
病原菌は病斑上に柄子殻を形成し、内部に形成した分生子により伝染する。また罹病植物体内の菌糸や柄子殻で越冬し、伝染を繰り返す。気温の上昇してくる4月下旬から5月に発生が始まり、増加する。

防ぎ方

罹病莢からの種子を使わない。密植で被害が増加するので、チッソ過多など、茎葉繁茂に注意する。
防除薬剤としてスクレアフロアブルがサヤエンドウのみ、ペンコゼブフロアブル、トップジンM水和剤がサヤエンドウ、実エンドウに利用できる。発病初期からの散布が有効である。

注.2003年の改正農薬取締法施行にともなって、豆類(未成熟)(さやいんげん、えだまめ、さやえんどう、実えんどう、未成熟そらまめ、未成熟ささげ、未成熟ふじまめなど)という作物群が登録対象として設定された。一方、いんげんまめ、だいず、えんどうまめ、そらまめ、豆類(種実)のみに登録されている薬剤はこれらの豆類(未成熟)には使用できなくなった。ここでは、さやえんどう、実えんどう、または豆類(未成熟)に登録のある薬剤を示した。

ご注意

文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。

農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。

農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。

本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。

病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。