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チャコウラナメクジ

データ作成年月日:2024/1/26

写真1(HT)

写真2(HT)

写真3(HT)

カタツムリの仲間。成虫・幼虫が食害する。
暗褐色のナメクジ。体長は1〜3センチで、背中に一対の黒い縦筋がある。
第二次世界大戦後にヨーロッパから侵入した種類で、それまで日本にいたナメクジ類と入れ替わり、畑や果樹園の主要種になった。

被害

葉や果実をなめるように食べ、穴をあける(写真1・2)。穴のまわりに粘液が付着しているので、ほかの害虫と区別できる。
オオタバコガと似た被害もあるが、チャコウラナメクジでは穴の形がオオタバコガのようなきれいな円形にならないので区別できる(写真3)。

生態

春から秋まで発生し、5〜7月の梅雨期に多い。
昼間は地面の下や草の根元に隠れていて、雨の日や湿度の高い日の夜間に株に登る。
腐敗した動植物の死がいが主食。生の植物はシソ・サルビア・マリーゴールドなどを好むが、ナスも含めてほかの植物は特に好んで食べるほどではない。

防除

スラゴ(登録作物はナメクジ類・カタツムリ類・アフリカマイマイ・ヒメリンゴマイマイが加害する農作物等)などのナメクジ用粒剤(餌に殺ナメクジ剤を混ぜた誘殺剤)を株元に配置する。
畑の隅に収穫後の茎葉などを積み上げておくと、それが腐ってチャコウラナメクジの温床になるので処分する。
家庭菜園では、1週間くらい続けて夜8時ごろに見回り、チャコウラナメクジを捕まえて殺すと被害が減る。
空き缶にビールを入れておくと非常によく集まって溺れ死ぬが、畑の1カ所に置くだけですべてのチャコウラナメクジが集まるわけではなく、1メートルくらいの間隔で置く必要がある。また、ビールが少ないとチャコウラナメクジが飲み干してしまうため、溺れ死なない。ビールは費用が高くつく割に、実用的な効果がない。

ご注意

文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。

農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。

農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。

本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。

病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。