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花・幼果・葉に発生する。開花後の花弁が褐色に腐敗する。幼果の花落ち部から淡褐色に腐敗が広がり、果実全体に及ぶ。葉では、落ちた花弁や病果に接触した部分に灰褐色、円形の大型病斑を形成する。湿度が高い時には、病変部には灰色ないし淡褐色、粉状のかびを生じ、風やわずかな振動で粉（病原菌の胞子）がほこりのように飛び散る。

病原：糸状菌（かび）　ボトリチス　シネレア
極めて多くの植物を侵す。病原菌は被害組織上で増殖するばかりでなく、植物遺体（有機物）を利用して増殖し、それらの上に形成された胞子が第一次伝染源となって空気伝染する。ただし、飛散した胞子によって直接茎葉や果実に病斑を作ることはない。胞子はいったん、枯れた葉や花弁、花粉上で増殖したのち、これを足がかりにして健全な組織を侵す。
菌核状の組織を作って土壌中で生存することもできる。
晩秋から早春の施設栽培で、空気湿度が高くなる時期に多く発生する。

高湿性病害で、やや低温の多湿条件下で多発する。ハウス栽培では、冬季の多重被覆条件下でハウス内が多湿となることから多発する。昼夜の温度格差を少なくするため内張りに保温資材を利用する。または、加温栽培すると発生が少なくなる。
防除薬剤として、カナメフロアブル、ミギワ10フロアブル、ファンタジスタ顆粒水和剤、パレード20フロアブル、ケンジャフロアブル、ピクシオDF、ネクスターフロアブル、アフェットフロアブル、オルパ顆粒水和剤、カンタスドライフロアブル、セイビアーフロアブル20、ラミック顆粒水和剤、ベルクートフロアブル、ロブラール水和剤、ダコニール1000、ゲッター水和剤などを散布する。
ボトピカ水和剤、エコショット、セレナーデ水和剤、バチスタ―水和剤、バイオワーク水和剤、インプレッション水和剤などの生物薬剤や、ハーモメイト水溶剤、クリーンカップなど有機JASに使える薬剤もある。