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野菜
病害虫・生理障害
ダイコン
赤芯症
データ作成年月日:2006/01/01
症状
高温期にのみ見られ、肥大根中心部全体が淡い黄褐色または赤褐色に変色する。外観的には異常のないことが多い。写真1は現地で見られた赤芯症のダイコン。写真2は顕微鏡写真、細胞壁や細胞内が褐色に着色している。
原因
根肥大期に、高地温などの環境要因、リン酸やホウ素の欠乏が関与し、根にポリフェノールが蓄積して褐色になると考えられている 。リン酸の欠乏しやすい黒ボク土壌で発生しやすい。またリン酸資材の中でも過リン酸石灰の効果が特に高いことから、過リン酸石灰に含まれるイオウやカルシウムも関係していると考えられる。
対策
品種間差があるため、発生しやすい品種を避ける。黒ボク土の畑では完熟堆肥10a当たり3t、または過リン酸石灰10a当たり400kgの施用によって発生が大幅に減少する。これに加えてホウ酸10a当たり4kgを同時に混合施用すると効果が高いとされる。
ご注意
生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。
従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。
また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。