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カルシウム欠乏

データ作成年月日:2004/09/09

写真1

症状

 水耕実験の実施方法により、欠乏症状は出にくい。

原因

 山中律の実験によると、脱イオン水による培養液実験で、急にカルシウム欠如栽培に移行すると、根腐れ症状を呈し、数日で萎凋・落葉する。しかし、4〜5日水道水を用いた後、蒸留水に切り替えると、蒸留水に切り替えた後30日を経過しても根部の生育が若干抑制される程度で、地上部の異常も認められにくい。開花・結実状態についても顕著な差が認められない。

診断法

 カルシウムは再利用・再転流されにくい元素といわれているが、この実験結果は、過去に吸収されたカルシウムが再利用されていることを示している。また水道水中の約13ppmの低カルシウム濃度に順応したとも考えられる。

対策

 急激なカルシウム濃度変化をさせないことが重要。

ご注意

生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。

従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。

また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。