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果実・葉に被害が発生する。果実では、初め水浸状の小斑点ができ、褐変し、へこんだ病斑となる。斑点上には拡大するにつれて同心円状の紋様が生じ、中心部は淡褐色〜灰色になり表面に黒色粒が同心円状に密生する。多湿条件下では小黒点からサーモンピンクの粘液を生じる。

病原
　（１）コレトトリカム　アエニグマ
　（２）コレトトリカム　キャプシシ
　（３）コレトトリカム　フルクチコラ
　（４）コレトトリカム　ジャンギシエンス
　（５）コレトトリカム　カルシチ
　（６）コレトトリカム　ニグラム
　（７）コレトトリカム　スコヴィレイ
　（８）コレトトリカム　ソジャエ
　（９）コレトトリカム　ターンカツム
　などの糸状菌（かび）が報告されている。
罹病植物体上で越冬した病原菌から感染する。発病後、病変部に生じた小黒点から多数の分生子を形成して伝染する。露地栽培で発生が多く、梅雨明けごろから発生し、盛夏期〜秋雨のころまで発生する。施設栽培では発生が少ない。

罹病した果実などは、早めに除去し施設の外へ出して処分する。
雨滴により土壌のはね上がりから感染する。土壌をマルチングするなどの対策が有効。整枝により繁茂しないよう管理する。罹病果実・葉を圃場に放置しない。種子伝染するので、発病圃場での採種は避ける。
防除薬剤としてベジセイバー、スクレアフロアブル、シグナムWDG、ベンレート水和剤、アミスターオプティフロアブル、ダコニール1000が利用できる。

注．2003年の改正農薬取締法施行にともなって、これまであいまいであったピーマンとトウガラシ類の区別が明確になった。ここではピーマンに登録されている薬剤を示した。トウガラシ類に使用できないものがあるので注意されたい。トウガラシ類に対する登録はまだ少ないが、積極的に登録が進められており、今後も増える見込みである。