社会への貢献

医・食・農一体の取り組み
〜京都大原記念病院との連携が生んだグリーン・ファーム・リハビリデーション®〜

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第2章 グリーン・ファーム・リハビリテーションの実際(農園編)

4タネまき、定植のタイミングを守る

夏野菜

苗を植え付ける場合、上昇気温下での定植になるので、定植時期が多少前後しても収穫に大きな影響はありません。畝にマルチシートを貼って地温が14℃になるころが望ましく、中間地だと5月上旬以降になるので、5月に入ってゆっくり定植すればいいでしょう。

秋野菜

一方、秋野菜は下降気温下で育つことになるので、タネまきが遅れると収穫期に影響が及びます。一般的に、タネまきが1日遅れると収穫が1週間遅れる、タネまきが1週間遅れると収穫が1カ月遅れる、と言われています。いつごろ収穫したいかを計画し、それから逆算してタネまきや苗の定植を行うことがとても大切になってきます。詳しいタネまきのタイミングは、作型表を参照してください。

5肥料の種類と量を使い分ける

肥料は畑づくりで最初に施肥する「元肥」と、栽培中に施肥する「追肥」の2種があります。元肥は緩効性肥料を使い、追肥管理回数が少なくて済む肥料を選びました。堆肥は既存の物を使い、有機質の投入に努めました。
同院の農園では、作業を簡素化するため、年間を通して元肥2種類、追肥1種類のみを使用することに決めています。

施肥の流れ
  • 栽培前の土づくり(元肥の施肥、Ph調整)
  • 栽培中(追肥)
元肥について

同院の農園で使用した元肥の種類(緩行性肥料)

@ IBS1号(N:P:K=10:10:10)
IBS1号は、収穫までに2〜3カ月を要する野菜が適しています。
・夏野菜全般
・秋野菜(キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、カリフラワー、レタスなど)

タキイでの取扱はございません。
ご了承ください。

A CDUタマゴ(N:P:K=12:12:12)
CDUタマゴは、1カ月程度で収穫できる野菜に適しています。
・葉もの野菜(ホウレンソウ、コマツナ、シュンギク、ミズナなど)

タキイでの取扱はございません。
ご了承ください。

施肥の仕方

ペットボトルで肥料用コップをつくります。約1kgがすくい取れるように、線を引いておきます。
(作業を簡便にするため、@IBS1号、ACDUタマゴ共に、おおよそ1kgでOKとします。)

施肥量

面積あたりに施肥する窒素(N)成分の量が重要となります。
@Aともに、10m²あたり、
(同院の農園は、一畝が1m×9mなので、約1畝あたり約10m²、と考えられます)
夏野菜(ナス、ピーマン、キュウリなど)では、上記のコップ2杯分(N成分 200-240g/10m²)、
秋野菜(キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、カリフラワー、レタス、ホウレンソウ、コマツナ、シュンギク、ミズナなど)では、上記のコップ1杯分(N成分 100-120g/10m²)を目安に、畝に均一になるようにまいてください。

(施肥量に注意が必要な野菜)
夏野菜でも、トマトはコップ1杯のみ。葉が茂りすぎ、果実が着きにくくなり小さくなります。
秋野菜でも、タマネギはコップ2杯。
マメ類は根で根粒菌が窒素を固定するので、コップ1杯。

pH調整

野菜を美味しく育てるため、土壌の酸性度が重要となります。元肥を施す際、pHを調整するために、苦土石灰を一緒に施して深く耕します。10m²当たり、コップ1杯。

追肥について

同院の農園で使用した追肥の種類と施肥量
(1)燐硝安カリ肥料(N:P:K=15:15:12)
一畝10m2あたり、片手3握り分(約100〜150g)を1回分として施肥しました。
(畝の側面に3〜4握り程を両側に施す)
果菜類では、3〜4回/10日毎に追肥を行った。
 
タキイでの取り扱いはございません。
ご了承ください。