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芝生なんでも百科

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芝生の効用

家庭で芝生をつくる時、その目的は、それぞれの家庭によってさまざまですが、芝生には次のような効用があります。

心のやすらぎ

緑の芝生を見ると、何となく心がなごむものです。日曜日に芝の手入れなどをしていると、やすらぎと満足感が自然にわいてきます。

工場などで働いている人も、昼休みのひとときを緑のじゅうたんに腰をおろし、談笑して過ごす時には、かたい建物からの解放感があることでしょう。また芝生の上でバレーボールなどに興じるのも楽しみの一つでしょう。

子供達の楽しい安全な遊び場

子供たちがやわらかい芝生の上で走ったり、寝転んだり遊んだりしている光景は、まことにほほえましいものです。子供は好んで芝生の上で遊びますし、またけがの心配も少ないといえます。

家庭の芝生は見るだけのものではありません。いろいろの機能を芝生は持っており、「子供の遊び場」もその一つです。子供が芝生を荒らすからと立ち入りを止めては、芝生の楽しみは半減してしまいます。

芝生が完全につくられるまでは子供を入れることはできませんが、完成後は子供たちの格好の遊び場になります。アメリカでは、子供を育てる時、余裕があれば必ず芝生をつくることが習慣になっています。

また、最近では日本各地で校庭緑化が盛んにいわれるようになりました。その効果については、緑鮮やかな芝生の校庭で、無邪気にボールを追う子供たちの元気な笑顔が、すべてを物語っています。

危険を避ける

芝生という緑のじゅうたんは、クッションの役割も果たします。このクッションは、衝突などのショックを和らげることになります。先年、新聞報道もされましたが、マンションの8階から落下した赤ん坊が、地面が芝生であったために助かったという例もあります。それほど極端な場合でなくても、2階、3階から落ちた子供が、下の芝生のために助けられたという例はかなりの数にのぼります。これも芝生の効用の一つですが、そのような効用が発揮されないよう、大人たちの注意が大切なことはいうまでもありません。

ガーデン・パーティー

日本で行われる大がかりな園遊会も、一つのガーデン・パーティですが、芝生の中で行われることは少ないようです。外国、特にアメリカでは、普通の家庭の芝生で昼夜を問わず、よくガーデン・パーティが行われます。一角に設けられたバーベキューの場所から好みのものを皿にとり、思い思いの飲み物を手に談笑するのは楽しいものです。

ホコリをしずめる

芝生が土ボコリなどをしずめることは、研究によって証明されていますが、実際にその目的で芝生が利用されている所もあります。

例えば空港では、飛行機のエンジンにホコリが入るのを防ぐ目的で、また精密器械や化学工場などでもホコリの侵入を防ぐために芝生がよく用いられています。

家庭の庭も同様で、裸地にしておくと家の内にホコリが入りやすく、芝生を張ると少なくとも庭からのホコリを格段に防ぐことができます。

ヒートアイランドの緩和

真夏日、直射日光の当たるコンクリート面や、土がむき出しになった日なたの裸地では、太陽光がまともに照り返し相当な高温となります。

芝生は蒸散作用や日差しの照り返しを抑えることで、気温の上昇を抑えます。コンクリートと芝生では、夏の日中の表面温度に15℃以上の差があったという報告もあります。