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ニンジンしみ腐病

データ作成年月日:2023/1/25

症状(診断)

根に発生する。初め、根面に水浸状の小斑点が現れ、やがて径3〜5mmの円形または長円形の褐色水浸状となり、その形状から「しみ」と呼ばれる。しばしば病斑中央に縦の亀裂を生じる。収穫期に長雨が続くと、病斑は拡大して、径2〜3cm以上の大型病斑となり、その表面は軟化腐敗することがある。病斑は主として直根の上中部に散在し、下部には少ない。細根が侵されると褐変・腐敗し、脱落しやすい。
収穫時に被害根が混入すると、輸送中に被害が進み、市場病害として問題になることがある。

発生の仕組み

病原:糸状菌(かび) ピシウム サルカタム
病原菌は水かびの仲間であり、自由水中を遊泳する遊走子という器官によって伝搬するので、土壌湿度の高低が発病に影響する。春まき栽培では、収穫期の多雨は多発の原因となる。秋まき栽培では、根部肥大初期に多雨にあうと、収穫期に多数の染み状病斑を生じやすい。

防ぎ方

連作すると多発する。3〜4年の間隔で連作するとよい。排水不良の畑で被害発生が多い。低湿地での栽培を避け、高畝栽培など排水対策をする。
発生圃場では、散布薬剤としてアミスターオプティフロアブル、土壌処理剤として、ユニフォーム粒剤が利用できる。また、バスアミド微粒剤、キルパー、クロールピクリン、ソイリーンなどによる土壌消毒が効果的である。

ご注意

文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。

農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。

農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。

本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。

病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。