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蛾の仲間。幼虫が食害する。
ヨトウガ（ヨトウムシ、写真1）、ハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウの３種が発生する。
若齢幼虫の体色は緑色。老齢幼虫の体色は緑色・褐色・黒色などさまざまで、体長４センチ。
ハスモンヨトウは頭の後ろに一対の黒い斑紋があるので、ヨトウガ（ヨトウムシ）やシロイチモジヨトウと区別できる。
よく似たウワバ類（写真2）が葉を食べることもあるが、若齢幼虫期に集団を作らないので、ヨトウムシ類と区別できる。

卵が数十〜数百個の塊で産まれるため、若齢幼虫は葉裏で集団生活し、葉表の薄皮を残して食害する（写真3）。このときは畑の中の数枚の葉が白く見える。
老齢幼虫はほかの株にも散らばり、葉をひどく食い荒らしてボロボロにする。

ヨトウガ（ヨトウムシ）は西日本・東日本では４〜６月と８〜11月の２回、北日本では６〜９月に２回発生する。北方系の虫で、北日本で被害が大きい。
ハスモンヨトウとシロイチモジヨトウは初夏〜秋に発生し、８〜10月に多い。南方系の虫で、西日本・東日本で被害が大きい。
キャベツ・ダイコン・ナス・ネギ・キクなど、非常に多くの野菜や花で発生する。

若齢幼虫は畑の中の数枚の葉に集中するので、被害葉を切り取って処分する。
グレーシア乳剤、トルネードエースDF、ベネビアOD（登録はヨトウムシ、ハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウ）、ディアナSC、アファーム乳剤（いずれも登録はハスモンヨトウ）などを散布する。
育苗期後半〜定植時にベリマークSC（登録はハスモンヨトウとシロイチモジヨトウ）を処理する。
家庭菜園ではサンサンネットなどの被覆資材を被せて成虫の侵入、産卵を防ぐ。ヨトウムシ類を対象とする場合は５ミリ目合いでよい。

注．2003年の改正農薬取締法施行にともなって、登録作物がレタス（結球するもの）と非結球レタスに分離された。ここでは両者に共通の登録薬剤を示した。