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よくあるご質問(Q&A)

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種子について

Q1タネの有効期限とは何ですか?
A種子の商品袋の裏に有効期限を表示しています。適する場所(冷暗所で湿度の低い場所)で保管していれば、基本的にその期限まではタネを播くことが可能です。
Q2開封して残ったタネをしばらく保管したいのですが?
A水や湿気が入らないようにしっかりと密封して冷暗所にて保管してください。開封後の品質について当社では責任を負いかねます。
Q3種子に農薬を使用していますか?
A一部の種子には、発芽後に病気等で枯れてしまわないように、殺菌剤を使用しているものがあります。その場合は、法令に基づいた表示をしております。

播種・すき込み方法について

Q4初めて緑肥作物を栽培してみようと思います。扱いやすい品種は何がありますか?
Aネグサレタイジとやわらか矮性ソルゴーがおすすめです。特にネグサレタイジは厳寒期と真夏を除いて播種ができますし、大きくなり過ぎないので扱いやすい品種になります。また、「やわらか矮性ソルゴー」は、草丈が大きくなりにくく、茎が硬くなりにくいので、土壌中ですき込む作業は比較的楽になります。
Q5緑肥の効果について教えて下さい?
Q6緑肥作物をすき込んでからすぐに後作を栽培しても良いですか?
Aすき込んだ後、「腐熟期間」を設けるようにしてください。土壌中にすき込まれた緑肥作物は微生物によって分解されますが、その分解過程の中で一時的にピシウム菌が増殖します。そのため、緑肥のすき込み後は一定期間(夏期3〜4週間)を置いてから、後作の栽培に入ります。
Q7ハンマーモアやプラウを持っていません。ロータリーですき込むことができる緑肥はありますか?
Aえん麦やライ麦といった麦類やヘアリーベッチなどのマメ科の植物をお勧めします。特にイネ科植物は出穂すると硬くなるため、出穂を始める時期にはすき込むようにしましょう。
Q8緑肥が大きくなりうまくすき込むことができません。何か良い方法はありませんか?
A2メートルを超すような植物は草刈り機などで裁断してからすき込むのが良いでしょう。

土壌改良について

Q9土壌の排水性を高める緑肥作物はありますか?
A特に深根性のマメ科植物、直根性のイネ科作物は高い効果を発揮します。また、秋田県の大潟村などの干拓地ではウインターベッチを利用して排水性の向上に取り組んでいます。
Q10土壌の団粒構造を高める緑肥作物はありますか?
Aすべての緑肥作物が効果を持ちます。特に根系の発達が特徴的で有機物量が豊富なイネ科作物を栽培する効果が高いと言われています。
Q11ハウス内の残肥を吸い上げるためにおすすめの品種はありますか?
Aソルガム類、緑肥用とうもろこしなどの肥料分を吸い上げる力が強い種類の緑肥作物がお勧めです。
Q12緑肥にソルガムを使ってみたいと考えていますが、どのような種類がおすすめですか?
A一般に、「スーダン型ソルガム」の初期生育が早く、比較的単価も安いため、緑肥には向いていると言われています。「緑肥用ソルゴー」や「ラッキーソルゴー」などがこれにあたります。また、「やわらか矮性ソルゴー」は茎が硬くなりにくく、草丈もそれほど大きくならないので扱いやすいです。
Q1311月または2月の厳寒期でも播種して発芽・生育が可能な作物はありますか?
A中間地・暖地ではライ麦の播種が可能です。ライ麦は麦類の中で最も生育が早く低温下でも生育できる植物です。その中でも「ライ太郎」は特に生育が早く、えん麦よりも播種適期が広い緑肥作物としておすすめです。
Q14積雪地帯でも越冬可能な麦はありますか?
A緑肥用ライ麦(晩生)がおすすめです。キタネグサレセンチュウの抑制効果も期待できます。

化学性について

Q15緑肥による肥料成分と、化学肥料の肥料成分とは何が違いますか?
A最終的な成分としては同じと考えられますが、土壌中の環境に対する結果は違ってきます。緑肥作物をすき込んだ場合、土壌中で微生物などの働きによって植物が吸収・利用できるようになります。その結果、土壌中に有用な微生物が増え、バランスの取れた土壌に近づく効果があります。化学肥料を与えた場合は、有用な微生物の活躍の場が少なくなり、その数はさらに減ってしまうと言われています。
Q16緑肥作物を使用する際に重要とされる『C/N比(シーエヌ比・炭素率)』とは何ですか?
A植物など有機物の「分解のされにくさ」を表すもので、土壌中の有機物の動向を考える上で重要な指標です。稲わらのような硬いものはC/N比は90以上で、土壌中で微生物に分解されるのには時間がかかりますが、分解の過程で多くの有用な微生物が土壌中で活躍し、土壌を良い方向に変えていく力が強いです。また、クローバのように柔らかいものはC/N比は10〜15位で、比較的短い期間で土壌中で分解されます。例えばC/N比が13の場合、チッソが1kgあったとすると炭素が13kg含まれるということになります。C/N比が高い(20以上)の有機物が土壌中にすき込まれると、土壌中の微生物がそれを分解するために多くのチッソを必要とします。このため、土壌はチッソ飢餓の状態に陥りやすくなります。対策として、石灰チッソを添加することが有効です。逆に、C/N比が低い有機物の場合では多くのチッソが無機化して後作物に利用されやすい形になります。
C/N比表へ
Q17アレロパシーとは何ですか?
A「他感作用」と言われ、植物が特定の化学物質を放出し周囲の作物や雑草の発芽や初期生育を抑える作用のことです。例えば雑草の「セイタカアワダチソウ」の根から分泌される物質には、他の植物を成長や発芽を抑制する効果があると言われています。特にヘアリーベッチやウインターベッチは高いアレロパシー活性を持っています。ティフ・ブレアでもアレロパシー活性が確認されています。
Q18キスジノミハムシ対策に有効な緑肥はありますか?
Aキスジノミハムシは、幼虫がダイコンなどの根を、成虫は地上部の葉などを食害する害虫で、温暖化に伴い被害が各地で増えています。「ネグサレタイジ」など、えん麦野生種にキスジノミハムシの忌避効果があると言われており、有効です。大根の前作にネグサレタイジを栽培・すき込むとキスジノミハムシの被害が軽減されると言われています。
Q19対抗作物がセンチュウを減らすメカニズムについて教えて下さい?
Aいくつかのタイプに分けられると言われています。
@作物内で殺センチュウ物質をつくり、センチュウを殺します。(マリーゴールド)
 エバーグリーン・グランドコントロール・アフリカントール
Aセンチュウを根に侵入させますが、根内での増殖を抑える(または成長を停止させる)ためセンチュウが減少します
 ネグサレタイジ・緑肥用らい麦(晩生)・たちいぶき・ネコブキラー・ラッキーソルゴーNeo・ナツカゼなど
Bシストセンチュウを孵化させますが、栄養源とはならないため、シストセンチュウを餓死させ減少させます。
 赤クローバー、クロタラリア等。この場合、レンゲは栄養源になってしまう。
Q20『菌根菌』の働きについて教えて下さい。
A菌根菌は根の届かない場所の養分を吸収して植物に送ってくれます。特に植物のリン酸吸収を促進させる力が強いと言われています。植物にはこの菌根菌が共生するもの(宿主作物)と共生しないもの(非宿主作物)があります。非宿主作物・・・アブラナ科、アカザ科、タデ科など。
※宿主作物を栽培する場合は、その前作にも宿主作物を栽培すると、リン酸などの肥料分を有効に利用できます。また非宿主作物を栽培する場合は、その前作が宿主、非宿主作物のどちらであっても効果はあまり有りません。
Q21アブラナ科作物の『根こぶ病』に困っているのですが、有効な防除方法はありますか?
Aおとり作物の「コブ減り大根」を作付することで根こぶ病菌を減らす効果が見込めます。
Q22最近よく聞く、『生物くん蒸』とは何ですか?
A施設などで連作を続けると、土壌中の微生物バランスが崩れて病気が多発するようになります。これまでは土壌くん蒸剤が使われていましたが、環境問題から使用が制限されるようになり、最近、『いぶし菜』(チャガラシ)などを利用した『生物くん蒸』が注目されるようになりました。その植物体自身に含まれる辛味成分が有害センチュウや細菌、雑草の発生なども抑制することが分かってきました。辛味成分の「グルコシノレート」が土壌中で加水分解されることによって「イソチオシアネート」と呼ばれるガスが発生し、そのガスに色々な抑制効果が含まれます。
生物くん蒸の仕組みページへ
Q23くん蒸作物を利用する場合の注意点を教えて下さい。

景観用作物・その他

Q24景観用作物としておすすめの物はありますか?
A春は黄花のちから、夏は緑肥用ひまわり、秋は高嶺ルビーNeoがお勧めです。播種時期などは各品種特性をご確認下さい。
Q25なたねを春まきすると花が咲かないのはなぜですか?
A現在、国内で市販されているなたねの品種の多くは、低温に当たらないと着花しません。春まきで景観用として利用する場合は緑肥用からしな「黄花のちから」をご利用ください。
Q26休耕地の雑草を抑制したいのですが、何かおすすめの緑肥はありますか?
Aヘアリーベッチの利用をおすすめします。秋まきで播種すると夏頃枯れるため、生育している間、雑草抑制効果が期待できます。「ウインターベッチ」は晩生であり、より長い間、雑草を抑制することが期待できます。
Q27土壌の流亡や飛散を抑えたいのですが、何か方法はありますか?
A畑に緑肥作物を栽培しておけば土壌の飛散を防ぐことができます。特に生育の早いライ麦やえん麦は根も良く張り土壌の飛散を抑えることができます。
Q28ひまわりのすき込むタイミングはいつ頃ですか?
A基本的には蕾がついた頃です。成熟しすぎると茎が硬化するので、早めにすき込んで下さい。しかし、せっかくひまわりを栽培しているので花を楽しみたいという場合も多くあります。その場合は、開花後なるべく早い段階ですき込むようにします。
Q29風よけ対策に向いている緑肥を教えて下さい。
A春はソルゴー類、秋はらい麦やえん麦の中生種や晩生種がおすすめです。春まきでは特に穂が出るのが遅く、矮性の『やわらか矮性ソルゴー』をお勧めします。
Q30果樹の下草に向いている緑肥を教えて下さい。
Aヘアリーベッチとナギナタガヤです。両品種とも秋に播種し、次年度の春から夏にかけて枯れ、土壌を被覆するタイプの緑肥作物です。果樹の種類によって使い分けて下さい。ヘアリーベッチはマメ科の植物で、空気中のチッソを取り込んでくれます。ナギナタガヤはイネ科の植物で、越冬後に出穂し、枯れながら倒伏します。
Q31ヘアリーベッチはカラスノエンドウと同じですか?
Aカラスノエンドウの仲間で、両者とも「ソラマメ属」には属しますが種類は違います。ヘアリーベッチは和名では「ビロードクサフジ」,「シラゲクサフジ」または「ナヨクサフジ」と呼ばれます。
Q32緑肥作物でヒエやムギは、食用に出来ますか?
Aあくまでも緑肥用として販売しているため、食用にはできません。万が一の責任は負えないことをご了承下さい。
Q33緑肥を利用すると補助金が出ると聞いたのですが?
Aいくつかの補助事業が実施されています。詳しくは各県市町村の関係機関にお問い合わせ下さい。