メロンの栽培方法とポイント

土づくり

元肥の量は目安として10m²当たり成分量で、チッソ100~120g、リン酸150~200g、カリ120~150gを施用します。元肥が多いと過繁茂になり、病害虫の発生も多く、果実の品質が悪くなるので注意します。有用微生物入りの有機肥料の『バイオダルマ』を施用すると、根の活動が活発になり品質のよい果実が収穫できます。

定植

メロンの定植(図)定植時期の目安は最低気温14℃、最低地温16~18℃以上になったころで、トンネル栽培では4月中旬ごろからになります。活着をスムーズに行い、よい雌花を咲かせるためにも定植2週間前にはトンネルを張り、定植後に十分地温を上げておきましょう。

メロンの根は浅根性で酸素要求量が大きく、排水、通気のよい土壌条件を好みます。土壌水分は、生育の各段階で必要量が異なり、天候による土壌水分の変動を少なくするような栽培管理(トンネル、マルチなどを利用)を行うようにしましょう。

定植後の管理

メロンの定植後の管理(図)定植は活着を促すため晴天の午前中に行います。メロンの仕立て方は、家庭菜園では本葉4~5枚で親づるを摘芯し、子づる2本仕立てがよいでしょう。

仕立て方

子づる2本仕立ての4果どりが一般的です。親づるは本葉4~5枚で摘芯し、生育よい揃った子づるを2本伸ばします。着果節位までの側枝は早めに除去します。子づるの先端は25節前後で交配の2~3日前に摘芯し、その時に着果節位以降の側枝も先端の3本を遊びづるとして残し、それ以外は除去します。

遊びづるは3本を基本としますが、畑の地力や作型を考慮し、つるもちが心配されるような場合は、多めに生長点を確保します。「遊びづる」を残すことで生長点が確保され、根の活性を保つとともに、その生長点の状態で草勢を判断することができます。自然着果した果実はそのつど摘果します。

メロンの仕立て方(図)

交配

メロンの交配(図)メロンの雌花は側枝の第1節に、雄花は主枝に着生します。ミツバチによる自然交配が多いですが、確実に着果させるためには人工交配がよいでしょう。開花の2~3日前から曇雨天が続いたり、13℃以下の低温にあったりすると、花粉の発芽や花粉管の伸長が悪くなってしまうので、15℃以上の最低気温を確保します。花粉が受精を完了するのに気温20℃で24時間くらい必要なので、受粉後の保温に努めます。

摘果

メロンの摘果(図)メロンの果実の肥大は、受粉後10~15日が最も盛んとなりますが、その前の受粉後7~10日の果実がピンポン球大から鶏卵大に発育したころに摘果作業を行います。
低節位着果は、小玉で扁平な果実になり、高節位着果になると大玉にはなりますが、糖度が上がりにくく長玉傾向になります。

収穫

  • 玉直し・・・交配後15日目ごろ、果実がひび割れする前にメロンマットを敷きます。これによりネットの均一な発生が促進します。

収穫期は品種や作型によっても異なります。(開花後50~60日程度)判断する上でのポイントは、着果枝の葉枯れや果梗部へのネット上がり、花痕部のひび割れなどを参考に必ず試し割りをして、糖度の上昇を確認するだけでなく、肉質も考慮した上で適熟果収穫に努めます。
果実の風味は芳香と甘味によって作り出されます。芳香の成分は、果実内に含まれる糖が追熟によってアルコール化し、果実酸と化合してできるアルキルエステルなどによって発生します。
ネットメロンは5~10日の追熟期間が必要で、この間に肉質の軟化と芳香の高まりが頂点を迎え、食べごろとなります。

  • 収穫適期のメロン収穫適期のメロン
  • 収穫適期のメロン
  • メロンの収穫(図)
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