トマトの栽培方法とポイント

地ごしらえ、植え付け

地ごしらえ、植え付け(図) 日当たりと排水のよい場所を選びます。粗(あら)起こしの時に苦土石灰と堆肥(たいひ)を施し、深く耕して土のpH調整をした後、元肥を全層に施し、幅1m程度の畝を立てておきます。また畝の中央部には1列に、40cm程度の間隔をあけて支柱を立てておきます。

 植え付け前に、支柱の根元に大きめの植え穴をあけ、液肥をタップリと施しておきます。もちろん、苗のポットにも水やりをしておきます。植え付け時に、根鉢を崩さないようにしましょう。

植え付け方(図1)
植え付け方(図2)

整枝、摘芯

 通常栽培されているトマトは、各花房の間に葉が3枚ついています(3葉1花房性)。この性質を持つ品種の場合、出てくるわき芽はすべて5cmくらいになるまでにかき取って、主枝を1本だけ育てます。特に、花房がついた下のわき芽は強く伸びる性質があるので、遅れないようにかき取っておきます。
主枝は支柱の高さ(180cm程度)まで伸ばして摘芯します。通常は6~7花房をつけます。最も先端の花房の上に2~3枚の葉を残し、先端部の果実に直射日光が当たるのを防ぎます。

整枝、摘芯(図)
  • 花房の下のわき芽は強く伸びる。花房の下のわき芽は強く伸びる。
  • わき芽をかき取った跡。わき芽をかき取った跡。
  • かき取り後の主枝の状態。かき取り後の主枝の状態。
  • わき芽かきを怠ると、枝が交錯(こうさく)して収拾がつかなくなる。わき芽かきを怠ると、枝が交錯(こうさく)して収拾がつかなくなる。

追肥

 第1花房の1番果がピンポン玉くらいになったころ、1回目の追肥として1m²当たり化成肥料(N:P:K=8:8:8)70~80gを株間に施し、覆土(ふくど)します。2回目の追肥は、畝の肩部に肥料溝をつけ、1回目と同程度の量を施しておきます。施肥が多すぎると茂りすぎ、茎に窓あきが発生したり、花房の先端から茎が出るなど異常が現れるので注意しましょう。

追肥(写真)

栄養診断

花房の先から枝が出てきたり(左)茎に窓あき(右)が発生したりしたら、肥料のやりすぎなので注意する。

  • 花房先端より発生した茎。花房先端より発生した茎。
  • 窓あき茎。窓あき茎。
追肥(図)

中耕、敷きわら、水やり

中耕、敷きわら、水やり(写真) 雑草が生えてきたら畝の表面を軽く耕し、株元へ土寄せして新しい根を発生させ、活力を高めてやります。
露地栽培では週に1回くらい降雨があれば、特に水やりの必要はありませんが、果実の肥大中は乾いたら水をやっておきます。収穫が始まればやや乾きぎみにした方が、おいしいトマトが収穫できます。梅雨明け後は畝の表面にわらや枯れ草を敷いて、畝の水分安定を図り地温を和らげるようにします。敷きわらはマルチをしている場合でも、その上に敷くと有効です。

収穫

 十分に果実を熟させ、トマトの果実温が上がらない朝のうちに収穫します。
すぐに冷蔵庫へ入れて、品質の変化がないようにしておきましょう。

  • 果実がなりすぎたら1果房4~5果くらいに摘果しておくと玉ぞろいがよい。果実がなりすぎたら1果房4~5果くらいに摘果しておくと玉ぞろいがよい。
  • トマトは果実の緑色が白っぽくなってから発色を始める。トマトは果実の緑色が白っぽくなってから発色を始める。
  • 収穫も後期になると、乾燥後の降雨などで裂果することがある。潅水に注意。収穫も後期になると、乾燥後の降雨などで裂果することがある。潅水に注意。

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