日当たりのよい場所を選びます。
粗(あら)起こしの時は、苦土石灰と堆肥(たいひ)を多めに施して土のpHを調整した後、元肥を施し、再度耕して幅1.2m程度の畝を立てます。早植えしたい時は、一雨降ってから黒ポリマルチをして、地温を高めておきます。
購入した苗はいきなり畑に植えるのではなく、2~3日の間、日当たりのよい所で慣らしてから植え付けます。畝の中央部へ1列に45cm程度の間隔で、根鉢の表面が見える程度の浅植えにします。タップリ水やりして株元を落ち着かせた後、仮支柱を立てて苗の倒伏を防いでおきます。
ナスは、主枝の8~9節目、遅くとも11節目くらいに1番花がつきます。花のついた直下のわき芽は強く伸びる性質があります。
露地栽培では、通常は3本仕立てにします。1番花の下の2本のわき芽を伸ばすか、1番花をはさんで上下2本のわき芽を伸ばし、本来の主枝と併せて3本の主枝とします。3本の主枝から出るわき芽は放任して、果実をならせます。
2本仕立てにする時は、株間を少し狭め、X型に支柱を組んで2本の主枝を誘引します。図のように、発生してくるわき芽の摘芯と切り戻しをして、上位のわき芽の発生を促すとともに、切り返したわき芽にも再び側枝を発生させ、ナスを収穫します。
順調に生育して、葉が重なりあうようになり、日当たりと風通しが悪くなったら、古い葉は適宜摘み取っておきます。
1回目の追肥以降は、半月おきを目安に、化成肥料を1m²当たり30~40g 株元から離して施し、覆土しておきます。肥料切れと乾燥は、果実の太りを鈍らせたり、ボケ果の誘因になるので、1番果収穫時より追肥と畝の乾きに注意します。株の栄養状態を判断する時、「栄養状態の診断法」の図のように、咲いている花を観察するとよく分かります。畝を乾かさないよう水やりをして、果実の肥大を促します。畝の水分安定を図り地温を和らげるため、敷きわらやマルチングをしておきます。
家庭菜園では、大きくするより若どりをした方が、やわらかなナスが数多くとれます。