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茎葉と果実が侵される。果実では、花落ち部から発病し、白い綿状のかびが盛り上がって生える。茎では、発病した果実や花粉を足掛かりとして、初め暗緑色水浸状の病斑を形成し、次第に上下に拡大して茎を取り巻き上部の茎葉は枯死し、病斑部は黒褐色を呈する。多湿条件下では、茎の表面に灰白色綿状またはクモの巣状のかびを生じる。病斑部は後に乾燥して灰色になる。病斑部の茎を縦断すると、内部に白色のかびに覆われた黒色のネズミのふん状の菌核を形成している。多湿条件下では、茎の外部にも菌核を形成する。

病原：糸状菌（かび）　スクレロティニア　スクレロティオラム
病原菌はナス科・マメ科・アブラナ科など多くの作物を侵す。宿主作物のない間、病斑上に形成された菌核によって、前作の残さとともに土壌中で生存し、20℃以下のやや冷涼な温度と多湿条件下で茶褐色の直径３〜５mmの小型のキノコ（子のう盤と呼ばれる）を地表に形成し、子のう胞子を飛散させ、第一次伝染源となる。15〜20℃で多湿な無加温の施設や早春と初秋の露地で降雨の多い年に多発する。

低温・多湿条件下で発生する。ハウス栽培では、11月下旬ごろから３月にかけて発生する。土壌中の残った菌核が発芽し、子のう胞子を飛散して地上部へ感染、ナスの茎葉に感染し株全体、枝の一部が枯死する。土壌中の菌核密度が高くなることで被害が多くなる。水田との輪作によって菌核が死滅して被害を軽減できる。
防除薬剤としては、ミギワ10フロアブル、ケンジャフロアブル、ファンタジスタ顆粒水和剤、パレード20フロアブル、オルパ顆粒水和剤、カンタスドライフロアブル、ベジセイバー、アフェットフロアブル、ネクスターフロアブル、ピクシオDF、スクレアフロアブル、ゲッター水和剤、トップジンＭ水和剤が利用できる。