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病害虫・生理障害

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ナス白絹病

データ作成年月日:2023/1/25

写真1(AK)

▲病株のしおれ

写真2(AK)

▲栗粒状の菌核

症状(診断)

茎の地際部に、初め暗褐色のややくぼんだ病斑を生じ、拡大して茎を取り巻き、くびれを生じ地上部は枯死する。病斑上と周囲の地表面には、白色絹糸状のかびをマット状に生じ、後その上に多数の白色〜黄褐色のけし粒状の菌核を形成する。茎のほか、葉や果実などの地面に接する部位にもしばしば病斑を形成する。

発生の仕組み

病原:糸状菌(かび) スクレロティウム ロルフシ
極めて多犯性の病原菌で、ナス科・ウリ科・アブラナ科・マメ科など多くの作物を侵す。
発病適温が25〜35℃であり、ハウス栽培では5〜6月頃、露地栽培では7〜9月下旬頃に発生が多い。地表面近くに未熟有機物を多量に施用すると、それを利用して病原菌が増殖し、本病が多発する。菌核は土壌中で長期間生存する。

防ぎ方

病原菌は多犯性で、多くの作物に感染し被害を発生する。白絹病が多発した圃場では栽培しないようにする。未分解の有機質(稲わらなど)が多いと発生しやすい。株元まで敷きわらでおおわないようにする。病原菌は菌核によって伝染するが、菌核は湛水によって死滅し、水田との輪作では被害が減少する。太陽熱土壌消毒も有効である。
防除薬剤として、発病圃場では、植え付け前に、バスアミド微粒剤による土壌消毒をする。

ご注意

文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。

農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。

農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。

本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。

病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。