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アンモニアガス障害

データ作成年月日:2003/02/03

写真1

写真2

写真3

写真4

写真5

写真6

症状

土壌よりガスが発生するためでもあるが、写真1に示すように下位葉に障害を受けやすい。褐色に壊死斑が出ている(写真2)。写真1、写真2は現地での症状。実験室で再現すると、がくも比較的ガスに弱く(写真3)、葉も表だけでなく裏も褐変する(写真4)。写真5は症状の激しい葉の表で、写真6はその葉の裏側。

原因

土壌pHがアルカリのとき、肥料として施用されたアンモニア態チッソはアンモニアガスとして空気中に放出される。急に暖かくなる春先に発生が多い。写真の現地は、土壌のpHが8.2であった。

診断法

土壌pHやハウス内の露滴のpHがアルカリを示すことにより判断できる。ガス障害の障害部は少し湿潤性を帯びるため、疫病の初期症状に類似しているので注意が必要。

対策

ハウスの換気をし、潅水をやめ、土壌を乾燥させる。炭はアンモニアガスを吸収するため、くず炭の圃場への施用も効果がある。

ご注意

生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。

従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。

また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。