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野菜
病害虫・生理障害
トマト
乱形果
データ作成年月日:2003/02/03
症状
心室数の多い花や心室数が多く、花柱が帯状花柱となったりして大きい子房になり、5〜6裂の花弁もがく片数も増加して奇形花になっている鬼花が結実して乱形果になる。写真1はキク型、写真2は多心型、写真3、写真4は指出型、写真5は窓あき型。
原因
花芽分化時期に高養分状態で重合した多心皮の子房が、低温下で不斉一な花柱を形成することが障害発生の基礎となっている。花芽分化期の多肥、水分過剰、夜間の低温が影響する。
診断法
花芽分化期の栄養過多、その後の低温で、花柱が不斉一になっていないかを調べる。
対策
花芽分化期に生長点の栄養が過多にならないようにする。簡単には、育苗期に多肥を避け、低温に遭遇させないこと。移植時の断根や節水も効果がある。品種の影響も大きい。
ご注意
生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。
従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。
また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。