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鉄欠乏

データ作成年月日:2003/02/03

写真1

写真2(YF)

症状

上位葉の葉柄側から黄白化が進行し、特に新葉では白化が著しい(写真1)。症状が新葉に生じることと、葉脈の緑も残らないのが特徴。写真2はメキシコでpH8以上の砂漠土壌で生じた鉄欠乏症状。

原因

土壌pHがアルカリのとき、あるいは銅、亜鉛、マンガンなどの重金属元素が過剰にあるときに鉄欠乏は発生しやすい。

診断法

土壌pHの検討と土壌中の重金属元素の汚染を調べる。

対策

土壌pHの矯正。0.1%の硫酸第一鉄または0.01〜0.02%(Fe:14〜28ppm)のキレート鉄の葉面散布や土壌潅注も効果がある。高濃度は薬害が出るので、キレート鉄はFe:50ppm以下が望ましい。

ご注意

生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。

従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。

また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。