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病害虫・生理障害

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異常茎

データ作成年月日:2003/02/03

写真1(ST)

写真2

症状

生育旺盛に発育している株の頂芽部が生育停滞し始めるとともに、茎の頂部近くの髄の一部が褐変する(写真1)。そして、その部分がほかの組織の生長に応じきれず、裂け目ができて窓あき状を呈する(写真2)。生育遅延が見られるばかりでなく、落蕾・落果が誘発されて減収になる。

原因

生長の早い高温期の抑制栽培の第3花房付近に発生しやすい。異常部はチッソ含有率が高く、カルシウム、ホウ素の含有率が低い。土壌の乾燥、多肥料あるいは低夜温は本性状を助長する。

診断法

茎を切断してみると、髄の部分に白色ないし褐色に変色した組織が見られ、ひどい場合には褐変組織が大きくなって割れたりしている。

対策

異常茎の発生が見られると、その上部にも発生する傾向が見られるので、ホウ素の葉面散布による補給も効果があるといわれているが、ホウ素は濃度障害が出やすいのでおすすめできない。

ご注意

生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。

従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。

また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。