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野菜

病害虫・生理障害

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キュウリ

イオウ欠乏

データ作成年月日:2003/02/07

写真1

写真2

写真3

症状

写真1〜3は水耕栽培で生じたイオウ欠乏のキュウリ。根はほとんど異常を示さない(写真1)が、上位葉より黄化を示した(写真2)。対照区と比較しないと判別しにくい(写真3)。

原因

土耕では日本国内では欠乏障害が発生しにくいが、海外では多い。特に地球誕生時に形成された古い山ではイオウが水に溶け、すでに流亡している地帯があるためである。また、そうした地帯では大気がきれいになり、イオウ欠乏が目立つようになった。すなわち、植物は、大気汚染の亜硝酸ガスもイオウ源として利用できるためである。

診断法

化学分析によらざるを得ない。

対策

硫酸アンモニウムなどの施用で容易に回復する。大気中に含まれるイオウ酸化物も植物に利用されることが分かっている。

ご注意

生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。

従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。

また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。