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尻太り果(先太り果)

データ作成年月日:2003/02/07

写真1

症状

果実の先端部だけに種子ができ、先端部の果肉組織のみが発達して肥大した果実。完全受精したもので、日照条件が悪化したときに発生が多い。

原因

受精果であるが、草勢が低下しているため十分受精できないで下部のみ受精し、中央から上部の部分が不受精の場合、同化養分が種子のある部分に集積し、肥大するので尻太り果となる。

診断法

摘葉あるいは断根すると発生するので、同化量の不足による不受精果である。光合成産物の吸収量が、曲がり果発生よりもさらに低下した場合に発生が多い。

対策

草勢低下の影響が大きい。過去にカリウム不足なども指摘されたが、あまり関係ない。

ご注意

生理障害は、一般には肥料要素の欠乏または過剰により発生しますが、その原因に関しては、単純にその要素のみが欠乏または過剰の場合以外にも、他の肥料要素の多少が影響して起こる場合や、土質やpHなどの土壌条件が影響する場合、温度や水分など気象条件が影響する場合など、さまざまな環境条件が重なって発生している場合が多く、簡単には特定できないことが多々あります。

従って、その対策を講じる場合は、土壌分析を行うなど圃場の土壌条件を把握した上で行うようお願いします。

また、症状が生理障害に類似した病虫害もあり、生理障害との区別が難しい場合があります。詳しくは、農協や公共の指導機関にご相談ください。