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1作型

オクラは高温性作物なので低温期に定植すると定植後、生育が著しく遅れることがあるので直まきが有利です。作型は露地普通栽培とトンネル早熟栽培が行えます。露地普通栽培は、東北地方以北などの寒冷地では6月播種、関東地方以西などの温暖地では5月播種で行えます。トンネル早熟栽培は、東北地方などの寒冷地では5月播種、関東地方以西などの温暖地ないし暖地では4月播種で行えます。

第1図 オクラの作型

第1図 オクラの作型

注:関東以西の太平洋沿岸および太平洋諸島では東北以北の寒冷地よりも約半月〜1カ月の早まきが可能である。

作型と品種をチェック

2タネまき準備

オクラは連作すると病害虫が発生しやすいので、圃場は連作にならない場所がよく、しかも耕土が深く、水はけ、水もちのよい場所を選びます。播種の2〜3週間前に10u当たり苦土石灰1〜2kg、熟成堆肥30kg程度施用して深く耕しておきます。
タネまきの1週間前に元肥を施用して耕起、畝立てしておきます。畝は1条まきでは75〜90cm、2条まきでは1.2〜1.5mとし、水はけの劣る場所では高畝とします。

3施肥

10u当たりチッソ200〜250g、リン酸150〜200g、カリ180〜220g施用します。オクラは吸肥力が強く、草勢が強くなると葉の切れ込みが浅くなって丸みを帯び、葉柄が長くなり、着莢が悪くなります。したがって元肥は控えめとし、追肥を多くします。追肥は1株当たり1〜2果を収穫したころから開始し、10〜15日ごとに施用します。寒冷地では低地温のため10日ごとと追肥間隔を狭めます。1回当たり追肥量はチッソ成分で20gくらいです。

オクラの施肥例(10u当たり)

オクラの施肥例(10u当たり)

火山灰土壌ではリン酸を増施


4タネまき

タネを10u当たり20〜40ml準備します。株間を20〜35cmとして1カ所4〜5粒まき、1cmの厚さで覆土し、十分潅水します。発芽適温は25〜28℃と高いので出芽するまで不織布や透光性フィルムを被覆して保温し、出芽を促します。

5出芽後の管理

タネまき後、適温であれば4〜5日で出芽します。本葉2〜3枚に生育したころに間引いて1カ所2株残します。
本葉3枚ごろまでは乾燥に弱いので、土が乾くようであれば潅水します。また、梅雨明け後、乾燥が続けば草勢が低下し、莢の品質低下を起こすので潅水に留意します。
トンネル栽培での昼間の温度は、トンネル内が25〜28℃を超えるようであればフィルムをあけて換気します。5月ごろの晴天日は日差しが強く、トンネルを密閉していると短時間に異常高温になりやすいので、注意しましょう。

第1図 オクラのタネまきと間引き

第1図 オクラのタネまきと間引き

6整枝と摘葉

生育が急速に進み、茎葉が繁り過ぎると通風と光線透過が悪くなり、莢色が淡くなったり、病害が発生したりします。正常な草勢の目安は、展開葉の上位から3〜4葉目の位置で開花し、5〜6葉目の位置で収穫でき、常時7〜8枚の展開葉を確保できる状態とします。生育に伴って下から順次莢が生長してきますので、収穫莢の下1〜2枚の葉を残し、それから下を摘葉します。草勢が強すぎる場合は収穫莢の直下まで摘葉して草勢を安定させます。下位節から発生する弱い側枝は剪定して草勢の調節を図ります。

第2図 オクラ収穫後の摘葉程度

第2図 オクラ収穫後の摘葉程度

7病害虫

病害では苗立枯病、葉すす病、うどんこ病、褐斑病などが発生します。害虫ではアブラムシ類、カメムシ類、フキノメイガなどが発生します。

8収穫

果実(莢)の長さが8〜10cmで収穫します。この長さに生長するには開花後、収穫までの日数が6月で7日、7月で4日、8月で3日くらいです。収穫はなるべく気温の低い時刻に行います。

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