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イラストで見る 家庭菜園 品目別野菜作り
作型
露地普通栽培とトンネル早熟栽培ができます。露地普通栽培では遅霜がほぼなくなり、サクラ(ソメイヨシノ)の満開時から1カ月以内に、ホットキャップ内にタネまき、または植え付けします。トンネル早熟栽培では露地普通栽培よりも約1カ月早く植え付けます。
育苗
電熱温床でタネまき、育苗します(第2図)。発芽後は光をできるだけ取り入れ、胚軸(茎)が伸びすぎないように注意します。移植直前にはポットの温度を播種箱よりも高めにして苗を移植します。苗と苗が重なり合うと光不足による貧弱な苗になるので、ポットの間隔を広げます。植え付け数日前から育苗温度を次第に下げ、植え付け場所の温度と同等までに下げます。
植え付け準備
植え付けの1カ月前に、堆肥を10u当たり50sと、土壌酸度を矯正するための石灰を施用して十分耕します。植え付けの2週間前に元肥を施用して畝作りをした後、畝の中央に鞍(くら)を築(つ)き(盛土)、ホットキャップをして保温します(第3図)。
ただし、ズッキーニとつるなしカボチャは、畝幅1.8m、株間1mぐらいとします。トンネル栽培では、畝作りをした後、ポリマルチやビニールのトンネルを早めに実施して地温を高めておきます(第4図)。
施肥
吸肥力が強いので追肥主体の施肥が安全であり、元肥のやりすぎに注意します。
10u当たりチッソ180〜250g、リン酸150〜250g、カリ150〜250gを施用します。このうち、リン酸のほとんど、チッソおよびカリの40%程度を元肥とし、残りを追肥として施用します。
火山灰土壌ではリン酸が不足しがちなので、リン酸を20%程度多用する。
植え付け
植え付け直前にポットと植え穴に十分水やりします。スイカは本葉3〜4枚、カボチャは本葉2〜3枚の苗を用い、風のない温暖な日に根鉢を崩さないようにして植え付けます(第5図)。
直まき
タネを30℃ぐらいのぬるま湯に10時間程度浸漬した後、そのままタネまきするか、あるいは催芽させます。催芽には、濡らしたティッシュペーパーにタネを包み、小さなポリ袋に入れて人肌で数日間温めるという簡易な方法があります。催芽したタネは乾かさないようにしてホットキャップ内のくらにまきます(第3図)。
生育中の管理
本葉5〜6枚で摘芯します。株元の弱い子づるは早めに摘除し、草勢が強く、そろった子づる4本を伸ばし、つるが重ならないよう均等に配置します(第6図)。雌花の開花当日には結実が確実になるよう交配します(第7図)。結実後、不良果の多い15節以内の果実は早めに除去します。
追肥は、マルチをしない場合は3回、マルチをする場合は2回に分けて行います。マルチをしない場合は、第1回目をつるが50p程度伸長した時、第2回目を1番果の着果時、第3回目を1番果が茶碗大の時に追肥します。
マルチをした場合は第1回目を1番果の着果時とします。1回当たり追肥量は、チッソとカリを各々10u当たり40〜60gとします。リン酸を追肥とする場合は、第1回目にすべて施用します。ただし、追肥時期、追肥量は草勢をみて調整します(第8図)。草勢が強すぎる場合は追肥時期を遅らせたり、追肥量を少なくしたりします。
また、雨による茎葉への泥の付着、土の固結、土の乾燥などを防止するために、つるの伸長につれてわらや干し草を敷きます(第9図)。
主な病害虫
病害では疫病(えきびょう)、炭疽(たんそ)病、つる枯病、うどんこ病などが発生します。害虫ではウリハムシ、アブラムシ類、ハダニ類などが発生します。
収穫
収穫適期の判定は、果皮の色、果実の打音、巻きひげの枯れ上がり程度なども参考になりますが、開花後の積算温度(日平均気温の積算)による目安が妥当です。開花から成熟までの積算温度は大玉種1,000℃以上、小玉種750℃以上を必要とします。
積算温度から推定して中国地方の平坦部における開花から成熟までの日数は、大玉品種では、5月開花で約45日、6月開花で約40日、7月開花で約35日と思われます。小玉品種ではこれよりも5〜7日早く成熟します。